情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

防衛省「防衛戦略研究会議」報告書に見るアジアの平和の訪れ

2008-03-18 05:22:36 | 有事法制関連
 防衛省防衛研究所が設置した防衛戦略研究会議の「平成17、18 年度報告書」が自衛隊のウェブサイトに掲載されている( ※1)。この報告は、設置した機関が防衛省防衛研究所だけに、防衛省の公的な見解に近いと考えてよいだろう。その中で、中国及び北朝鮮の脅威について冷静に判断されているので、紹介したい。アジアに平和が訪れようとしていることを防衛省も認めざるを得ないようだ。平和省をもうけて積極的な平和外交をするべきときがきたようだ。

中国については、同報告書の「(1)中国の台頭と展望」の項で次のように述べている。

■ ■ 引用開始 ■ ■

 中国の対外行動の面から見ると、中国が経済発展によって大きな存在になったことからくる主として経済面でのプラス面があることを、少なくとも短・中期的には認めざるを得ない。
 中国が世界の工場になり、世界各地に低価格の製品を提供するようになった結果、アメリカの大手スーパー・マーケットにとっては、中国が製品の重要な仕入れ元になっている。
 また、中国では中間階層が大きな存在になりつつあり、それが徐々に大きな市場を形成しつつある。1980 年代および1990 年代頃、中国に進出する企業は、基本的に中国の安価な労働力を利用し、中国に材料を持ち込んでそれを加工して輸出するという形の進出がほとんどだった。しかし、こうした傾向は徐々に変化し、現在では中国国内における販売を目的とする生産が行われるようになっている。
 ある国における中間階層の拡大はその国の民主化の一つの必要条件であることを考え、さらに、デモクラティック・ピース論を併せ考えると、中国における中間階層の拡大は、日米を始めとする民主主義国家にとっても、中国がより望ましい国に変化する契機となるかもしれないという見方もある。
 さらに、中国が経済発展を追求するに当たって、グローバリゼーションの波に積極的に参加して、国際機構に自らを組み込むことによって成長を図っているといった傾向から見ると、中国は基本的に現状打破勢力ではないという指摘も、満更、頭から否定することは出来ない。

■ ■ 引用終了 ■ ■

 中国が国際経済に組み込まれ、経済的に豊かになったために、安全な国になっているという指摘だ。「認めざるを得ない」、「満更、頭から否定することは出来ない」という表現に、防衛省が設置した研究会らしさが漂っている。しかし、もはやこの事実を否定することができない事態に至っているわけだ。

 もちろん、これで終わるわけもなく、この後、軍事力増強、エネルギー獲得戦略に対する懸念が記載されている。

 しかし、その懸念などに続いて、中国の将来について次のように書かれている。


■ ■ 引用開始 ■ ■
 
 中国の将来については、①民主的な大国、②混乱が続き内部分裂の危機を孕んだ大国、および、③軍事的に肥大化した独裁国家、といった展望が考えられる。
 中国が軍事的に肥大化し、周辺諸国にとって脅威になるのは、例えば、以下のような場合であると考えられる。
 即ち、
 中国共産党の指導者が冒険的となる場合、
 中国共産党が人民解放軍を適切に統制することができなくなる場合、
 台湾が独立に向かう場合、
 日中対立の場合、
 エネルギーと食料の確保・供給が難しくなった場合、
 経済政策を誤って、内部分裂、自己崩壊の危険が出てきた場合、
 西域のイスラム国家との関係維持に失敗し、イスラム国家と対決する状況になった場合、
 あるいは朝鮮半島への影響力を巡って、米中間の調整が不能になった場合、
 などである。

■ ■ 引用終了 ■ ■

ということは、軍事大国になる場合が起きないようにすればいいわけだ。そのためには、何が必要だろうか。

 中国共産党の指導者が冒険的となるのを防ぐには、周辺諸国との有効な関係と緩やかな民主化が必要だろう。そのためには市民レベルでの周辺諸国との交流が欠かせない。

 中国共産党が人民解放軍を適切に統制することができなくなるのを防ぐにも、やはり、市民が豊かになり、緩やかな民主化が進むことが必要だろう。そうすれば、軍は暴走できない。

 台湾が独立に向かう場合については、これも市民が豊かになり、緩やかな民主化が進めば、台湾が独立しても戦争まで仕掛けることはないはずだ。国際経済からの離脱は望まないからだ。つまり、メリットとデメリットから台湾攻撃は避けるはずだ。

 日中対立については、普段から交流を深めていけば問題ない。

 エネルギーと食料の確保・供給が難しくなることはありうるが、それは国際的な解決の枠組みを設けることで解決できよう。そして、日本こそ、そのような枠組みを設けることを提言すべきだ。

 経済政策を誤って、内部分裂、自己崩壊の危険が出て来るようなことのないよう市民が豊かになり、民主化が緩やかに進めばよい。

 西域のイスラム国家との関係維持に失敗し、イスラム国家と対決する状況にならないようにするには、これもエネルギー政策の国際的枠組みを設けること、市民の富裕化、民主化によればよい。

 朝鮮半島への影響力を巡って、米中間の調整が不能にならないようにするにも、市民の富裕化、民主化が重要だ。朝鮮半島をめぐって戦争までするべきではないという当たり前の考え方を市民が共有できればよいのだ。

 中国については以上の通り。


 北朝鮮については、次のように述べている。

■ ■ 引用開始 ■ ■

 現在、北朝鮮経済はかなり中国の東北地区の経済に浸食されている。鉱物資源の開発を中国に委ねる代償として、多くの中国製品が北朝鮮に輸入されている。北朝鮮はレアメタルをたくさん売っている。一部には、なし崩し的な資本主義化の現象が見られ、このような動きが長期化すれば、北朝鮮の体制が今のままということはあり得ない。社会主義体制はすでに崩れ始めている。
 ただし、北朝鮮の改革・開放はまだ中国のそれの初期段階にも到達していない。北朝鮮では、豊かになる人は先に豊かになっても良いという議論はいまだ容認されておらず、貧富の差は混乱の原因になるため、なるべく拡大しないようにしなければならないと考えられている。市場経済を導入する段階には至っておらず、実利を追求するために市場原理を部分的に容認しようとしているにすぎない。
 北朝鮮の経済改革が「社会主義市場経済」体制にまで到達するのか、それとも途中で大変な混乱が生じて、コントロールが失われるのかは予測が困難である。
 北朝鮮の体制変革には相当時間がかかるだろう。北朝鮮の核問題をリビア方式で解決することが不可能だとすれば、核開発を放棄させるプロセスにおいて、北朝鮮の体制変革を迫っていくアプローチが不可欠である。
 北朝鮮経済の開放を促して、段階的な体制移行を追求するしかない。人口2 千万の国に大量の資本と技術が入っていけばどうなるかということを考えるべきである。北朝鮮の体制は大きな変革を迫られることになるだろう。これは一種の「毒リンゴ」理論であり、リンゴをせっせと食べさせると、緩やかな形で体制変革なり、内部崩壊が起こるだろうということである。もちろん、外部がコントロールでき
る範囲を越えて事態が進展し、段階的な体制変革を目指していても、あっという間に体制が崩壊することもありえる。
 しかしながら、外部の力によってではなく内部から崩壊させることが暴力的な事態を避ける最善の方法であると考えられる。北朝鮮の体制を外部から転覆しようとすれば、北朝鮮指導部はそれに強く反発する。この結果、北朝鮮に関与する外部の国家は、より大きなコスト・犠牲を払わざるをえなくなる可能性がある。こうした
北朝鮮に対する関与政策の効果に対する比較的肯定的な見方に対し、この政策の効果を疑問視する議論もあることは確かである。後者の立場は、KEDO の時も軽水炉の建設で多くの韓国人労働者が入って行けば、北朝鮮の体制に風穴が開くというように言われたが、この毒リンゴは利かなかったといった議論に端的に示されている。
 しかし、北朝鮮の核問題の根本的な解決には、体制変革が不可欠であるとすれば、それをどのように促がすかという長期的な戦略と取組が外部の国家には求められるのである。

■ ■ 引用終了 ■ ■

【北朝鮮経済の開放を促して、段階的な体制移行を追求するしかない。人口2 千万の国に大量の資本と技術が入っていけばどうなるかということを考えるべきである。北朝鮮の体制は大きな変革を迫られることになるだろう。これは一種の「毒リンゴ」理論であり、リンゴをせっせと食べさせると、緩やかな形で体制変革なり、内部崩壊が起こるだろうということである。】という考え方は、このブログでも折りに触れ、述べてきたところであり、北の脅威論を過大に叫び続ける人は、防衛省がこのような報告書をまとめたことをよく考えてほしい。なお、国民が食べているのは毒リンゴではなく、栄養たっぷりのリンゴであり、毒なのは政権に対してであると解すべきだろう。

 いずれにせよ、中国に対しても北朝鮮に対しても、もはや、軍でなく、総合的な関係でいかに恒久的な平和を実現するかが重要な課題であることは防衛省自ら認めざるを得ないようだ。しかし、防衛省が平和戦略を唱えるわけにはいかない。

 そこで、平和省を新設し、防衛省はその一部局となり、防衛省の優秀な人を平和のための国際戦略部門に当てて、総合的な平和戦略を組み立てるべきではないだろうか。夢のようなことだが、夢も努力しないと実現しないだろう。


※1:http://www.nids.go.jp/dissemination/other/studyreport/j2005.html







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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-被害者に沈黙強いる性暴力犯罪の陰湿さ-橋本勝の政治漫画再生計画第113回

2008-03-17 08:00:40 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本勝さんのコメント】
 なんともやりきれないという思いを禁じえない。沖縄で海兵隊員に性暴力被害を受けた少女が告訴を取り下げ、加害者の米兵が釈放されたというニュースだ。
 その大きな理由として、被害者の少女への批判的な声が浴びせられたということが考えられる。代表的なものとして、週刊新潮の2月21日号での「危ない海兵隊と知っていて、少女はなぜ付いていったのか』という悪意に満ちた記事などがそうだろう。これはもうセカンドレイプというしかない。
 今回の出来事から察するに、闇に葬られ、事件化しなかった米兵による性暴力犯罪はかなりの数にのぼるだろう。
 性犯罪を弁護するかのような週刊誌の記事に、おおきな怒りを覚えると同時に、米軍基地を廃止し、米兵の完全撤退を実現するしかないと思うのである。

【ヤメ蚊】
 米軍兵士が子犬を捨てた行為に対してさえ、世界から非難囂々だ。このニュースは英語の動画にしてyoutubeに配信するべきではないだろうか。週刊新潮のことも…。






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北京オリンピックをボイコットするべきだとの論陣を張るメディアは現れないのか!

