能率技師のメモ帳

マネジメント理論を世のため人のために役立てるために・・・
中小企業診断士・特定社会保険労務士のソーシャル備忘録

原民喜 死と愛と孤独の肖像 梯久美子さんの岩波新書新刊 広島が生んだ命の叫びをクールにつぶやく詩人

2018年09月12日 | 本と雑誌
原民喜という広島市出身がいたことは知っていました。
が、彼の詩や文学に触れたことはありませんでした。
ひっとしたら、小学校や中学校で習ったことはあったかもしれませんが・・・。


原民喜 死と愛と孤独の肖像
梯久美子著  岩波新書  860円+税

広島の書店でベストセラーに入っています。

原民喜(1905~1951)は、広島市の裕福な商家に生まれ、慶応大学文学部英文学科を卒業、ほとんど仕事をすることはなく、小説家、作家、詩人を目指します。

しかしながら、生まれながらのお坊ちゃま・・・。
身の回りのことも出来ない、コミュ力もない本当に不器用な青年だったようです。

彼が変わったのが、見合い結婚した広島出身の貞恵という女性。
民喜とは正反対のポジティブで明るい性格・・・。
内助の功・・・売れない民喜を盛り上げていきます。

その妻と暮らした10年間が、民喜が最も幸せだった時期。
病で妻を亡くし、生きる希望のなくなった民喜は広島に帰省・・・。

1945年8月6日・・・広島市の中心部で被ばく。
人類初の原子爆弾さく裂・・・偶然にも民喜は無傷で生き残ります。

我ハ奇跡的ニ無傷ナリシモ、コハ今後生キノビテ
コノ有様ヲツタエヨト天ノ命ナランカ
サハレ、仕事は多カルベシ

民喜は、被爆体験に基づいた「夏の花」「原爆小景」を創作していきます。



梯久美子さんは、晩年の民喜を調べるため、丁寧な取材を展開していきます。

民喜を師と仰いだ遠藤周作、二回り年下の裕子という女性・・・。
このあたりは、中原中也や萩原朔太郎の人生ともオーバーラップしてきます。

梯久美子さん・・・カケハシさんと読みます。
梯さんは、「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林中道」で作家デビューされた方。
民喜への愛を感じさせる一冊になっています。
岩波文庫の「原民喜全詩集」の帯にも、「原爆文学の旗手は、こんなにやさしい詩人でした。」というコピーを書かれています。

ぐっと来たのが、「机」という4行詩。


何もしない
日は過ぎていく
あの山は
いつも遠いい

とても良い詩です。


日経アソシエが休刊 16年続いた日経ビジネスの弟分の自己啓発誌 ちょっと残念です 最終号も充実の中身

2018年09月09日 | 本と雑誌
日経Associe(アソシエ)誌が休刊。
16年間続いた月刊誌・・・330号が最終号になるとのこと。
ちょっと残念です。

出版不況と言われる中、町角の本屋さんが次々と店をたたみ、雑誌も休刊が相次いでいます。
やっぱり、ネットのチカラには抗えないんですね。

日経アソシエ・・・日経ビジネスの弟分の自己啓発誌です。
Associeは、アソシエート・・・仲間っていう意味なんですかね。
幹部社員・・・パートナーを対象にした日経ビジネス、そして一般社員を対象にした日経アソシエという棲み分けなんでしょう。

ビジネススキルを高める、キャリアを開発する、ライフプランを立てる・・・アラサーを対象にして16年間、ちょっと尖がった情報を提供してきました。


最終号の特集は、「2025年代予測 気が重い未来の明るい歩き方」。

日経アソシエからの最終メッセージ。
10年足らずで、世の中の景色は一変するという命題を投げかけます。


付録は、「大人の学び直しBOOK」。
英会話やプログラミング、リベラルアーツなどの学び直しの方法論が紹介されています。
ネット、オンラインなど、無料のものも含めてのガイドブック。

面白かったのが、ライフシフト学。
ロンドン大学ビジネススクールのリンダ・グラットン教授が提唱したライフシフトを「学」として紹介しています。
・寿命プラス20年が突きつける個々人の生き方改革
・2018年はマインドセット元年 人生はマルチステージへ
・今年から動き始めて「4つの力」を少しずつ鍛える
 1.変化対応力・・・いつもと違うことを常にやる
 2.稼ぐ力・・・1円でもいいから副業で稼いでみる
 3.居場所開拓力・・・家、会社に続くサードプレイスを作る
 4.やる気向上力・・・ライフシフト成功者の話に勇気やヒントをもらう

