「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

O157 (オー157) 2017・09・15

2017-09-15 20:15:00 | Weblog


  今日の「お気に入り」。

  「 病原性大腸菌は『牛等の糞便等から検出され、食肉が汚染されることが多い。』」

 

 

  フリー百科事典ウィキペディアには、「病原性大腸菌」のことが、次のように書かれています。

 「 病原性大腸菌(びょうげんせいだいちょうきん)とは、特定の疾病を起こす大腸菌菌株の総称である。

   毒素原性大腸菌とも呼ばれる。

   細菌学的には、菌の表面にある抗原(O抗原とH抗原)に基づいて細かく分類される。

   このなかで、O111やO157は100人を超える規模の食中毒をたびたび発生させることがあり先進国で問題となっている。


   概要

   大腸菌は通常病原性を持っていないが、病原因子をコードした遺伝子(病原性遺伝子)を獲得すると

   病原性を持った大腸菌になる。

   病原性を持たない常在細菌の大腸菌と下痢原性大腸菌は、生化学的性状では区別できないため、

   下痢原性大腸菌の検査は毒素産生性の確認などの病原因子の検出が必要になる。

   血清型 O抗原とH抗原 の組合せで表現され、184種類のO抗原と53種類のH抗原が明らかになっている。

   保有している遺伝子により産生される毒素は異なるが、重篤な中毒症状を起こすベロ毒素が有名である。

   また、O157抗原を有する大腸菌が常にベロ毒素を産生するとは限らない。


   細菌像

   1996年に大阪府堺市で食中毒事例を発生させたO157の全遺伝子配列(ゲノム)は宮崎大学の研究グループ

   により決定された。


   この解析結果によれば、非病原株(K-12)のゲノムサイズ 4.6 Mb に対し O157のゲノムサイズは 5.5 Mb である。

   しかし、4.1 Mb の領域の配列は同一で塩基レベルでは 98.3 の同一性を示している。

   O157に特異的に存在している領域は、無規則に生じたものでは無く大腸菌以外に由来する外来性DNAで、

   バクテリオファージにより獲得したものである。


   疫学

   腸管内での病気の原因となる腸管内病原性大腸菌(下痢原性大腸菌)と腸管外での病気の原因となる

   腸管外病原性大腸菌に大別される。

   腸管内病原性大腸菌は下記の6種類が知られているほか、出血性と凝集性のハイブリッドの存在も

   報告されている。

    腸管内病原性大腸菌

     腸管病原性大腸菌(EPEC, enteropathogenic Escherichia coli) 小腸に感染して下痢、腹痛等急性胃腸炎をおこす。

     腸管侵入性大腸菌(EIEC, enteroinvasive E. coli) 大腸に感染して赤痢様の症状をおこす。

     毒素原性大腸菌(ETEC, enterotoxigenic E. coli) 小腸に感染し下痢をおこす。増殖の際、毒素を産生する。

     腸管出血性大腸菌(EHEC, enterohemorrhagic E. coli) 腹痛、下痢、血便をおこし、ベロ毒素産生により溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症をおこす。

     腸管出血性大腸菌には、026、O111、O157(E. coli O157:H7)などが存在する。

     腸管拡散付着性大腸菌(EAEC, enteroadhesive E. coli)

     腸管凝集性大腸菌(EAggEC, enteroaggrigative E. coli) O104

    腸管外病原性大腸菌

     尿路病原性大腸菌(UPEC, uropathogenic E. coli) 単純性尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎)

     髄膜炎/敗血症起因大腸菌 髄膜炎、敗血症


   注目されることとなった経緯

   1940年代 英国で、乳幼児下痢症と大腸菌の関連が疑われていた際に、現在の血清型O111 が病原菌としてつきとめられた。

   1967年 コレラ毒素に類似したエンテロトキシンを産生する大腸菌が最初に見いだされた。

   1970年 60℃、10分の加熱で失活する易熱性エンテロトキシン(LT)と100℃、30分の加熱に耐える耐熱性エンテロトキシン(ST)
   の2種類のエンテロトキシンが発見された。

   1982年 米国のオレゴン州とミシガン州で発生したハンバーガーによる中毒。

   1985年 旅行者下痢症からEPECではないがEPECと類似の付着特性を持った菌(血清型O78:H33、菌株名211株)が分離された。

   1996年(平成8年)5月28日 岡山県邑久郡邑久町(現在の瀬戸内市邑久町)の学校給食に起因するO157食中毒事件を、
   岡山県保健福祉部環境衛生課が発表した際に、マスコミを通じて O157の名称が知られるようになった。


   感染対策

   牛等の糞便等から検出され、食肉が汚染されることが多い。

   腸管出血性大腸菌に対する特有の予防法は無く、一般的な食中毒の予防方法と同様である。

   食材は食べる直前まで十分に(8℃以下)冷やしておく。

   食器(箸)は未加熱食材用と加熱済み用を分ける。

   加熱に弱い菌であるため、肉を使用する食品は、その中心温度を75℃以上且つ1分以上の加熱をする。

   などが、食中毒を防ぐために有効である。

   しかし、既に食品中に蓄積された毒素は100℃ 30分間の加熱では分解されないため、加熱は食中毒の対策にはならない。







   例の群馬県や埼玉県の惣菜店の調理場では、「ポテトサラダ」や「エビ」、「タケノコ」などの炒め物の他に、

  O157と言えば思い浮かべる「食肉」である「牛肉」の炒め物は、「調理」か「電子レンジでチン」かは知りませんが、

  取り扱われていなかったんでしょうか。

   惣菜店で販売される「お惣菜」に「牛肉の炒め物」や「肉じゃが(牛肉の入った煮物)」などの人気メニューはなかったんでしょうか。


   あるいは「お総菜」の供給元である食品加工工場の製造工程のどこかで「冷凍輸入牛肉」は取り扱われていなかったんでしょうか。

   O157によって汚染される可能性の高い「牛肉」が、保健所の検査対象品目表の一番上にリストアップされていないのは、そして

  一度も言及されることがないのは、怪訝です、 人死にまで出てるのに。

   「トング」の不衛生の所為じゃあないでしょ。

   何を隠蔽しようとしているのでしょう。





  遺伝子解析までされているのに、原因食品の姿も影もなく、感染源が特定出来ないと言い続けるのは

  さすがに無理があるのではないでしょうか。

  同一型のO157が埼玉、群馬を含む15都県で出現しているのであれば、どこか外国に同じ型のO157が存在していることも

  わかっているのでは?

  どこの国でしょうか?

  オーストラリアでないのならどこなんでしょう?

  黒毛和牛が感染源だとでも?

  鳥インフルじゃないんですから、渡り鳥が運んで来る訳ありませんよね。


  「HACCP」の網の目を潜り抜け、冷凍牛肉に付着して、太平洋をわたってきたO157を、水際で撃退するのは無理なのです。

  「トレーサビリティシステム」は「BSE問題」を契機として導入されたものですが、「O157問題」については機能していない

  ようです。

  「BSE(牛海綿状脳症、Bovine Spongiform Encephalopathy)」や「狂牛病 (mad cow disease)」が口の端に上ることが

  すっかり無くなりました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする