夢!進行形。港が見える丘ガーデン

ミントさんの庭に憧れて、少しでもブルーガーデンに近づけるように日々奮闘する田舎のおばちゃんの日記です。

花へんろ最後に救われる

2019年09月24日 17時05分41秒 | 遍路

第67番札所・大興寺を出て
南の山の方を見るとロープウェイが
見えます。
第66番札所・雲辺寺へのロープウェイです。

山頂駅まで2,594m、高低差657mを時速30㎞の
スピードで約7分で登ります。

あいにく中間地点には霧が発生しております。

山頂駅に到着して少し歩くと


香川県と徳島県の県境があります。
添乗員さんが「香川県と徳島県を自由に
行き来してください。何度でも・・・・無料ですから・・・・・」

山門までの道の両側には
五百羅漢像がずらーと並んでいます。



雲辺寺は四国霊場のうちで最も高い
標高911mのところにあり、「遍路ころがし」と
呼ばれ歩き遍路泣かせの険しい難所と
なっています。

お天気が良ければ、西の方向には
西日本最高峰の石鎚山が見えるそうです。

弘法大師16歳の時に善通寺の建材を求め
この深遠な霊山に入ったという・・・・
その千古の美しい杉

境内の片隅にある「おたのみなす」

茄子の形の中をくり抜いた所を
通り抜けて

茄子に腰掛けて祈ります。

大師堂を上がり込んで外回廊を廻り
お堂の真裏にある奥殿で勤行をしました。

そこに咲いていたピンク色の秋明菊

1577年土佐を統一した長宗我部元親が
雲辺寺を訪れ住職の俊崇坊に
四国統一の夢を語ったが
無理な野望など捨てるよう諫められたという。

御本尊は千手観世音菩薩
御真言は
おん、ばざらたらま、きりく
「金剛法尊、千手観世音菩薩に帰依いたします。
どうか慈悲の御心を以って私達の煩悩を
除き救済したまえ。」



雲辺寺を降りて次に向かったのは
第65番札所・三角寺
途中からバスを降りて、道幅が狭いので
マイクロバスタクシーに乗り換えて行きます。

この長~い段差の大きい73段の石段を
登らなければなりません。
「花へんろ」ツアーの最後の札所です。
みんなゆっくりと登っていきます。
70段目辺りまで登ったときです。
突然左足の太もも内側に違和感が・・・・・・

えっ!なにこの感覚は・・・・・・
ど、どうも足が吊ったみたい・・・・・

痛みをこらえながら、手すりにつかまり
どうにか最上階まで上がり切りました。

でもこの山門をくぐるには
もう一段大きな段差を、上がらなければなりません。
上がれないで、顔を歪め変な格好で歩いている私を
バスガイドさんが見つけてくれて
何とかつかまりながら山門をくぐり
直ぐ右側にある納経所のベンチに座らせてもらい
これからどうしょう・・・・・歩けなければ・・・・・・
不安は募るばかり・・・・・
そこに添乗員さんが現れて
その指示に従い
ベンチに上がりそこで足を伸ばして
手で靴の上から足の指先を掴み
身体を折り、グーッと足を伸ばします
それを繰り返ししていると・・・・・
あら!不思議!
だいぶ楽になりました。
ベンチから降りて歩いてみると
少し傷みますが、大丈夫のようです。
でも大事を取って、お勤めには参加せずに
ここで待つことにしました。

