「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2005・03・25

2005-03-25 07:00:00 | Weblog


 今日の「お気に入り」は、山本夏彦さん(1915-2002)のコラム集から。

 「名士というものは、ジャーナリズムに招集されて、そこに登場してはじめて名士である。招集されなければ、そもそも名士ではないから、名士は新聞雑誌が望むことを察して発言する。
  (中略)
  名声を得ようとするものは、目下流行している言論と同じことを言う。違うことを言うと『村八分』になりはしないかと恐れる。」

  (山本夏彦著「笑わぬでもなし」所収)


 この一週間、フジテレピ、ニッポン放送による、ニュース番組、傘下メディア、出入り芸人・タレント・従業員を総動員しての「ライブドア叩き」の露骨なキャンペーンを見せつけられてきました。右寄り、左寄りならぬ「下寄り」で、個人々々の放言を我田引水で編集して、普段お題目のように唱えている「報道の公平性・中立性」もクソもへったくれもない有り様です。誰しも「自分のこととなると目がみえなくなる」ものだということを感じさせられる今日この頃です。
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