2008-03-16 20:50:18 | メディア(知るための手段のあり方)
 ついに、中国チベット自治区ラサ市民に対する当局の弾圧の様子が明らかになり始めた。インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の亡命政府(http://www.tibethouse.jp/home.html)によると、ラサ市内で少女5人を含む80人の遺体が確認されたという(※1)。

 他方、中国政府のチベット管轄当局は、デモ参加者らに対し、17日夜までの降伏を呼びかけた。自治政府のウェブサイト(www.tibet.gov.cn)では「期限までに投降しない犯罪者は法に従って厳しく罰する」と通告しているという。

 CNNは、警察が捜査する様子を撮影したビデオを流している(http://edition.cnn.com/video/#/video/world/2008/03/16/vo.tibet.lhasa.police.hktv?iref=mpvideosview)。

 チベット自治区での市民に対する中国政府の弾圧は、これまでも報道されてきたが、今回の弾圧は見過ごすことはできない。

 おそらく多くの中国市民は、このラサの弾圧を正確に知ることができないと思う。中国テレビの映像は、暴動の様子を伝えるのみで、警察側の弾圧により死亡した人数などは報道されないだろう。

 いま、中国市民は北京オリンピックに注目している。したがって、オリンピックボイコットを持ち出せば、市民もチベット暴動の真相を知ろうとするはずだ。

 マスメディアにとってオリンピックは稼ぎ時だ。しかし、今回の弾圧に目をつむることが報道機関としてとるべき途だろうか。

 中国の市民とともに中国政府の民主化を実現するためにも、日本のマスメディアからオリンピックボイコットすべしとの提言がなされることを期待したい。


※1:http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008031601000584.html




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テレビ出演8000回男マウロ・フォルティーニの撮され方~おおらかなイタリアテレビ事情にびっくり

2008-03-16 19:05:58 | メディア(知るための手段のあり方)
goo自動車&バイクに掲載された大矢アキオの記事(※1)によると、イタリアのテレビニュース中継の閣僚や政党党首へのインタビュー場面の背後に、かなりの確率である男が映っているという。この男性は、マウロ・フォルティーニ。地味な服装で片手に手帳を持ち、一見記者のようであるが、単なる目立ちたがりやで、出演回数は8000回を超えるらしい。なぜ、そんなに出続けることができるのか不思議だが、声を発さず、中継を妨害するわけでもないので、政治家の護衛や他の取材陣は彼を制止することができないというのだ。さすが、おおらかなイタリアらしい。

 どんな感じで映っているのか、見てみたいと思い検索したところ、http://www.arcobalenoispica.it/scoop/に何枚か掲載されていた(冒頭の写真もここから拝借)。そう思ってみるせいか、不自然さは否めない。ニュース撮影スタッフにしてみれば、かなりの邪魔者だろう…。ただし、常に深刻そうな表情をしているところが、まだ救いだ。

 大矢さんによると、イタリアでは2000年前後にもガブリエレ・パオリーニという青年が同様にニュース中継における「目立ち男」を演じていたが、世間で話題になるにともない、パオリーニ青年は生中継中に自らの主張を叫んだり、自身のURLを書いた横断幕を掲げるようになったため、各局の中継班から迷惑視されるようになり、画面から消えていったという。

 そこで、再度、チェックしたところ、とんでもないシーンがいくつもYOUTUBEにアップされていた。




これではニュースは台無しだ…。

大矢さんは、現在のフォルティーニに対して、「たとえ有名になってもあまり自己主張を始めないようご用心」とアドバイス(?!)している。フォルティーニが有名になっても無口と深刻そうな表情というこだわりを持ち続けることができるかどうかが、1万回出演の鍵となりそうだ…な~んて。



※1:http://autos.goo.ne.jp/news/society/article_107045.html






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追記・「それでもフセイン排除は正しい」~フセインとアルカイダ無関係とのレポートを前に強弁するブッシュ

2008-03-15 20:11:41 | 有事法制関連
 「フセインの排除は正しかったし、現時点でも正しいし、これからもずっと正しい」~米統合軍(United State Joint Forces Command)が委任した国防分析研究所(Joint Center for Operational Analysis and Lessons Learned )の調査の結果、フセイン政権とアルカイダとの間に直接的関係がないことがはっきりしたにもかかわらず、ブッシュはこのようにのたまわっている。大量破壊兵器の不存在に加え、フセインとイラクが関係ないことが明確になった以上、米軍のイラク攻撃は防衛ではなく、侵略であることがはっきりしたわけだ。米軍は直ちに撤退すべきだし、日本も米軍への支援を直ちに打ち切るべきだ。

 このレポート(※2)は、米軍がイラクで押収した約60万点の文書や、旧フセイン政権幹部からの延べ数千時間にも及ぶ尋問をもとにまとめたもので、「This study found no “smoking gun”between saddam's Iraq and al Qaeda」(この調査ではフセイン政権とアルカイダとの間には煙った拳銃=直接的関係=を発見することはできなった)と結論づけている。

 これでもなお日本政府は米軍支援が国際協力だというのか?直ちに米軍に撤退を迫るよう政府に手紙やメールを送りましょう!

