白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

昔の聾教育

2006-08-31 14:50:44 | その他
面白い記事を見つけた。
と言っても、見つけたのはグランマなんだけどね。

グランマの家はとっても大きくて地下には書庫のような部屋もある。
家が大きくて物を置く場所があると、捨てずに取っておくようになるのでしょうねぇ。
だから、マー君が着ている服の半分はダディーからのお下がり(;^_^A
書庫には何十年も前からの雑誌がすべて捨てずに取ってあるからびっくりだ。
っで、その中から聾教育に関する記事を見つけて私にくれた。

その雑誌はNational Geographic1955年3月号。
もちろんこの時代だから、どんな記事かは読まなくても大体想像がつく。
「耳が聞こえなくてもしゃべれるようになる、唇を読んで手話を使わなくてもコミュニケーションが取れるようになる、聾の子供に奇跡を起こす教育方」だと褒め称えている。
もちろん手話は教室の中でも、寮でも禁止。

練習方法も事細かに書いてあるから面白い。
鏡を見ながら口の形を真似し、先生の頬に手を当てて、振動を感じる。風船で振動を感じて真似したり、口の前に紙切れをかざして息の吐き具合を練習。
気が遠くなるような地道な努力。
驚いたのは、1年目の目標は「Firm」が言えるようになること。
Fの発音は無声音なので、Sと並んでとても難しい。
でも一年もかけて「F」の発音を練習するの?

写真に載っている女の子は、5歳でこの学校に来るまで全く言葉を発さなかったそうだ。
1年かけて「F]の発音練習をしているくらいだ、学校に来たからと言ってすぐに言葉を獲得するのは無理だっただろう、なにせ手話は禁止されているのだから。
5歳にもなっても自分の意思を伝える言葉がないなんて、あんまりだ。

久しぶりに聾教育のあり方について考えさせられてた記事だった。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ふーん (ちえ)
2006-09-06 19:16:54
おもしろいですねぇ。記事もボスの主観的な意見も…(^-^)
返信する

コメントを投稿