白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

炭鉱町の今の姿

2008-09-18 14:44:21 | その他
先日、日本から遊びに来てくれたKayoちゃんは、小学校の先生。
実は私の里から、そうと遠くない町で先生をしている。

その町は、半世紀ほど前炭鉱で栄えた。
炭鉱が開発される前は何もないところだった。
炭鉱が閉山されて、また何もない田園地帯に戻った。

でも、100%炭鉱以前に戻ったわけではない。
たくさんの人とたくさんの問題を残して、炭鉱は閉山された。

知る人ぞ知る、炭鉱町に共通する数々の問題点。

もともと炭鉱には、食いはぐれた貧乏で学のない人たちがたくさん職を求めてやってきた。
炭鉱が閉山されてからは、行く当てもなく新しい職もなく、その地に残された。
食べていくためには手段を選ばず、子供に盗みを教えることもあったという。
今でも、昔の炭鉱地は生活保護受給者が多い。

Kayoちゃんはもともとその町の出身者ではないものの、いろいろあってそこで先生をすることになった。
話には聞いていて、想像はしていたものの、現実としてKayoちゃんの前に立ちはだかる問題は、想像をはるかにこえたものだったという。
貧困。
そこには今も貧困がはびこっている。
そして、貧困とほぼ同時に出てくる言葉、「無職の父」「お酒」「家庭内暴力」「虐待」「家庭崩壊」。

去年受け持ったクラスでは40人中実に20人の子が母子家庭だったらしい。

私はその隣町で育ったので、Kayoちゃんが言っている意味がよくわかる。
普通の人には信じられない事実がそこにはある。
しかし、聞いていると、ひどい家庭で育った私でさえ唖然とさせられる。

今回Kayoちゃんと話をしていて、私は大きなことに気づいた。
今まで思いもよらなかった、考えもしなかったこと。

う~ん、ちょっと長くなるから続きはまた今度。