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夢!進行形。港が見える丘ガーデン

ミントさんの庭に憧れて、少しでもブルーガーデンに近づけるように日々奮闘する田舎のおばちゃんの日記です。

東京美術館巡りの振り返り NO2

2023年11月07日 17時31分55秒 | 美術鑑賞



もう暑くて・・・
また半袖シャツを引っ張り出して着ていますし
1台だけ仕舞わずに置いていた扇風機を
回しています。

そんな季節の中でも嬉しいことに



種から育てたビオラに蕾ができていました~
紫の花ですね。
咲くのが楽しみで~す。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



鮮度がだいぶ落ちましたが
途中で気になっていた、東京都庭園美術館の続きと、
山種美術館日本画聖地巡礼をアップしたいと思います
ので、お付き合い下されば幸いです。



この壁の大理石のレリーフは
イヴァン=レオン・ブランシュの作品
戯れる子供たち


階段の装飾もアールデコ。


この照明器具も凄くない?


主要客室の装飾プランを手掛けたのは
フランス人装飾芸術家アンリ・ラパン(1873~1939)
です。


このテーブルランプは
1922年頃のレイモン・シュブによるもの。



正面玄関にあった、アールデコの巨匠とも呼ばれた
ルネ・ラリックのガラスレリーフ。
ただただ美しい!





ケーも作品もアールデコ

アールデコ様式
1910年代から30年代にかけて
フランスを中心にヨーロッパを席巻した
工芸・建築・絵画・ファッションなどの分野に
波及した装飾様式の総称で、直線と立体の知的な構成と、
幾何学的模様が特徴です。


壁紙と統一されたカーテン
天井は曲線になっています。


天井から吊るされたランプも
床に敷かれた市松模様の大理石もステキなベランダです。



美しい輝きを放つブレスレット
バンスラン1924年


下から見ると普通ですが、
幾つかの球体で出来ています。


2階にある第一浴室。
タイルの敷き方もアールデコ?



ウインターガーデン


ウインターガーデンからの眺め


何気ない日常の場面にもアールデコ


この瀟洒な建物自体が芸術作品といえますね。

玄関では一対の狛犬がお出迎え・・・ですが
歩き疲れたので庭に出て帰ります。


広い芝の庭では、子供たちが
ハローウィンの仮装をして遊んでいました。








思いの外良かった美術館でした。
この日本にこんなアールデコの館があったなんて・・・
お宝だらけで、身も心も豊になったような気がします。

また美味しそうなランチもあるので
見残した日本庭園と共に、再訪の価値ありですね。


東京最後の日に訪れたのは・・・



JR恵比寿駅から坂道を上ること10分と
パンフレットには書いていますが、登り坂だったので
15分はかかったような気がしているおばちゃんです。
とにかくフゥーハーの連続!

山種美術館の今回の展示は

日本画 聖地巡礼
ー東山魁夷の京都、奥村土牛の鳴門ー

実体験する傑作誕生の地、発見する画家の心。



例のごとく館内は写真撮影禁止です。
入り口のポスターも撮影禁止とは厳しい!

でも1作品だけOKがありました。


山中湖富士  奥村土牛

この特別展の見どころは

名だたる画家たちの傑作が大集合!
速水御舟【名樹散椿】(重要文化財)をはじめ、
奥村土牛【鳴門】、橋本明治【朝陽桜】、奥田元宋【奥入瀬秋】
など、名品中の名品が並びます。

東山魁夷の傑作「京洛四季」4点を一挙公開!
古き良き京都の風景を四季ごとに描いた連作
「京洛四季」【春静】、【緑潤う】、【秋彩】、【年暮る】
がそろって登場!します。


そんなに大きくない美術館ですが
一度は訪れたい美術館ですね。


長らくのお付き合いありがとうございました。


今日も来てくださってありがとうございます。






東京美術館巡りの振り返り NO1

2023年10月23日 15時10分02秒 | 美術鑑賞



一番先に行ったのは


このすみだ北斎美術館です。
JRの「両国駅」から徒歩で9分の所にあります。


北斎漫画などの小さい作品が主で
大きな作品を期待していたら少し残念感があります。

私が最も観たかったのは
諸国瀧廻り」の「下野黒髪山きりふりの滝」なのですが
今回の展示には無かったようで残念です。


テニス観戦が終わった翌日は
自由に行きたい所に行こうと特に予定は
入れませんでした。
はとバスの日帰りツアーにしょうかなと
当たってはみたのですが、”行きたい!” と思う
これといったツアーも無かったので
結局また美術館巡りをすることに・・・・・

