白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

日本人にとって難しい英語の発音と綴り

2014-07-17 12:12:34 | その他
英語の綴りは難しいと言われている。
確かに例外だらけで、ルールでは説明できない。

でも、アメリカで英語を母語とする子供たちを育てていると、日本人が思っているよりずっと簡単なんだと気が付く。
日本人の子供が漢字の練習をするように、毎日書いて覚えたりはしない。

日本人は発音が完璧ではない分、綴りで「覚えなければいけない」部分が増えてしまっているのだ。

先日の出来事。

私は居間で子供たちの日程表を作っていた。

「えっと~、サッカーのスペルってどうだったっけ。エス、エイ、シー、シーだっけ?」

すると子供たち大笑い。
「スェッカー、スェッカー」とAの部分をわざとらしく発音して私をバカにする。

書いてみて「あらへんね」とやっと気付く私。
「じゃぁ、エス、ユー、シー、シー、だっけ?」
っというと、さらにお腹を抱えてげらげらと大笑いの子供たち。
むかつく!

「スアッカー、スアッカー」とこれまたUの部分をわざとらしく発音して私をバカにする。

「じゃぁ、何なのよ!」私もイラついてきた。

「ママ、スェッカーでもスアッカーでもないよ、スォッカーだよ。」

カタカナで書くと、なかなか英語の本当の発音を表しにくいのですが、
日本人にとっては全部「サッカーに聞こえます。」
Sの後の母音をめちゃくちゃ引き延ばして大げさに言わない限りあまり違いが判らない。

「だからそのサッカーの綴りを聞いてんじゃない。」
「もぉ、何度もいってるじゃん、スォッカーだよ。」

私にとって綴りを言えというのは、アルファベットで言えと言う意味。
でも子供たちにとって正しい発音を大げさに言うというのは、十分綴りを言っているのと同じなんです。
そう、サッカーのSの後の母音は子供たちにとっては間違いようのないものなのです。

LとRなんて、アメリカ人にとっては似てもない、まったく違う音なのに、どうして日本人が間違えるか見当もつかない。

考えてみれば、夫が日本語の伸ばす音に苦しんでいるのが、どうしても私には理解できないのと似ているのかもしれない。

夫「白いふとう見なかった?」
私「コンクリートでできていればどこの埠頭でも白く見えるんじゃないの?」
夫「??? これくらいの大きさのふとうだよ。」←手で大きさを表している
私「あ~、ふとう。」やっとわかった。
夫「だからそう言っているじゃないか、ふとう!」
私「ふとうじゃないの、ふとう。全然ちがうじゃん、なんで間違えるんだよ。」

っといつも行われている私たちの会話。


昨日次男に文章を書く練習をさせていた時。
「はい、じゃぁ楽しかったって書こうか。It was ファン」
次男はくすくす笑いながら
「It was FAN」と書きやがった。

「あれ?泰君。ファンはFANじゃなくてFUNでしょ。」
と言うと、横にいた長男も一緒に笑いながら、
「ママ今扇風機って言ったよ。FANって言った。」
「うん、だからFANって書いたんだよ。」
二人で転げまわって大笑い。

くっそ~、悔しい母。
力を入れてFunのUの部分をのどの奥の方で発音しなければいけなかったのです。
だらしなぁ~く、ちょっと怠けて発音すると扇風機のFanになってしまうんですね。

あ~悔しい。

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