白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

お風呂で大怪我

2006-07-24 14:33:23 | その他
それは昨日の夕方6時頃のこと。
夕飯の支度をしながら、マー君をお風呂に入れていた。

いつもは一緒に入るのだけれど、昨日は夫がいなかったので、私は湯船の外から体を洗ってやっていた。
シャワーですすいで、さぁおしまい、私がバスタオルを取るために立ち上がると、マー君も一緒にお風呂のふちに手を置いて体を乗り出して来た、っとその時、すってーん、体を支えていた手が滑ってお風呂のふちに顎を思いっきりぶつけてしまった。

やばい!
顎がぱっかりと割れるように切れて、血がとめどもなくドクドクと流れ出てきた。
ど、ど、どうしよう。
こんなときに限って、夫がいない、っとその時神の声が!夫が帰ってきた。

マー君の叫ぶような泣き声に、尋常ではないことを察した夫は、飛んでお風呂にやってきた。
「困った、困った、何をしたらいいんだ、病院、病院に連れて行こう。」

ペーパータオルを何枚使っても、血であっというまに染まってしまう。

でも救急車だけは、呼んじゃだめだよ!
実は私達には失敗談がある。
1年前マー君が高熱を出して痙攣を起こしたとき、びっくりして思わず救急車をよんでしまった。
アメリカでは、救急車=救急隊=消防車で、救急車だけではなく消防車に巨大なはしご車までが家にやってきた、しかも後で1000ドルも請求される羽目になってしまったのだ。

10分もすると出欠もだいぶ落ち着いて、最初のような勢いであふれてこなくなったものの、血はどんどんにじみ出て服は血まみれ。
傷口を除いてみると、切れ目が開いて身が見えている。
なのに、マー君は3分もしないうちに泣き止んでけろっとした顔をしている。
痛くないのか?

やってきましたChildren's hospitalの急患、有名なER。
受付で、応急処置として粘着テープのようなものをべたーっとはられて、待つことに。
「命にかかわることではないので、急患が入った場合後回しにされることもありますが、ご了承ください。」とのこと。

待たされる覚悟をしたわけだけれど、案外すんなり中に入れてもらった。
扉の横には手術室のような治療室が3つか4つ並んでいるものの、どれも今は使われてない。
他に患者さんがいないようだ。ラッキーだった。

「先生が間もなく見えますのでこちらで待っていてください。」っと診察室に通されたそのとき、大きな扉が開いて、3人の子供がタンカーにのせられその緊急手術室のような部屋に入っていった。
さっきまで静まり返っていたのがうそのようにあわただしくなる。

やばい、後回しにされるぞこれは。

案の定、10分待っても20分待っても先生は現れない。
しかしそれだけではすまなかった。
その後1時間まっても2時間待っても先生は現れない。
退屈しきったマー君と病院内をお散歩。

3時間待たされて、もう限界に近付いていた。
夕食を取る前だったから、おなかもすいてきた。
ちょっとー、数針縫うだけなんだから、こっちをさきにやってよー、っと文句をいっていると、外でお母さんらしき女性が泣いているのを目にした。

きっとさっき運ばれてきた子供さんは、重症なんだ。
顎をちょっと切ったくらい、後回しにされるのは当然かもしれない。
先にやって欲しいなどとわがままなことは言えないなぁ。反省。

3時間半経って、やっと医者らしき若いにーちゃんがやってきた。
若い!見るからに研修医。

「今すごく忙しくて、他の先生方は手が空いていません。私が治療します。」

粘着テープをはがして傷口を見る。
「3~4針縫う必要がありそうですねぇ。ちょっとどうしたらいいか聞いてきます。」
おいおい、縫うだけだろう、そんなことを誰に聞きに行くんじゃ?

頼りないなぁ。

粘着テープをはがすときも、麻酔の注射を打つときも泣かないマー君偉いぞ!
でも縫うときはそうはいかない。
動いちゃいけないから、私と夫で押さえつけることに。
普通は看護士が押さえるのだけど、今はみんなその救急患者の方に付きっきりで、私達に回す人材はないようだ。

マー君は押さえつけられるのが大嫌い。
痛さでは泣かないけれど、自由を奪われると泣き叫んで抵抗する。
夫も私も汗だくになってマー君を押さえつける。
ごめんよ、もう少し頑張っておくれ。

頼りない医者だったけれど、3針縫って一件落着。
帰ってきたのは11時過ぎ、とんだER経験でした。

傷、あまり残らなければいいけどなぁ。









最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みわ)
2006-07-24 22:19:57
大変だったなあ!マーくん、痛かったろうなあ。友人のおこちゃまも二歳であごを切ってぬってた。うちの子は二歳で頭を切って、縫うまでいかなかったけどホッチキスで八本分とめて、毎日のように通院して消毒したりしたよ。その間、片道45分かかるとこにいってたから、痛さとストレスで毎晩 夜泣き・・。ママとパパは 心配だろうけどがんばってね、お大事に。
返信する

コメントを投稿