監督:クリストファー・ノーラン
出演:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベール、スカーレット・ヨハンソン、マイケル・ケイン、デヴィッド・ボウイ
『プレステージ』、映画館で観ました。
19世紀末のロンドン。若き奇術師の“グレート・ダントン”ことアンジャーと、“ザ・
プロフェッサー”ことボーデンは、お互いに尊敬しながらイリュージョンの腕を
競い合っていた。だがある日、アンジャーの妻が、脱出マジックの失敗で命を
落とす。そのトリック中に、ほどけるはずの紐を結んだのはボーデンだった……。
観るまでもなく“ネタが命”のこの映画。それを裏付けるように冒頭のテロップでは
「この映画の結末は誰にも喋らないで下さい」と、クリストファー・ノーラン監督
からのメッセージが。しかし、これが“ネタバレ御法度”となると、何から書き
始めて良いのか、まさに“レビュアー泣かせの一本”だ(笑)。まぁ、それでも
“しない程度”に書かせてもらうと、ぶっちゃけ“ほとんど反則まがい”の結末で、
「してやられた」と感心させられるより、「な~んだ、そんな事か」と良い様に
誤魔化されたカンジ。物語の最後まで引っ張るだけ引っ張っておいて、“実は
○○だった”って結末じゃあ、手品の種明かしとしちゃ、ちと弱い。しかも、折角
“手品”を題材にしながらも、肝心のマジックシーンは“編集”でゴマかされちまう。
ここは嘘でも(?)ワンカットで撮るとかして、役者本人がさもマジックを披露してる
ように見せないと、映画的にもマズいんじゃないかい。やはり、普段からCGの
威力で“映像のマジック”を目にしている我らからすれば、何を今更“ホントの
手品”を見せられてもねぇ。「映画」と「手品」…、一見、面白そうな組み合わせだが、
今回試してみれば、思いの他に“食い合わせ”が悪かった。
だとすれば、これが全く面白味に欠ける映画かと言えばそうではなく、物語は
二転三転しながら、ダマしダマされ又ダマす、スリリングな展開は緊張感が
持続したまま、一瞬たりとも目が離せない。返す返すも、ラストの結末に過剰な
期待を寄せなければ、普通に楽しめる(?)映画には仕上がっていると思う。では、
もうワンランク上に押し上がることなく、“単なる娯楽作”で終わってしまった原因は…??、
いや、そもそもオイラが言いたいことは、この復讐合戦の発端で、その張本人となる
ボーデン(クリスチャン・ベール)が最初の事故に対する罪悪をもっていたかどうかとか…、
マイケル・ケインやスカーレット・ヨハンソンなど、未消化のまま終わってしまった
キャラもあったとか…、そういうことじゃない。結局、“この映画のトリック”は、
あまりに出来が良く、《期待感を持たせ過ぎた予告編》にあったのだ。今にして再び、
そのコピーを思い出す、「目を凝らせ、騙されるな」と。畜生ッ!!、その《予告編》に
釣られて、映画館まで観に行ったオイラは、見事にダマされたのだ(笑)。
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