福田康夫首相
http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館611,TEL: 03-3508-7181,FAX: 03-3508-3611
〒370-0073 群馬県高崎市緑町3-6-3 福田康夫高崎事務所,TEL: 027-363-8878,FAX: 027-363-7709

【追記1】ABCテレビによると、米国防総省が当初は報告書を同省ウェブサイトに掲載するとしていたが、その後方針を転換し、インターネット上での公開や記者への配布を取りやめて個別の要望に基づく郵送での提供のみとしたという。報告書の内容を隠ぺいしようとした可能がある。しかし、国防総省報道官は13日、統合軍司令部が報告書をネットで公開しないことについて「理由がわからない」と述べるとともに、公開を制限しようとの意図を否定したという。

【追記2】ところが、不思議なことに日本時間で3月15日午後8時時点では、 United State Joint Forces Commandのウェブサイト(http://www.usjfcom.mil/)につながらない…。いったい何が行われているのだろうか…。


※1:次のABCnewsの末尾。http://abcnews.go.com/Video/playerIndex?id=4431357 冒頭の画像も同サイトから。

※2:http://i.cdn.turner.com/cnn/2008/images/03/14/saddam.terrorism.pentagon.pdf




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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
   
1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。

サミットで来日したドイツ人活動家に退去命令~拷問されたロシアに送られせない署名にご協力を! 

2008-03-15 10:36:11 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
サミットに関連して日本に入国しようとしたドイツ人が入国を拒否され、出港国ロシアに送り返されようとしている。しかし、ロシアでは政治警察に拘束され、拷問されており、場合によっては生命の危険さえあるという。以下、「戦争協力させない東京ネットワーク」の記事を転載します。

■   ■   ■

茂木@戦争に反対する中野共同行動です。
洞爺湖サミット開催地の視察や芸術活動などのため、小樽港から入国しようとしたドイツ人男性が入国を拒否されました。経過に関しては以下に新聞記事をまとめてあります。
http://blogs.yahoo.co.jp/hi_kyouryoku/34475368.html以下転載。

++++++++++++++++++++++

要請文

法務省入国管理局 札幌支局 殿

2008年3月10日、ドイツの農学博士マルティン・クライメル氏は、サハリンー小樽間を結ぶ船に乗って来日しました。しかし入国管理局小樽出張所はマルティン氏の入国を拒否しました。マルティン氏は入国管理局に異議申し立てを行いました。そして、日本の友人と日本の弁護士と協力しながら、入国の交渉を行なっています。私たちは、マルティン氏を日本に招聘した人々を中心に、救援会「SAVE MARTIN」を結成しました。

「SAVE MARTIN」は、日本政府に対して、次の3点を要請します。

1)マルティン・クライメル氏の日本入国を妨害しないでください。
2)マルティン・クライメル氏をロシアに送還しないでください。
3)今回の入国妨害の詳細を、マルティン氏とマルティン氏を招聘した日本人/日本側団体に釈明してください。

1)入国妨害について
入国管理局小樽出張所は、マルティン氏はお金を持たずに入国しようとした、と主張しています。しかしマルティン氏は充分な旅費を持って来ています。入国管理局小樽出張所は、事実に反する嘘の主張をしています。また入国管理局小樽出張所は、マルティン氏が帰りのチケットを持っていないことを、入国拒否の理由に挙げています。いったい何が問題なのでしょうか。帰りのチケットを持たない旅行者はたくさんいます。帰りのチケットを持たないことが旅行者を追い払う理由になるでしょうか。さらに入国管理局小樽出張所は、マルティン氏が滞在予定の内容を充分に説明しなかった、と主張しています。充分な説明とは何でしょうか。旅行者は滞在予定の内容をすべてつまびらかにしなければならないのでしょうか。もしそうであるならば、なぜ日本政府は日本ドイツ間の査証を免除しているのでしょうか。90日間以内の旅行について査証を免除すると決定したのは、日本ドイツ両政府です。この免除措置は、両国の国際交流にとって意義深く、厳密に遵守されるべきものです。マルティン氏に対する侮辱は、大小の国際交流活動すべてに対する侮辱です。日本政府はただちに入国拒否を撤回し、マルティン氏の入国を認めてください。

2)ロシア送還について
マルティン氏は、ロシアへの送還を強く拒否しています。理由は二つあります。
第一の理由は、彼のロシアでの査証の期限が切れているからです。
第二の理由は、彼は来日する直前にロシアの政治警察に逮捕され、拷問を受け、脅迫をされたからです。マルティン氏が査証のない状態でロシアに送還されれば、ロシア警察が彼を拘束することは明らかです。前回は、軽微な罪をでっちあげた不当な逮捕だったので、ロシア警察は起訴することができず釈放したのです。しかし次にロシアに戻れば、彼は査証のない「不法滞在」の外国人として長期拘留される恐れがあります。彼はロシア警察による拘束と拷問を恐れています。これは現実的な恐れです。
日本政府はマルティン氏の人身保護に配慮し、ロシアへの送還をやめてください。