最初は上野の国立西洋美術館




を観ることに・・・・


ポール・ゴーガン 海辺に立つブルターニュの少女たち


ジョルジュ・ブラック ヴァイオリンのある静物


ロベール・ドローネー パリ市 初出品

など、140点を一堂に集めて、20世紀美術の
真の出発点となったキュビズムの全貌を明らかにしています。


このピカソの作品は
常設展示場のものです。



歩き疲れたので美術館を出た所にあるベンチで
休んでいると、前に座っていた若い男性が立ち上がり
歩き出し、10m位の所で止まってまた歩き出した。
ふと見ると、止まっていた当たりに紙が2枚落ちている。


随分風が強い日だけれど、そんな紙は落ちていなかったな
あれ!よく見ると紙幣かな?
大変!風に飛ばされないうちに押さえなければ・・・・
猛ダッシュして紙幣を捕まえた。
1万円札と千円札でした。
急いでその男性に「すみませ~ん」と呼ぶけれど
聞こえないのか・・・・
また老体&ブタ体にムチ打って走る!
やっと追い付いて
「あのぅこれ違いますぅ?」と差し出すと
流暢な発音で「タンキュウー」と言って受け取った。
あっそうか!外国人だったのか
だから呼んでも振り返らなかったのか。
でも返すことが出来て良かったよ。

テニス会場で善意を受け取ったので
今度は違う誰かだけど、小さな善意のお返しです。


この後、精養軒でランチして
目黒の東京都庭園美術館

目黒駅から7分位歩くと、都会の中の閑静な森が
見えてきます。



大木が多くてビックリ!



開館40周年記念
装飾の庭
「朝香宮邸のアールデコと庭園芸術」

玄関を入ると早速、素晴らしいものが・・・・


玄関ホールのガラスが目に留まり
釘付けに・・・・
なんか良い予感に包まれました。









このような絵画より
私の目を奪ったのは、朝香邸の装飾です。


朝香宮家
久邇宮朝彦親王の第8王子鳩彦王が、
1906年(明治39)年に明治天皇から朝香宮の宮号を賜って
創設した宮家です。鳩彦王は1910年に明治天皇の第8皇女允子
内親王と結婚し、2年半余りのパリ生活を経て
この邸宅を建設しました。
1947年(昭和22)年に皇籍を離脱し、
同年、朝香宮家の方々は邸宅を離れました。






大客室から見える立派な赤松





座る豹  エドゥアール・サンド


暖炉?の飾りまでもアール・デコ



こんなガラスは滅多にお目にかかれません。


扉の上の装飾も手を抜いていません。


素晴らしい!の一言




素敵です。


香水塔です
こんな物が世に存在していたなんて・・・



素晴らしい彫塑品なのに
私の手が・・・・・


途中になりましたが
続きはまた後日に・・・・・・
明日は4時起きなので、失礼いたします。


今日も来てくださってありがとうございます。



今日は美術館巡り

2023年10月20日 19時39分46秒 | 美術鑑賞
今日1日は東京での美術館巡りにあてました。

上野にある国立西洋美術館で開催中のパリ、ポンピドゥセンターの
キュビスム美の革命展
として、ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ
として、50点以上が日本初出品の作品です。


バブロピカソ『女性の胸像』


アメデオ.モディリアーニ『女性の頭部』日本初出品

フランティシェク.クプカ『色面の構成』日本初出品

20世紀初頭、パブロピカソとジュルジュブラックという二人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかってない変革をもたらしました。その名称は、1908年にブラックの風景画が『キューブ(立方体)』と評されたことに由来します。