近場を歩いて写真に収めました。


弁財天の三角池には
秋海棠が咲いていました。

この三角池は815年弘法大師が来訪した際に
三角形の護摩壇を築き21日間
「降伏護摩の秘法」を施したとされ
その跡が池の中の島に現存するそうです。

御本尊は十一面観世音菩薩
御真言は
おん、まか、きゃろにきゃ、そわか
「大いなる慈しみと憐れみの御心を持つ
十一面観音さま、どうか私達を救済し、導きたまえ。」


三角池の前には桜の木があり

四季桜が・・・
年中チラホラと咲いているそうです。
見つけたときはこの目を疑いましたが
本当に桜だったのですね。

小林一茶がここの山桜を詠んだ句があります。
「是でこそ登りかひあり山桜」


日頃の信心が足らないためか・・・
それとも
真剣にお勤めをしなかったせいなのか・・・・
最後の最後で足が吊る羽目に・・・・

でも一茶が詠んだ句のように
ここまで登ってきたからこそ見られた桜でした。
お勤めはできませんでしたが
私にとっての目的
「花へんろ」ができたような気がします。


おん、まか、きゃろにきゃ、そわか

十一面観音さまの憐れみの
御心に救われました。



今日も来てくださってありがとうございます。



花へんろ Ⅱ

2019年09月23日 09時59分55秒 | 遍路

第69番札所・観音寺を後にして
少し早めの昼食となりました。

この温泉♨もある「琴弾廻廊」で昼食に
します。

サクサクのかき揚げが美味しかったし
右側のお鍋のオリーブ豚も、何となく
オリーブの味がしたような・・・・・・

広~い窓辺から見える瀬戸内の海辺
丁度、干潮だったようです。

食後に頂いたジェラートも
また安くて美味しくて満足しました。
苺ミルクとマンゴーのダブルにしたら
1割引になって360円でした。

お腹はいっぱい!
ダイエットはしっぱい!して
次に向かったのは・・・・・・

この様なのどかな田園風景が広がる
第67番札所・大興寺

運慶作の金剛力士像が両側で迎えてくれる
大興寺の仁王門。


長~い石段が待っていました。
全部で96段あるそう
フゥフゥ言いながらやっと登って
年齢を痛感しました。


本堂の赤い蠟燭の「7日燈明」は
病気平癒、安産、良縁などのご利益が
あるそうです。

御本尊は薬師如来
御真言は
おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、そわか
「全ての病や災いを降伏せしむる、象王のごとき強い法力
を持つ薬師如来さま、私達の身体や心に染み付く
悪しき病や因果を、速く速く取り除いてください。」


弘法大師お手植えのカヤとクスノキの大樹
があります。

大興寺の飼い猫かな?
「起きて!起きて!」と揺すってもガンとして
起きない夜更かし猫。


また長い石段を降りて
次に向かったのは

別格札所・萩原寺
どうやらここが萩の花が咲く札所のようです。


この石段を登ったところに

まだ3分咲きの萩の花が咲いていました。



これは白い萩です。




境内には30種類、約2,500株の萩の花が
咲き乱れるらしいですが、
何処にも咲き乱れた姿は見られませんでした。
9月中旬から下旬にかけてとありますが
今年は遅いようです。


一つの霊場で2回お勤めをしますので、
合計14回もお経をあげたことになります。

添乗員さんから頂いた
「歩き遍路ハンドブック」

この赤い所をみんなで唱えます。
ここが終わると


この般若心経を唱えますが
どこで息継ぎをすればいいのか・・・・
とにかくみんな息継ぎもしないような速さで
唱えていきますので、
一旦目を離すとどこを唱えているのか
分からなくなります。
それでも般若心経を唱えていると
肺が強くなるという御利益があります。

母はお仏壇の前に座ってよく
この般若心経を唱えていました。
興味半分で私も隣に座って一緒に般若心経を
唱えたりしていました。
だから部分的には覚えているところもあって
無意識に唱えている時があります。

このお勤めをする時に
私達の先生となる「先達」(せんだつ)と言われる方が
各バスに一人付いて案内をしてくれます。
この先達と言われる方は
お四国を4回以上周り、四国八十八か所霊場会
より公認を受けた布教者のことで
お遍路さんのご案内人です。

私達のバスに乗り込んだ先達さんは
頭が丸坊主だったので
何も知らない私は、お坊さんが付いて
案内をしてくれるんだとばかり思っていました。
ちなみに2号車の先達さんは女性でした。

当たり前かも知れませんが
先達さんは大声で、経本も無くお勤めを
先導してくださいます。


・・・・・・明日に続く・・・・・・


雑記・・・・・・楽天オープンテニス、錦織選手は
右肘痛のため欠場です。
         せっかく観戦に行くのに錦織選手はいないのか・・・・
      仕方ない、ナンバーワンのジョコビッチ選手や
    ワウリンカ選手を楽しみに見に行きます。