3)招聘側の日本人/団体への釈明
入国管理局は、一人の外国人の入国を妨害しています。しかし彼は一人ではありません。彼ら外国人は、多くの場合、親族や友人や読者・支持者と会うためにやってくるのです。一人の外国人が来日するために、どれだけの人々が働き、待ち望んでいるか、想像してみてください。一人の外国人が拘束されたとき、彼を待つ親族や友人や彼を尊敬する人々が、どれほど落胆するか、想像してみてください。
家族や友情や知性は、国境を横断して拡大しています。国際交流活動は、大小さまざまなレベルで成長しています。もしも入国管理局が職権を濫用することがあれば、私たちは断固としてこれに抗議し、国際キャンペーンを展開し、日本政府法務省入国管理局を訴追する用意がある。
入国管理局がマルティン氏に何をしたのか、マルティン氏をどうしようとしているのか、私たちに釈明してください。

2008年3月14日
SAVE MARTIN(代表 矢部史郎)
連絡先  SAVE MARTIN 札幌(宮沢) 電話 011-717-4189

"Need your help to prevent the inhuman act!!"
Dr. Martin Kraemer, who is an agriculture Doctor and professional artist from Germany, is sending out an SOS to public. He was refused to entry Japan as a tourist on March 10th 2008 and was now restrained in Otaru port, Hokkaido, Japan on the ship that he boarded from his last visiting country Russian Federation. The Otaru port branch of Immigration Bureau of Japan unjustly refused Dr. Kraemer to enter Japan. Moreover, the chief officer of Otaru port branch is saying that they will transport Dr. Kraemer back to Russia, instead of his home country Germany, by the same ship on March 14th 2008. However, there is a fact that Dr. Kraemer was unreasonably constrained by the political police of Russia before he departed to Otaru. He was tortured and even was threatened his life during the custody. Thus, it will put his life in danger again if Immigration Bureau of Japan sends him back to Russia, where he almost lost his life but managed to get out of it. This is definitely the nonhumanitarian act and we need to prevent it. Here, we call for your help to do two things:

1. Call on Japanese government not to take the inhuman action that transporting Dr. Kraemer back to Russia.

2. Appeal to Germany Embassy in Japan to press Japanese government to assure their citizen's safety so Immigration Bureau of Japan would not send him back to Russia.
http://www.tokyo.diplo.de/Vertretung/tokyo/de/Kontakt,templateId=sendKontaktMail.jsp

Here, we ask your help from the heart and it is time for us to get together to prevent this nonhumanitarian act!!

THE ESPERANTO LEAGUE for FREEDOM in HOKKAIDO

naoto_5esperanto@ybb.ne.jp
http://lea-h.sakura.ne.jp


※画像は、http://www.npa.go.jp/kouhousi/biki7/P38-P45.htmlより





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また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
   
1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。

賛同者さらに募集~増田次官の懲戒申し立て=弁護士ら「答弁は虚偽」-イージス艦衝突(時事通信)

2008-03-14 02:42:52 | 有事法制関連
【転送お願い】あなたの家族や友達が交通事故に遭い、現場に駆け付けたところ、愛する人は意識不明の重体。事故を起こしたトラック運転手は会社の車で一度会社に行って打ち合わせをした後、警察に出頭。任意で捜査することとなり、逮捕されなかった。会社に抗議に行き、事故直後に何を話したかと問い詰めたら、専務は「記憶にない」と答えた…。あなたは、その専務にいかなる感情を抱くでしょうか?

 増田防衛事務次官が、イージス艦あたごの事故直後、当直士官を呼んで事情を聞いたにもかかわらず、その聴取内容について記憶がないと答えたのは、上記の例とまったく同じだ。

 被害者を冒涜し、国民を愚弄するものであり、とうてい許されない。

 そこで、懲戒申立がなされた。

【海上自衛隊のイージス艦「あたご」の衝突事故で、防衛省の増田好平事務次官の記者会見での発言は虚偽の疑いが濃厚などとして、東京都内の弁護士らが13日、石破茂防衛相あてに懲戒処分の申立書を送付した。自衛隊法施行規則に基づく申し立てで、賛同者は市民ら約200人に上るという。
 申立書などによると、増田次官は2月27日の記者会見で、防衛省幹部らが事故直後にあたごの航海長に行った事情聴取の様子を聞かれた際、「記憶にない」と答えた。
 申し立てた弁護士やジャーナリストは、増田次官も聴取に立ち会っており、記憶していないことはあり得ないと指摘。虚偽だった場合、自衛隊法上の信用失墜行為に当たると主張。また、「記憶にない」が事実なら職務遂行能力に欠けるとして、懲戒処分を行うよう求めている。】(時事通信・http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008031300727

 この懲戒申立で重要なことは、この申立が国民(市民)の権利として規定された条項に基づくもので、調査義務が課せられ、調査の結果が報告されるシステムになっていることだ。

 すなわち、自衛隊法施行規則は、次のように定めている。

「第六十八条  何人も、隊員に規律違反の疑があると認めるときは、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立をすることができる。」