上野にきた時は、いつもの精養軒でランチをする決まり。



ランチの後は、山手線に乗り目黒駅で下車。


東京都庭園美術館へ
朝香宮家のあっと驚くアールデコ様式のお宝はまたの機会にアップしますので、お楽しみにー

今日も来てくださってありがとうございます。









これ鉛筆画です。吉本芳生展

2023年08月25日 17時26分00秒 | 美術鑑賞




今日は、県立美術館で


これ、鉛筆画です。
「超絶技巧を超えて」
吉村芳生を観てきました。

以前から一度観てみたいと思いながら・・・・
今朝の新聞の記事を読んで、エッ!27日まで?
これは今日しかないと、出かけました。


展示室に入ってすぐのジーンズを
描いた展示や、1年間毎日、新聞に描き続けた自画像などは
写真撮影禁止でした。

間違いです。新聞に描いたのではありません。
その新聞の1文字1文字までもリアルに書き写し
その上に、一面記事の内容に相応しい表情で
自画像を鉛筆画しています。


まるで本物の新聞紙に描いたような自画像は
まさに根気との戦い。
吉本芳生氏のこだわり=根気こそが、これらの
超絶技巧の作品を生んだといえましょう。

365枚の新聞紙の自画像は圧巻です。



お花の色鉛筆画は
写真撮影オーケーでした。





まっさらの画面に、約3㎝四方のマス目を引き
モチーフを撮影した写真を見ながら
マス目ごとに直接色鉛筆で書き写す技法を用いています。









タンポポによってみました。





ひまわりもよって見ると、こんな感じです。












花の一つ一つが東日本大震災で亡くなった
人の魂。



横10mでとにかく大きい。



見ていると何かがおかしいのです。
上のススキなどがまるで水面にそよぐように
描かれています。



下に描かれている菜の花はハッキリと・・・・
枯草を境に上下が逆さまに描かれて


















吉村芳生、最後の作品となったコスモス。






2013年、間質性肺炎で亡くなる。享年63歳。


年齢と共に私たち凡人は、根気もなくなってくると
思いますが、吉村氏は途方もない時間と、
並々ならぬ執念を持つ持久力で、凄みすら感じる作品を
作り上げてきました。


鉛筆画は芸術となりうるか・・・・
昨今、バンクシーのステンシルアートなるものが
1億円もの高値でオークションにかけられたりして
いることを思えば・・・・
人に認められること=アート
であれば、吉村氏の作品もアートである・・・・と
認められる日がくるかもしれません。


今日も来てくださってありがとうございます。



金刀比羅宮の伊藤若冲「百花図」

2023年05月27日 16時17分50秒 | 美術鑑賞



今週は四国内を
西に東に奔走しています。

月曜日には愛媛県へ、金曜日には香川県の金毘羅さんへ

何故、金毘羅さんへ行くのかというと
金刀比羅宮・奥書院で4月8日~6月11日まで
開催されている
金刀比羅宮 特別展
「お待たせ!こんぴらさんの若冲展」
を鑑賞するためです。

予め鑑賞日と時間を決めてサイトに
予約を入れておき、入場QRコードを印刷して
持っていきます。最近はこういうシステムが多いですね。

当日は朝5時起きで、
8時1分高知駅発の特急南風に乗るために
おっさん2に友達と2人、送ってもらいます。


みどりの窓口で切符を買いますが
予め友達の調べた往復運賃9,400円を
別々に買おうとしたら、若い係の男性が
「二人分一緒に買うとお安くなりますし、無料で
指定席にできます」と、親切に教えてくれました。
「ホントに?ありがとう!」
なんと!一人往復運賃が7,000円になって
2,400円もお安くなりました。

二人ともこの親切なJR四国の駅員さんに
感謝、感激してルンルンで岡山行の電車に乗り込みました。


なんと!黄色のアンパンマン列車


天井にもアンパンマンが・・・・・

平日だし、どうせ車内はガラガラだろうなと
思っていましたが、さにあらず徐々に満席に近い
状態になりました。
高知駅発だから、早めに来て指定席にして正解でした。

香川県琴平駅まで1時間33分の行程です。


途中の停車駅大歩危(おおぼけ)駅にある
かずら橋のミニチュア版。
笑っちゃうね。

JR四国の列車に乗るのは何年ぶり?
イヤ何十年振りかも・・・・


レトロな雰囲気の琴平駅

金刀比羅宮 奥書院まで約25分の行程です。
さて階段は何段あるでしょうか?


