じゅんこの部屋 

自分探しから始まった幸せへの道・・いくつになっても旬な女性で生きるカギ☆

一生分の財産

2010-10-12 10:41:31 | 文学・歴史
星新一のショートショートで、こんな話を聞いたことがある。

ある男が、突然、何者からか部屋中いっぱいの金の塊を受け取った。
そこには、「一生分の金を与える」というメッセージがある。

その日から、男の生活は華美になった。
サラリーマンで、わずかばかり金を得る為に、あくせく働くのがばからしくなった男は、仕事を
やめ、毎日料亭や高級バーで飲食し、海外旅行、カジノ、と贅沢三昧だった。

そんなある日、ふと、男が気づく。
あのメッセージには、「一生分の金」とあった。
ということは、つまりこの金を使い終わった時が、自分の命が終わるとき。。。
これは、大変!
金を使えば使うほど、自分の寿命は短くなる。
金の残高が、なんと自分の余命を計るバロメーターだったのだ。
それから、男の生活は一変して、質素になったという話。。。

金が自由に使えたら、どんなに幸せだろう、とほとんどの人は憧れるが、命あっての金だから、
やはり一番大事なのは、「命」だろう。

では、私の「命」とは何か。
それは、私に与えられた「時間」である。

つまり、80年まで生きるとすれば、生まれた時、80年の「命」をそれぞれが受け取る。
つまりこれが「一生分」の「時間」という私の「財産」。。。

平均寿命が世界一の日本では、生を受けた時、余命80数年という最も長い「時間」の「財産」を
受け取ったと言えるだろう。

まだまだ使い切れないほど時間がある、と思っていた若い頃は、スポーツ、読書、友との語らいと、
惜しげもなく時間を使い、休日などは、昼前まで眠って過ごしても平気だった。

ところが、人生半ばを過ぎると、かのサラリーマンが、「金」の残りが自分の「余命」と気づいた
ように、限りのある「時間」を目の前にして愕然とする。

今まで働いて働いて、家を建てて、子供も巣立った。

第二の人生、一体どう生きればよいのだろう。
もう無駄に時間は使えない。なにしろ、残り少ない貴重な財産なのだから。。。

そうは言っても、ほとんどの人が、「どう生きる」で一生費やし、「生まれてよかった」という
生命の歓喜のないまま、死んでゆく。

残酷にも、苦労して得たノーベル賞も金メダルも、あの世には持ってはいけないのである。

これでは、何のために生きるのか、人生の目的が分からない。

万人の生きる目的を明示し、それは、ただ今から未来永遠の幸福に生きることであると説かれたのが
仏教である。

その目的に向かえば、生きるすべてが生かされ、身も心も日々躍動せずにおれない。
こんな凄い教えを、一人黙っておれようか。
一刻も猶予なく、縁あるすべての人に、今、真実あきらかにされている「人生の師」ましますことを
伝えたい☆
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