その結果、懲戒権者たる防衛大臣は、調査を命じ、報告を受けなければならない。

「第六十九条  懲戒権者は、隊員に規律違反の疑があると認めるとき、又は前条の申立を受けたときは、直ちに部下の隊員に命じ、又は特に必要がある場合は他の適当な隊員に委嘱して規律違反の事実を調査しなければならない。」

「第七十条  懲戒権者から規律違反の疑がある隊員の規律違反の事実の調査を命ぜられ、又は委嘱を受けた者は、当該事実を調査し、調査報告書に当該隊員、参考人等の供述調書又は答申書その他当該事実の有無を証明するに足る証拠を添えて当該懲戒権者に提出しなければならない。」

そのうえで、懲戒されれば、当然、発表されるが、懲戒されない場合にも報告される。

「第七十七条3項 懲戒権者は、当該事案につき懲戒処分を行うべきでないと決定したときは、被審理者及び申立人にその旨を通知するものとする。」

このように、今回の申立は国民(市民)の正当な権利の行使だ。

なめられっぱなしでいいわけがない。

懲戒申立は行いましたが、申立への賛同はさらに募ります。こんなに賛同者がいるんだということを防衛省に伝えることには意味があると思います。

賛同する方は①氏名、②住所、③肩書き、④氏名肩書きの公開の可否、⑤一言をお書きのうえ、masudachoukai@yahoo.co.jpまでメールしてください。懲戒に関する決定が出るまでの間、10日ごとに懲戒申立追加賛同者一覧として防衛大臣に送ることで、皆さんの怒りを伝えたいと思います。

怒りを形に!


※画像は、海上自衛隊潜水艦「なだしお」に衝突され、「沈没により停止した第一富士丸船内の時計」。あれから時は止まったままだ。(http://www.mlit.go.jp/maia/08monoshiri/maiahist/60s/60s_nadasio_1fuji.htm





★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
   
1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。

記憶喪失官僚、増田防衛事務次官に対する懲戒申立13日断行!~正午、参議院議員会館第5会議室で発表

2008-03-12 23:13:29 | 有事法制関連
【転送熱望】2人の命を失わせた組織の事務方ナンバー1として、事故後の報告について記憶がないと言い放った増田防衛事務次官に対する懲戒申立が本日(13日)、防衛大臣宛になされる。何人であっても自衛隊員に対しては懲戒申立ができるという自衛隊法施行規則に基づくもので、呼びかけ人らはこの懲戒申立への賛同署名をさらに募っている。賛同する方は①氏名、②住所、③肩書き、④氏名肩書きの公開の可否、⑤一言をお書きのうえ、masudachoukai@yahoo.co.jpまでメールしてください。懲戒に関する決定が出るまでの間、10日ごとに懲戒申立追加賛同者一覧として防衛大臣に送ることで、皆さんの怒りを伝えたいと思います。以下、懲戒申立賛同者の一言をいくつかご紹介します。なお、末尾に発表のご案内を掲載します。市民メディアによる取材も歓迎します。入り口にて入場券配布予定。

●国民の命が危険に晒されたというのに、航海長の話を覚えてないとは何事
でしょうか。万一本当に覚えてないなら、防衛事務次官として職務を遂行する資
格はありません。

●なだしお事件や昨年の辺野古での「軍艦」出動とともに今回の事件を受け、私は、自衛隊という軍隊は一般の国民の安全を守る組織ではないことを身に染みて感じた。それからすると、自衛隊解散を主張したいが、まずはその1歩として増田次官、懲戒申立をします。

●「見過ごさない」市民の取組みが今ほど必要な時期はないと思います。

●責任ある立場の方が責任をとれないならやめていただくしか、再発防止の端緒は開かれません。「虚偽・隠蔽・無能力」この内のどれか一つでも該当する場合、やめさせるべく動くのが主権者の義務であり権利であると思います。

●事件発生以来、増田をはじめ防衛省の幹部たちは必死で事実のもみ消し工作をしてきたことが次第に明らかになってきました。このまま逃げきることを許すほど国民は馬鹿ではないことを教えてあげないといけないと思います。

●本当にひどいことになっています。そして、8月には原子力空母が横須賀に。いつの間にか日本列島は不沈空母ですね。六ヶ所と言い、原子力空母といい、イージス艦といい、わたしたちのいのちと健康を破壊するものばかりに、どうして税金を費やすのでしょう。理解し難いです。

●まず、公務員として、国民に対して説明責任を果たしてください。それが最低限の義務です。

●イージス艦の事故の起こし方、その後の対応等など戦前に逆戻りしたような独りよがりと隠蔽体質に、恐ろしさを感じています。

●自衛官の前に海の男として、被災された人たちを全力で助けてほしかった。今は、正直に事実を包み隠さず話してほしい、再び事故が起こらないように。

●一連の誠意を欠く対応と、虚偽に満ち溢れた言動及びとぼけた態度は絶対許さん。こんなイカレた役人に税金を払うつもりは毛頭無い。

●国民の為に働く公僕が権力の利益を守るとは笑止千万!あなたは不適格者です。

●このような隠蔽体質、隠蔽体制を既成事実化して、やがて「軍事機密」という大義の下に民主主義を破壊する「軍事国家」にしていこうとしているのではないかと危惧します。

●事件の責任者を、いまだ捜索活動中にヘリを差し向けてまで事情聴取をしておきながら、その「記憶がない」というのでは、いったい何のためにわざわざそのようなことをしたのか。全くふざけた話だと思います。虚偽を述べていることは明白だと思いますが、これが仮に真実であるならば、到底このような人物に防衛庁事務次官の職責を任せることはできません。

