能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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アフターサービスランキング 日経ビジネス調査 顧客満足から顧客感動へ・・・注目の第一位は?

2012年07月29日 | マーケティング

毎年楽しみにしている日経ビジネスのアフターサービスランキング。


今年は、ネットビジネスやITCを効果的に使った企業の躍進が目立ったように思います。

ディスプレイとキーボードあるいはスマホの画面から顧客の満足を獲得する・・・その仕組みの構築がますます必要な時代になってきたように思います。


難しいのは、不満やクレームがないから満足度が高まるというものではなく、あくまで顧客の期待を超えるか超えないかという軸を中心に考えていくべきものではないかと考えています。


山川編集長が巻頭の「視点」で書かれている

「顧客の期待値を意図的に引き下げる・・・。日本企業はそんな戦略にもっと目を向けてもいいのではないか。」

ということも大切だと思います。


CS=お客様は神様的な妄信が過剰なサービスやマニュアル的接遇を引き起こし、そこで働く従業員にも長時間労働、メンタル問題を引き起こしているように思います。

もっと「機能」に注目すれば、不要なサービスはなくなり、サービスコストも下がってくると思います。

そうでなくとも日本のサービス生産性は決して高いと言えないのですから。


日経ビジネス アフターサービスランキング2012より


家電量販店

1位 ケーズデンキ

2位 デオデオ

3位 ヨドバシカメラ

なかなか順当なランキング。この上位3社が満足度指数でも突出しています。


ネット通販

1位 ジョーシンweb

2位 セシール

3位 ユニクロオンライン

ジョーシンのサイトを覗いたところ、なかなか工夫のあとが見えます。必見!


自動車保険

1位 ソニー損保

2位 AIU

3位 富士火災

IT活用で自動車保険ほど価格の下がったものはないのではないでしょうか。

保険料は半額以下。

サービスの充実も各社すさまじいものがあります。

ちなみに損保は、損保ジャパン、あいおい、三井住友の順でした。


薄型テレビ

1位 シャープ

2位 パナソニック

3位 ソニー


エアコン

1位 シャープ

2位 富士通ゼネラル

3位 パナソニック

我が家でも安価だったために購入した富士通ゼネラルのエアコンがあります。

記事によると7位から2位への上昇の理由は、「修理プラスワン運動」、コールセンター要因の最適配置、修理サービスの協力会社数を1.5倍化とのことです。

るほどです。


パソコン

1位 エプソンダイレクト

2位 アップル

3位 東芝

回答者数は少ないものの首位をキープしたエプソン。

次のパソコン購入の際に利用させてもらいたいと考えています。


スマホ

1位 アップル

2位 シャープ

3位 ソニーエリクソン

なかなか順当。

ちなみにサムソンの満足度指数は25.0、シャープの26.3に肉薄しています。


自動車

1位 レクサス

2位 メルセデス

3位 富士重工

前回の調査ではベンツは13位。

この1年、業務面や教育面に注力したとのことです。


銀行

1位 ソニー銀行

2位 住信SBIネット銀行

3位 ジャパンネット銀行

上位3位をネット銀行が独占。

三井住友信託は5位、ゆうちょ6位、三菱信7位、三井住友9位・・・。

日本の旗艦でもあるメガバンクに頑張っていただきたいものです。

 

現在の市場で最も難しいのが新規顧客の獲得であると考えています。

そのため、各社は既存顧客の囲い込みを行っていますが、それでも(業種にもよりますが)15%~25%の顧客を失う時代。

新規客、見込客のゲットは必須です。


そのためにもアフターサービスというビジネスチャンスを活かし、リピーターの獲得、口コミ・紹介による新規顧客の開拓、プラスアルファ提案による客単価向上・・・といったことが重要になってくると思います。

過度な短期業績主義に走らず、

LTV(ライフタイムバリュー/顧客生涯価値)、

その顧客が一生涯にわが社からいくら買ってくれるか、

そしてその子供や友人がいくら買ってくれるか・・・

といった気の長い戦略戦術も検討されるべき時期になっていると思います。


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