日経アソシエのコンセプトが詰った最終号。
なかなか読み応えのある一冊です。
長い間、ありがとう!日経ビジネス

起業家の英語 ベゾス ザッカーバーグ マスク ジョブズ ゲイツ ペイジなど10人の「響くコトバ」

2018年09月01日 | 本と雑誌
TEDでのプレゼンテーションも面白いですが、
実際に大成功をおさめた米国の経営者のスピーチは、心揺さぶるものがあります。
 
タイトルはちょっとチープですが(失礼!)、なかなか密度の濃い一冊のご紹介です。


改訂版 成功者10人の声で聞く!起業家の英語 CD付
米山明日香・佐野正博著  コスモピア刊  2000円+税

同書では、ベゾス ザッカーバーグ マスク ジョブズ ゲイツなど10人の「響くコトバ」を英語と音声、日本語で紹介したもの。

著者の米山さんは青学、佐野さんは明大の教員。
丁寧な作りの本となっています。
各起業家ごとに、スピーカーのプロフィールと背景が、しっかりと解説されています。
今、ベストセラーとなっている「GAFA」と併読すると、シナジーが生まれます。

目次
第1章 AmazonとSpaceX ジェフ・ベソスとイーロン・マスク
第2章 FacebookとTwitter マーク・ザッカーバーグとジャック・ドーシー
第3章 AppleとMicrosoft スティープ・ジョブズとビル・ゲイツ
第4章 Google、Wikipedia、Alibaba ラリー・ペイジ、セルゼイ・ブリン、ジミー・ウェールズ、ジャック・マー

オバマ前大統領のヒロシマスピーチにも感動しましたが、
同書で紹介されている起業家たちの熱いコトバにも強く惹かれます。

CD付の同書、起業家たちの肉声を聞くことが出来ます。

27歳・・・若き日のスティープ・ジョブズが語ります。

「イノベーションには、世界を俯瞰して見る目が必要なんだ」

「レールの敷かれた人生では、イノベーションなんて生まれない」

「禅僧にランチをおごれ」


「他人のものにタダ乗りはやめて、世界に大きな貸しをつくろう」

「変人たちの話に耳を傾け、地球環境の守護者となれ」

スティーブのジョークを交えたスピーチ・・・。
宗教アップル教の信者が増えるはずです。


ラリー・ページのクールでロジカルなスピーチ、同じアジア人ということもあるのでしょうが、分かりやすいジャック・マーのスピーチ・・・。
モチベーションを高めてくれます。

事業を起こそうと考えている若者、独立開業しようとしている若者には、ぜひ手に取っていただきたい。
今年、コスパの最も高い一冊・・・お勧めです。

おしゃれと無縁に生きる 村上龍さんの新刊文庫  お洒落な人が語る「GOETHE(ゲーテ)」エッセイ集

2018年08月28日 | 本と雑誌
村上龍さんが好きになったのが、テレビ番組「カンブリア宮殿」。
小説家×ビジネスという「新結合」が新鮮でした。


おしゃれと無縁に生きる
村上龍著  幻冬舎文庫 500円+税

村上龍さんの「GOETHE(ゲーテ)」エッセイ集。
2015年10月から2018年6月に掲載されたものです。
文庫サイズで3ページ完結の短いエッセイが約80詰っています。

欧州文化であるF1、テニス、サッカーに造詣の深い筆者。

ファッションも、とてもお洒落です。
テレビ用はHUGO BOSSのスーツを定期的に購入されているそうです。

「おしゃれと無縁に生きる」は、その最初の短文。
イタリアを何度も訪れて感じたのが、イタリア人はブルーのシャツを着ているとのこと。
そして、続けます。

「よく、ファッション評論家みたいな人が、イタリア人のおしゃれとして、赤いパンツやピンクのシャツを紹介したりしているが、あれは、嘘。」

「イタリア男ほど、ファッションに関して保守的な人々はいない。」

大金持ちフランシス・コッポラとの対談の時、彼の靴下に穴が空いていたとのこと・・・。
そして、続けます。
「仕事のできる男は、特権的に、おしゃれとは無縁に生きることができるという隠された真実の、見事な証だった。」
何となく分かるような気がします。


