おはようございます。今日はまず、昨日紹介した項の次の一節です。
「まず素材のデータを情報に変えて保存する必要があります。情報とは整理され保管されたデータではありません。データの保存から情報の蓄積へ変える必要があります。適切に保存された情報は、知識と呼べる高品質な情報を生み出します。このような目的のために、ドキュメント情報データベースの有効性と活用法について、本書は説明しています。」
なるほど、その通りかも。素材とは良い言葉のように思えますが、材料や部品や入手の言葉に素材を置き変えて見てください。何故、素材なのか、良く分かりません。保存と蓄積の差は何か。適切と不適切の定義は何か。中間はないのか。さらに、高品質、有効性など、心地良い、綺麗な、かつ形容詞的な抽象名詞が続きます。美辞麗句が多すぎます。文に用いられた言葉に漢語が多く、難しいようですが、言葉を優しくすれば、まるで義務教育や高等学校の教科書に相応しくなるかもしれません。論旨に反対できないのですが、そうでなくて良いかも、と言いたくなる文章です。
お料理の女子大生を馬鹿にしていたとは思えません。でも、この程度の説明が良いと思っていたのかも知れません。しかし、経験豊かな中村師匠はできたのですが、この一節を読んでこの本は良さそうだと理解できる人がいるでしょうか。もしいたら、彼女は情報やデータを正しく保管できているでしょう。逆に、理解できない人は保管できていない、のでは。この文章の情報量はほとんどゼロのように感じられました。
ここで突然、変なことを思い出しました。昔、家に色々な数学教科書の、先生向けの指導書がありました。先生のアンチョゴだと父が言っていました。でも、父は読んだことがなかったようです。本は棚にあり、私は宿題の解き方を時々調べました。そのとき、まっサラのページばかりで、本は開かれたことがなかったようなので、そのように覚えています。
数学オタクだった私は、その説明とは違う解き方をしようと心がけました。同じ解き方しかできなかったときは、翌日の授業で、宿題はしてこなかったような顔をしていました。宿題は先生が生徒を指名して黒板に写させていたからです。うまいやり方をできたと思ったときは、俺を指名しろと言うオーラを発していたのでしょう。良く先生が指名してくれました。難問だったのかもしれません。私を困らせたいと親心で思った数学の若い先生だったのかも。難問だから色々な解法ができたのかもしれません。
またここで記憶が飛びました。中学校3年生の時、この先生に教えてもらいました。先生は東大数学科卒の新人でした。この人を困らせるのが私の楽しみでした。先生はとても可愛がってくれました。そして一度だけ、先生が降参と言った難問を質問できました。夜、父にその話をして、問題を説明しました。すると父は、それは有名な問題だ、彼は知らなかったのか、まだまだだね、私も最初に赴任した学校で毎日生徒にやられた、と言っていました。ここで先生を弁護します。多くの後輩もこの先生を尊敬していたようです。後に母校の中高の校長になられました。
今日はここまでにします。