今日も来てくださってありがとうございます。








花へんろ Ⅰ

2019年09月22日 10時03分47秒 | 遍路

21日、台風が近づいている関係で
気になっていた天気予報は80%の雨。

でも朝5時に起きてみると、雨は降っておらず
日頃の行いのせいかなと
自画自賛して、オッサン2に送ってもらって
日帰り旅行の出発点の高知新聞社前に
行きました。ツアー名は「花えんろ」
バス2台で午前7時、新聞社前を出発しました。

バスに乗り込むと、私と友人の二人は
何となく浮いている感じ・・・・・・
添乗員さんが「お遍路さんは初めての方・・・・・」と
挙手を促します。
手を挙げたのは私たちの二人だけ・・・・
バスの中にはお遍路用の白衣(びゃくえ)を
着た方が多数います。
ああ・・・ここでツアーの目的の違いを
悟りました。
私たち二人は「花へんろ」の花に重点があり
他の多数の人達は「へんろ」が目的なのです。

バスは香川県の豊浜SAでトイレ休憩した後、
最初の第70番札所の本山寺に到着しました。

今日は6つの札所と1つの別格札所を
巡ります。
※別格20ケ寺・・・・・お大師さまとご縁の深い寺院20ケ寺が
結集した霊場。88ケ所と20ケ寺をあわせて108となります。
四苦八苦を落とす、4×9+8×9=108
除夜の鐘も一年の四苦八苦を打ち払う意味で
行われます。



山門にて脱帽し、合掌一礼して入ります。
普段はサッサと入ってしまっているかもしれません。
みんなの作法に習って入ります。


何処に行っても咲いている百日紅(さるすべり)

鎌倉時代の本山寺の本堂は国宝になっており
仁王門は重要文化財になっております。


本山寺の御本尊は馬頭観世音菩薩で
四国霊場では唯一のものです。
本堂には頭上に馬頭をいただく観音様が
祀られています。
御真言は
おん、あみりと、どはんば、うん、はった、そわか
「慈悲の御心を持って憤怒の相で諸魔を追い払う
馬頭観音様、我が心に巣食う煩悩を食べ尽くしたまえ。」


次に参拝したのは

琴弾山の中腹に位置する
第68番札所・神恵院(じんねいん)と
第69番札所・観音寺です。

もとは琴弾山の上にあった
「琴弾八幡宮」の神宮寺として弘法大師が
阿弥陀如来を描いて本尊とし68番札所・神恵院と
しましたが
明治初年の神仏分離で、麓にある
観音寺境内に移転し、同じ境内に2つの札所が
存在することになった珍しい霊場です。


向かって左側にあるコンクリート打ちっ放しの
本堂の神恵院。
本尊は阿弥陀如来です。

御真言は
おん、あみりた、ていぜい、から、うん
「不滅の威光をもってお救いくださる阿弥陀さま、
どうか私を悟りの世界へとお導きください。」



右側にある第69番札所・観音寺
御本尊は聖観世音菩薩です。

御真言は
おん、あろりきゃ、そわか
「煩悩に汚されず、生死に執着しない悟りの境地に
立つ観音様、その慈悲の御心を以って私達を救済し、
願いを聞き届けたまえ。」



この御真言とは何?
最初に聞いた時は意味不明、これ日本語?と
頭の中が???????でいっぱいになりました。
調べてみると・・・・
真言とは「真実の言葉で仏さまの真理を説き、
その徳をたたえる短いお経」で
サンスクリット語をそのまま音写したものです。
だから意味不明の呪文に聞こえるのですね。

サンスクリット語は古代インド・アーリア語に
属する言語で、ヒンドゥー教の礼拝用言語であり、
大乗仏教でも多くの経典がこの言語で記された。
とあります。

各霊場にはそれぞれの御本尊御真言があるようです。

この地元四国に居ながら
恥ずかしながら
お遍路のことは何も分からず・・・・・・
今回のお遍路で初めて学ぶこととなり・・・・

各霊場には本堂とお大師様の大師堂とがあり
この2か所でお勤め(お経を唱える)をします。
その際には、経本と数珠が必要となります。
何も持っていない私達に
添乗員さんが経本は貸してくれました。

お勤めは最初は早くてついていけず
口パク気味に誤魔化して・・・・

ああ・・・「花へんろ」の花は何処に・・・・・


・・・・・・明日に続く・・・・・・


今日も来てくださってありがとうございます。