◆◆発表の案内◆◆

増田防衛事務次官の懲戒申立に関する発表
~3月13日正午~
参議院議員会館第5会議室にて

 私たちは、平和を愛する市民有志です。今回のイージス艦あたごの事故における情報隠蔽は自衛隊がシビリアンコントロールを無視する体質を持っているということが明確になった象徴的な出来事といえ、放置してはならないと考えています。そこで、自衛隊法に基づき、国民を愚弄する発言を行った増田事務次官の責任を追及することとし、3月3日、下記のような質問状を提出し、防衛省の自主的な解決を迫りましたが、質問状に対する回答はありませんでした。そこで、3月13日、増田事務次官に対する懲戒申立を行います。この懲戒申立は質問状にも記載しましたが、自衛隊法施行規則に基づくものであり、防衛大臣は調査をさせ、報告を受けなければならないことになっておりますので、非常に意味があると考えています。また、賛同者も多数に上っております。懲戒申立について、報道各社・ジャーナリストにご説明したいと考えておりますので、上記のとおり、参議院議員会館にご参集ください。
                   呼びかけ人
                     弁護士 中山 武敏
                     同   児玉 勇二
                     同   澤藤統一郎
                     同   梓澤 和幸
                     ジャーナリスト林克明
                     弁護士 杉浦ひとみ
                     同   日隅 一雄
                     同   田場 暁生

◆   ◆    ◆     ◆     ◆     ◆    ◆
緊急公開質問状
2008年3月3日
                     
石破茂防衛大臣殿
                     市民有志一同(末尾名簿添付)
 イージス艦あたごの漁船衝突事故は、事故そのものの重大性のみならず、自衛隊による情報隠しという市民にとっては重大な関心を抱かざるを得ない事態を招いてしまいました。特に、事故直後に、吉川栄治海上幕僚長が、当直士官であった航海長をヘリコプターで防衛省に呼び寄せて事情を聴取したこと、その事実が明らかにされないまま事態が進行したことは非常に問題があると考えております。
 そこで、この件について、次のとおり質問します。
 増田好平防衛事務次官は、2月27日、記者会見において、事故直後に貴殿を含む約10名が航海長から事情聴取をした際の状況について、以下のようなやりとりをしています(http://www.mod.go.jp/j/kisha/2008/02/j_27.html)。
◆◆記者会見からの引用開始◆◆
Q: でも今までのご説明だと、航海長の話したことで記憶に残っていることもなく、表情しか覚えてない。いくつか質問があったけどそれも覚えてない。ただ、口裏合わせがなかったことだけは間違いないですね。それは説得力に欠けないですか。
A: そういうご指摘はやむを得ないかなと思います。私の記憶を正直に話をしていて、そういうことが説得力がないと思われるのであれば、私の不徳の致すところと言いますか、能力がないということかなと思います。
◆◆記者会見からの引用終了◆◆
 上記やりとりからは、増田次官が虚偽を述べているとしか思えません。もし、真実を述べているのであれば、重要な事情聴取について記憶することもできない能力不足者ということになり、ただちに、増田氏を次官職から解任するべきだと思われます。
 自衛隊法は第58条で、「隊員は、常に品位を重んじ、いやしくも隊員としての信用を傷つけ、又は自衛隊の威信を損するような行為をしてはならない。」と定めています。増田次官の発言が虚偽だとすれば、この規律に違反していることになります。そして、自衛隊員の規律違反については、「何人も、隊員に規律違反の疑があると認めるときは、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立をすることができる」ことになっています(自衛隊法施行規則第68条)。
 私たちは、この懲戒申立を検討中ですが、貴殿から、下記質問について、真摯なご回答をいただけるのであれば、懲戒申立をすることは差し控えたいと思います。ご回答については、3月10日までに弁護士日隅一雄(東京共同法律事務所)に届くようお願いいたします。

               記

1 増田次官が上記記者会見において、事故直後に貴殿を交えて行った事情聴取の内容について、増田次官に記憶がないのは事実ですか。もし、事実だとすれば、増田次官は記憶する能力が一般通常人よりも劣っているのですか?
2 増田次官に記憶がないのが事実ではないとした場合、なぜ、増田次官は記憶がないと答えたのでしょうか?また、記憶にあった事実とはいかなるものなのでしょうか?
3 貴殿は、増田次官が上記記者会見で記憶がないとの発言をしたことについて、何らかの処分を行われる予定ですか?処分を行う場合、処分を行う期日はいつになりますか?処分を行わない場合、行わない理由は何でしょうか?自衛隊法42条3項及び同法46条2項をもご考慮の上、その理由をご回答ください。
 以上の質問について、貴殿のご回答をお待ちしております。もし、真摯なご回答のない場合には、増田次官に対する懲戒申立を行うこととなりますので、あしからずご了承ください。 
                              以  上

★画像は、http://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/ships/dd/atago/177.htmlより。


フィリピンで日系企業労組幹部が射殺される~三度目の攻撃?