先日、大学時代の友人が出張で、広島へ。
居酒屋で一杯という話になりました。
彼は、監査法人に勤める会計士。

小職は、いつもの休日ルック・・・短パン、Tシャツ、ビーサン。

でも彼は違いました。
プルックスのダークスーツ、ソフト帽、ストライプのレジメンタルタイ。
帽子ですよ、帽子。
気温35℃の中、ビシッと決めています。

何だか、植民地を支配に来た為政者と、地元の原住民というコントラスト・・・笑。

彼曰く「プロフェッショナルは、見た目が9割。だからファッションには金をかけます・・・」。
夏でも、麻のスーツやネクタイ・・・どんなに暑くてもやせ我慢するそうです。
なるほど・・・。
お洒落な人も、それなりに大変なんですね。

昔話に盛り上がりましたが、この居酒屋の雰囲気にフィットするのは、自分のように思いました(笑)。

GAFA 四騎士が創り変えた世界 少数の支配者と多数の農奴が生きる世界で生きるための武器とは?

2018年08月18日 | 本と雑誌
夏休み積読(つんどく)解消計画の中で読んだ書店ランキングベスト5に入っている新刊本。
夏休みに読んだ本で、最もインスパイアされた一冊でした。


GAFA 四騎士が創り変えた世界
スコット・ギャロウェイ著  渡会圭子著  東洋経済刊  1800円+税

著者は、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授。
MBAでブランド戦略とデジタルマーケティングを教えている方。
しかも、シリアルアントレプレナー(連続起業家)として、実際の起業をし、成功に導き、話の展開に説得力があります。また、ニューヨークタイムズやゲートウェイコンピュータの役員も歴任。
口先だけの理屈だけではない、迫力ある一冊です。

GAFAとは、
Google
Apple
facebook
amazon
の米国経済を牽引する4社のこと。
頭文字を取って、ガーファと呼んでいます。
中国では、百度、アリハバ、テンセントの三つのIT起業を、BATと言うそうです。

目次

第1章 GAFA 4騎士が作り変えた世界
第2章 アマゾン 1兆ドルに最も近い巨人
第3章 アップル ジョブズという教祖を崇める宗教


第4章 フェイスプック 人類の1/4をつなげた怪物
第5章 グーグル 全知全能で無慈悲な神

第6章 四騎士は「ペテン師」から成りあがった
第7章 脳・心・性器を標的にする四騎士
第8章 四騎士が共有する「覇権の8遺伝子」
商品の差別化、ビジョンへの投資、世界展開、好感度、垂直統合、AI、キャリアの箔付けになる、地の利
第9章 NEXT GAFA 第五の騎士は誰なのか
アリババ?テスラ?ウーバー?エアビーアンドビー?ウェルマート?マイクロソフト?・・・
第10章 GAFA以後の世界で生きるための武器
第11章 少数の支配者と多数の農奴が生きる世界

同書で圧巻なのが、「第2章 アマゾン 1兆ドルに最も近い巨人」の米国、いや世界の小売の歴史を解説した部分。
格調高い文章・・・翻訳者の努力もあるのでしょうが、素晴らしい展開になっています。
人類の特性としての、狩猟と採取、男性と女性の性差などをベースにして、
町角の店舗、デパート、ショッピングモール、大規模小売店、専門店、eコマースという小売業の歴史が説明されます。
こんなMBA教授の講義、聞いてみたいです。

そして、結論としての「少数の支配者と多数の農奴が生きる世界」となるのですが、
その前章では、「GAFA以後の世界で生きるための武器」を教えてくれます。

農奴になりたくない日本の20歳代の若者に、ぜひ読んでいただきたい部分です。

心理的成熟、好奇心、当事者意識といった内面的要素、一流のブランド大学に行くこと、資格や証明、何かを成し遂げた経験、都市に出よ、自分のキャリアをよく見せる、新しいものを受け入れる、株購入、好きなことではなく得意なことでキャリアを磨く、不満を口にしない、頑強さ・・・。

百戦錬磨の著者は、50ページを割いて、若者たちに語り掛けます。

不安定な、不確実な経済状況の中でも、上へ上へを目指す米国の若者たち・・・かなりハングリー・・・。
さすが、GAFAを生んだ国、USAです。

コンサバティブな傾向にある日本・・・このままでは、第二の敗戦、植民地化のリスクも高し!です。
「農奴」ばかりの国にしてはいけません。
日本に、NEXT GAFA、第五の騎士を産み出したいものです。

ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と再生の戦略論 朝倉裕介さんの新刊本がベストセラー 脱PL脳への道

2018年08月16日 | 本と雑誌
夏休みの積読一掃シリーズ・・・ビジネス本ランキングでトップ3に入っている新刊を読みました。
朝倉裕介さんの新刊です。


ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と再生の戦略論
朝倉裕介著  ダイヤモンド社  1800円+税

ファイナンスについては、中小企業診断士の一次試験の時、必死で勉強したことを覚えています。
資本コスト、正味現在価値、DCF法、WACC、ROIC、ROEなどMBAであれば当然にマスターすべき項目について、独学で勉強しました。

ファイナンスについては、学校教育でもほとんど触れられることもないジャンルですが、
これを知ると知らないのでは、日常の生活でもモノの見え方が全く違ってきます。

会計については、BS、PL、CSなどなじみのある財務諸表で、手を動かしながらカラダで理解できます。
会計(アカウンティング)が過去現在を扱うのに対して、
ファイナンスは未来、明日を扱う実学・・・その理解は、ちょっと高度です。

同書では、巻末の特別付録を含めて、数時間でファイナンスの要諦を学ぶことが出来ます。
ファイナンスとは、「会社の企業価値を最大化すること」。

そのために、
A 事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し(外部からの資金調達)、
B 既存の事業・資金から最大限にお金を創出し(資金の創出)、
C 築いた資産(お金を含む)を事業構築のために新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し(資産の最適配分)、
D その経緯の合理性と意思をステークホルダーに説明する(ステークホルダー・コミュニケーション)
という一連の活動のことと定義しています。

著者の朝倉さんは、マッキンゼーや起業したネイキッドテクノロジーやミクシィ社長などを歴任。
競馬騎手養成学校から競走馬の育成の仕事を経て、東大法学部へ。
本当に多彩なキャリアには驚かされます。

この「ファイナンス思考」は、経営共創基盤の冨山和彦CEOも帯で推奨。
冨山さんも、その著作の中でファイナンス思考の中で、たくさん触れられています。

目次

第1章 PL脳に浸された日本の会社とビジネスパースン
第2章 ファイナンス思考なくして日本からアマゾンは生まれない
第3章 ファイナンス思考を活かした経営
事例:アマゾン、リクルート、JT、関西ペイント、コニカミノルタ、日立製作所
第4章 PL脳に侵された会社の症例と末路
第5章 なぜPL脳に陥ってしまうのか

同書では、朝倉さんのロジカルライティングが光ります。
MECE、ピラミッドストラクチャが、きちんと機能しています。

日本のビジネスパースン、経営者の多くが持つPL脳。
GAFA(グーグル、アップル、FB、アマゾン)を産み出すことの出来ない日本という国・・・。


著者は、「黒字企業の売却をためらう」「時間的価値を加味しない」「資本コストを無視する」「事業特有の時間感覚を勘案しない」「事業特有のリスクを勘案しない」といったPL脳の行動パターンが見られると言っています。

それが、売上至上主義、利益至上主義、キャッシュフローの軽視、バリューの軽視、短期主義に陥ると指摘しています。

そういえば、日本の会社では、PLの売上と利益しか分からない、語れない経営者や管理者がたくさんいます。

巻末には、特別付録の「会計とファイナンスの基礎とポイント」も付いているサービス満点の一冊です。
今一度、ファイナンスという眼鏡で身の回りを見ると世界観が変わってくるような気がします。

歴史と戦争 半藤日本史のダイジェスト版 5万部を突破 日本の昭和史を改めて考える終戦記念日です

2018年08月15日 | 本と雑誌
8月15日、終戦記念日。
でも、なぜ、「敗戦」ではなく「終戦」なんでしょうね。
その理由が書かれた一冊を見つけました。
夏休みの「積読」消化シリーズです。


歴史と戦争
半藤一利著  幻冬社新書  780円+税

日本史と言えば、半藤一利さん。

博覧強記の半藤さんは、東京大空襲により下町・向島にあった実家を全焼・・・焼け出されます。
新潟に疎開、学徒動員で軍需工場で働くことになり、そして、終戦。
そういった原体験が「半藤日本史」を支えています。