表参道から上り初めて22段目
この辺りはまだまだ序の口。


なにーここでまだ294段目ー
気温は25℃くらいだし、太陽は隠れている曇り空なのに
額から汗がポタポタ落ちてきた
上着をぬく。

なんか鳥居がある所まできたので
期待を込めて「ここが大門?」とつぶやいたら
お店のお姉さんが「まだまだ!」


やっと辿り着いた大門。
ここまで365段。
振り返ると讃岐平野が、遥か下に広がっています。
ここまで上がってきたんだ~
偉い!と自分を褒める・・・・けど
もう金毘羅さんの階段を上ることはないだろう
できないだろうなと思う。

スマートなお友達に、おデブさんは遅れをとって
水分補給をしながらマイペースで上がる。

やっと奥書院の少し手前の
高橋由一館までたどり着きました。

ここでは
NHK8K文化財プロジェクトとして
伊藤若冲「百花図」を8Kで鑑賞することができます。



予約している11時までまだ時間が
充分あるので、入ってみることに・・・・


伊藤若冲「百花図」のある奥書院上段の間を、
3DCG「8K文化財」で再現し
見たことのない超アップの「百花図」を
自分でコントローラーを操作して鑑賞できます。


2021年11月より修復に出していた「百花図」が
今年3月に修復が完了したことを記念して
通常非公開の奥書院を9年ぶりに特別公開しています。

奥書院では写真撮影禁止になっているので
ここで、撮らせて頂きました。







透明感のある蓮の花。




桜の花


ヒマワリ
若冲独特の感覚で捉えた色彩と形態がみられます。
虫食い葉がリアル。







若冲は一つの植物の生から死を描いています。
蕾の花、開いた花、枯れた花、花びらが散った花。
そこには若冲の植物へのリスペクトや愛情を
感じると、ヤマザキマリ氏は語ります。




花びらは散ってありません。


ひと際目を引く紫陽花の蒼


梅の花


色鮮やかな牡丹


芍薬


ハイビスカス
200年前にもうハイビスカスがあったようです。


これは何の花?

若冲は狩野派を学び、宋元画を模写したり
その後実物写生へ移行して、「本草学」の影響も受けている。
江戸時代後期の飯沼慾斎の「草木図説」を
牧野富太郎は調べ、「増訂草木図説」を刊行しています。

なんと!伊藤若冲と牧野富太郎博士の
微かな接点を発見!


伊藤若冲の「百花図」を8Kで鑑賞した後に
少しだけ階段を上がって、遂に到達500段!

金刀比羅宮 奥書院に到着です。


若冲の「百花図」は
綿密な写生に基づきながら、その画面には
どこか近代のシュルレアリスムにも通じる
幻想的な雰囲気が漂っています。


若冲は当時の最高品質の画絹や絵具を惜しみなく
使用したため、200年以上経った現在でも
保存状態が良く、褪色も少ない。


文化財の修復は
本物としての価値を損なわないために
現状維持修復を原則としています。
だからこの若冲の「百花図」には色が剝げ落ちたままの
絵も存在しています。
これ以上の劣化をくい止めることが
文化財修復作業と言えます。

若冲の「百花図」の他に
丸山応挙の「遊虎図」邨田丹陵の「富士山図」など
多数の展示作品があります。



ここから後、286段で本宮到達ですが
その体力が残っていません。
リポビタンDが欲しい!

丁度お昼なので


神椿 資生堂パーラーに入ることに・・・・

ミニブランチをオーダーしたら
「20分ほどお待ち頂くことになりますがよろしいでしょうか」
とのことで待ちますが、



後から来た隣の方がオーダーしたパフェは
直ぐに出来ました。

20分どころか40分待ってやっとできた



鶏のガーリックライス、サラダ、コーンスープ
全てが少量(ミニブランチだから)で、
大食いの私は後、讃岐うどんが食べられるほど
お腹に余裕がありましたよ。


お友達がオーダーしたカレーライス。
ミニブランチはこの2種類だけ。
お友達の感想は、ボンカレーの味がしたそう。
その上、熱々ではなくぬるいカレーだったそうよ。

コース料理もありましたが、予約でいっぱいでした。

御手洗の水が出ないなど
資生堂パーラーには散々でしたが
もときた500段の階段を、気を付けて降りていきます。




お留守番のおっさん2へのお土産です。
灸まんは、帰るなり2個パクつきました。


NHKと奥書院でもらったクリアファイル。

展示作品と観る人との距離が離れすぎていて
リアル感に欠ける部分もありましたが
その分、NHKの8Kで若冲の描く宇宙を
鑑賞できたことは良かったと思います。

今度は若冲の代表作の「群鶏図」などの
展覧会があれば是非とも出かけたいものです。


今日も来てくださってありがとうございます。