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日本酒のこと / 鈴鹿山脈の山歩きのこと

不正行為 - 浪花酒造

2015年06月27日 | 日本酒 - 不正行為
日本酒の品質表示のいい加減さで酒造業界に対する疑問を再認識したところで、数年前の浪花酒造有限会社(大阪府)の不正行為を思い出した。

同社サイトには「創業300年の酒蔵 浪花正宗は『生まれ変わります』」、「正直を身上に」とあり、「醸造用アルコールを含んだ普通酒をブレンドして味を調節したのに、純米酒のラベルで製品を販売したなど表示違反を犯したのです。・・・表示違反によってお得意先の八割方を失って・・・」と書かれている。
果たして、これは「表示違反」で表現できる行為だったのか?

同社は、2013年2月26日、新聞の広告欄で無償交換を告知しており、その内容を掲載した国民消費センターのページが Wayback Machine に残されている。
そこには、「弊社が販売しております商品の一部について、特定名称酒表示、原材料表示とは違う清酒が混和されたことによるラベル表示の誤りが判明しました。」と書かれている。
ここでは「表示の誤り」となっている。

ところが、2013年2月26日付、日本経済新聞のWeb版には、「純米酒に醸造アルコールなどを混ぜたり、安価な酒に高級酒のラベルを貼ったりしていた」とあり、報道からは意図的な不正行為と受け取れる。

浪花酒造と報道、どちらが実態なのだろうか。
国税庁のサイトを調べたが、浪花酒造の不正行為については情報を見つけられなかった。すなわち、行政が浪花酒造の行為をどのように判断し、処分したのか不明だ。

ところが、本件について国会質疑があることに気付いた。
同年6月の第183回国会 参議院消費者問題に関する特別委員会会議録八号の21ページに「意図的な偽装表示があった・・・国税庁が摘発をした・・・偽装が確信的に行われていた」との質問があり、回答側は特にコメントしていない。事前に質問通告があるので、事実関係に誤りがあれば反論があるはずだ。
これでは、浪花酒造が意図的な偽装表示をしたことを国会が認定したことになる。

不正行為にどの様な事情があったのか承知していないが、それを「表示違反」で総括するようでは、私の不信感は消えようもない。

また、酒造業界はどの様に対応したのだろうか。この後も、同業他社で不正に醸造アルコールを添加する行為が発覚している。
酒造業界に対する疑問は果てがない。

なお、上記の特別委員会の質疑は、食品表示法案において、表示の指示を行ったときは公表するとの内容。したがって、浪花酒造のように行政処分の内容が不公表という事態は回避できるるはず。
そのように運用されることを期待したい。
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「知多娘。酒」 中埜酒造

2015年06月26日 | 日本酒


萌酒です。「純米吟醸酒 半田酔子」。ラベルには「知多娘。酒」とあります。
中身は中埜酒造(半田市)の至ってマトモな日本酒です。
知多娘は知多半島の市・町を萌えキャラ化したモノ。詳細はこちらで。
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