88歳の半藤さん。
今回の新刊「歴史と戦争」は、過去に半藤さんの出された80冊以上の著作から名文をピックアップしたダイジェスト版ということが出来ます。
ちょっとお得感アリです。

城山三郎さんや司馬遼太郎さんにも同様な編集が施された本が出されヒットしました。
この本、5万部を突破したそうです。

目次
第1章 幕末・維新・明治をながめて
第2章 大正・昭和初期を見つめて
第3章 戦争の時代を生きて
第4章 戦後を歩んで
第5章 じっさい見たこと、聞いたこと

本当に不思議なのが、どうやっても勝てることはないアメリカとの戦争に突入したのか?
軍部の独走とか、国民の空気、それしか方法論がなかった・・・とか言われていますが、
どうもそれだけでは納得できません。

なんせ自分の10倍以上ある国力を持つ国に、天然資源もお金もない小国がケンカを吹っ掛ける・・・。
明治維新から、「坂の上の雲」を目指して富国強兵を突き進めた有色人種が、本気で白人に牙をむいた戦争・・・。

「流れ」や「勢い」をなかなか変えることができない日本という国の特質があるように思えます。

300万人の日本人の命が失われ、数千万人の命が失われた第二次世界大戦。
日本が手を出したとはいえ、これまでたくさんの生命が失われるとは・・・。

アングロサクソンという民族は、半端ない・・・。
日本の90もの都市を無差別空襲、東京大空襲では10万人、広島への原爆投下で14万人、その3日後、長崎への2発目の原爆で7万人を虐殺しました。


相手が倒れたら、武士道では最後の一撃を振り下ろしません。
武士の情け・・・。
でも、米国は違います。
核疑惑を持つイラクのサダム・フセインを最後の最後まで追い詰める。
もはや抵抗できなかった大日本帝国に2発の原子爆弾を投下する・・・。
ちょっと理解できない民族・・・狩猟民族と農耕民族の違いなんでしょうか。

でも、1945年以降の戦後、白色人種の一方的優位は弱まり、アジア、アフリカでたくさんの国が白人植民地からの独立を成し遂げました。

死と生 「死」とは何か。なぜ、怖いのか。死ねば、どこへ行くのか。佐伯啓思さん新刊。同窓会で考えたこと

2018年08月13日 | 本と雑誌
週末、高校時代の同窓会に行って来ました。
 
懐かしい顔の同級生や迷惑をかけた恩師の先生方・・・。
正午に始まった飲み会は、なんと5次会までもつれ込み、懐かしい話に華が咲きました。
悪友だった友人たちも、今では医師や会社経営者になったり、県や市の職員になったり、教師になったり、陸上自衛隊の司令官を退官して再就職しているという友もいました。

そんな中、みんなで黙とうを捧げた物故者の数・・・かなりの人数です。
病気や事故・・・様々なことがあったのでしょう。

夏休みに入り、積ん読になっていた本を・・・ゆっくりまったり読んでみました。
1冊目は、ちょっと重い本。


死と生
佐伯啓思著  新潮新書  760円+税

著者は、京大名誉教授の佐伯先生。
ちょっと辛口でクールな切り口が魅力です。
日本人の「死」を巡る思想や死生観を、東洋思想、西洋思想の両面から切り出していきます。
トルストイからハイデカー、源信、仏教やキリスト教・・・。
博覧強記の著者の鋭い分析には、感服させられます。

目次

第1章 超高齢化社会で静かに死ぬために
第2章 「一人では死ねない」という現実を知る
第3章 われわれは何ひとつわからない
第4章 死後の世界と生命について
第5章 トルストイが到達した死生観

第6章 仏教の輪廻に見る地獄
第7章 「あの世」を信じるということ
第8章 人間は死ねばどこへゆくのか 浄土と此土
第9章 「死の哲学」と「無の思想」 西部邁の自死について
第10章 「死」と日本人 生死を超えた「無」の世界

「生も死も無意味」という命題に対して、答えを見つけようと言う旅・・・。
同書を読むと、死に対する考え方、死生観というものが変化していくのが自身で分かります。

個人的な考えとしては、無から生まれ無に帰す・・・生と死は連続性の中にある・・・という理解です。

同窓会で知る友の死・・・そこからさまざまな想いがうまれてきました。
メメント・モリ・・・死を想え!


コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法 ボスコン、マッキンゼー出身の名高高司一橋大学教授の力作

2018年08月04日 | 本と雑誌
世界に名だたる二大コンサルティングファーム・・・マッキンゼーとBCGボストンコンサルティンググループ。
その2社に勤務した著者が、新刊を出しました。


コンサルを超える問題解決と価値創造の全技法
名高高司著  Discover21刊  2400円+税

著者の名高高司さんは、現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。

一橋ビジネススクールの「エグゼクティブMBAコース」で教えている問題解決の手法を本邦初公開。
帯では、「21世紀のバリューを創っていくのは、問題解決のプロではなく、価値を真善美の善に基づき判断できる人だ」のコピー。
そのとおりだと思います。

企業でも、ESGを無視した経営は、消費者からも投資家からも評価されなくなっています。
野中郁次郎教授も、「フロネシス(賢慮)」「コモングッド(共通善)」を提唱されています。
経営者、マネジャーは、リベラルアーツをもっともっと深めていかなければならないと思います。
ソクラテスやプラトン、カントやサンデルといった西洋哲学、西田幾多郎や鈴木大拙といった東洋哲学まで、読み込み、熟考、考えなければならない時代になってきました。

さらに、著者は、問題解決請負人から機会発見請負人へと進化していくことを求めています。

目次

第一部 コンサルの基本技
問題解決力・課題設定力「論点思考」・仮設構築力「仮説思考」・インパクト力「インパクト思考」・フレーミング力「MECEとロジックツリー」・定番フレームワーク(PEST・SWOT・3C・5F・VC・CSVなど)

第2部 超一流コンサルのスゴ技
大前研一のワープする脳・IQ、EQ、JQと真善美・システム思考・非線形思考


第3部 コンサルを目指す コンサルを超える
コンサルを超えたいあなたへ・社会課題を解決したいあなたへ

第3部は、名高教授からの、鋭い突込みがあり、刺激されます。

ノマド型人生のすすめ

見る前に跳べ

成長の限界を突破せよ

障子を開けて見よ、外は広いぞ

持続可能な社会の実現に向けて

経営、マネジメント、マーケティングに関心のある方には、この夏休み、ぜひとも読んでいただきたい一冊です。

図解 IGPI流経営分析のリアル・ノウハウ 事業経済性と財務健全性を、現場レベルでリアルにつかむ

2018年07月31日 | 本と雑誌
歯に衣着せぬ著者の冨山和彦さんの新刊。
いや、正確には、2012年に出版されたPHP新書の焼き直し版です。

産業再生機構時代から、たくさんの企業を再生させてきた著者の経験、ノウハウが、図解を増やして再登場しました。
スターウォーズのヨーダの風貌を感じさせる冨山さんのビジネス本。
コスパ高し、です。


図解 IGPI流経営分析のリアル・ノウハウ
冨山和彦・経営共創基盤著  PHP研究所刊  1550円+税

同書の肝は、事業経済性と財務健全性を、現場レベルでリアルにつかむのが、経営分析の要諦であるということ。
会計士や診断士が行いがちな死体解剖は、あまり役立たず、その会社の将来、未来をストーリーテリングできる生体実験であるべきと主張します。
なるほど、そのとおりです。

目次
第1章 リアルな経営分析とは何か?
第2章 リアル経営分析の進め方
第3章 生き残る会社と消え去る会社 実例に学ぶ分析枠組み編
第4章 生き残る会社の数字のつくり方 ケーススタディで分析訓練編

なかでも、経営分析力を高めていくためには、簿記を中心とした基礎的な訓練、ひたすら現場で経験を積むことを重視。「その数字から企業小説が書けるか?」と問います。

著者もスタンフォードMBAで、簿記の仕訳を徹底的にやらされ、ビジネスカルク(懐かしい~)でのシミュレーションを繰り返しやらされたことが、今役立っていると書かれています。


また、同書では、規模の経済、範囲の経済、密度の経済など、共有コストを巡る論点について、図解を使い、分かりやすく解説しています。

同書で線を引いた箇所をピックアップしてみました。

強みは弱みになりうる

中小企業の背後にあるストーリー

複式簿記をわかっていない人が多い

その数字から企業小説が書けるのか?

スイッチングコストが高い事業は高収益をうむ


黎明期か、成長途上か、成熟段階か

障壁事業と機会事業

活動はPL、土台はBS

答えは、学びと実践の繰り返しの中に

アカウンティング、管理会計から、もう一歩踏み込んでみたい方に、お薦めの一冊です。