2008-03-12 03:06:05 | 労働問題
フィリピンの日系企業労組幹部が射殺された。この日系企業とは、EMI矢崎(矢崎総業)。EMI矢崎の労組では、2年前にも幹部1名が射殺されている。両名カビテ労働者連帯(SCW)の幹部でもあった。フィリピンでは労組に対する弾圧が続いているが、日本でもおかしいことはおかしいと指摘しないと、市民側の組織への弾圧が強化されることは間違いない。

http://newsinfo.inquirer.net/breakingnews/regions/view/20080310-123834/Labor-leader-shot-dead-in-Caviteのサイトより


Labor leader shot dead in Cavite
労組幹部がカビテで射殺

By Niña Catherine Calleja
Southern Luzon Bureau
First Posted 13:59:00 03/10/2008


CAMP VICENTE LIM, Laguna—A labor leader in Cavite was able to survive two consecutive attempts on his life but failed the third time, when three to five men shot him several times Monday morning in Imus, Cavite.
カビテの労組幹部が二度の危機を脱したものの三度目の危機で命を落とした。月曜日の朝、カビテのイムスで、彼は3~5人の男に数発撃たれて死んだ。


Gerry Cristobal, 39, former union president of the Japanese semiconductor firm Emi-Yazaki and an official of the Solidarity of Cavite Workers (SCW), was killed in what police said was a traffic altercation in Imus town, Cavite.
警察によると、日本の半導体の工場EMI矢崎の元委員長であり、カビテ労働者連帯(SCW)の幹部であったGerry Cristobalさん(39)はカビテのイムスで交通に関する口論に巻き込まれて殺されたという。

Senior Supt. Fidel Posadas, Cavite provincial police director, told the the Philippine Daily Inquirer (parent company of INQUIRER.net) that Cristobal was shot several times near a gasoline station on Aguinaldo Highway in Barangay (village) Anabu I-B in Imus at about 7:30 a.m.
カビテの警察幹部は、フィリピンデイリーインクワイヤー紙に対し、Cristobal は、午前7時半、高速道路のガソリンスタンドの近くで数回撃たれたという。

On April 28, 2006, Cristobal was shot and seriously wounded by SPO1 Romeo Lara of the intelligence division of the Imus police station.
2006年4月28日、Cristobalは、イムス警察の公安警官によって撃たれて重傷を負った。

Lara, who was also wounded during that incident, denied that he intended to kill Cristobal and said it was actually Cristobal who tried to kill him.
公安警官は、Cristobalを殺そうとしたことを否認し、むしろ自分が殺されそうになったと主張した。

After 10 months, on Feb. 9, 2007, Cristobal escaped unhurt when two motorcycle-riding men fired three shots at him.
10ヶ月後の2007年2月9日、Cristobalは、バイクに乗った男から三発撃たれたが、無事だった。

Supt. Ulysses Cruz, Imus police chief, said it was not an ambush.
警察幹部によれば、今回の事故は暗殺ではないという。

"When you say it's an ambush, the gunmen are waiting in a place to shoot the victim," he added.
「暗殺なら待ち伏せするはずだ」

Cruz said that according to witnesses, the assailants on board a green Toyota Innova vehicle seemed to be chasing the Mitsubishi Lancer "box-type" car of Cristobal before the shooting.
警察幹部は、攻撃した男たちの乗った車がCristobalの乗った車を追いかけるのを見た人がいるという。

He said they were not sure if he was able to shoot back.
幹部は、Cristobalが打ち返すことができたかは不明だという。

The police found a 9-mm pistol in Cristobal's car while the assailants allegedly used M14 rifles.
攻撃した男たちは、M14ライフルを使った。一方、Cristobalの車からは9ミリの拳銃が見つかった。

Ramil Tined, president of the union Samahan ng Manggagawa ng Emi Independent, said it was highly probable that the other two incidents were related to this one.
EMI矢崎の労組の現委員長は、二つの事件と今回の事件は関連している可能性が高いと述べた。

【ヤメ蚊注】
2006年12月11日早朝、カビテ州イムス町にある日系企業、EMI矢崎(矢崎総業)の工場前で、同社の元労組副委員長で同州の労組連合幹部、ジザス・セルビダさん(36)が射殺されている。セルビダさんが幹部を務めているカビテ労働者連帯(SCW)は、4月にこの日系企業を訪問したアロヨ大統領への抗議行動を行っているという。


"We believe it was not just a road fight," he said, adding that the neighbors of Cristobal said they had seen a vehicle similar to the one used by the gunmen parked near his house several times.
「交通をめぐるトラブルとは思えない。近所の人が攻撃した男たちの乗った車に似た車が、Cristobalの自宅近くに止まっているのをみている」

"Imposibleng traffic lang 'yun. May dalang mahaba. Target talaga siya (It was impossible that the reason was just a traffic altercation. The gunmen used long firearms. Surely, he was a target)," Tined said.
「交通のトラブルではありえない。ライフルを使っているのであり、ねらわれたのだ」

Nora Tiloy, former coworker of Cristobal at Emi-Yazaki, said she was both sad and angry.
元同業は悲しさと怒りを覚えていると述べた。

"Pinapatay na nila ang hanay naming para siguro matakot kami [They are already killing people in our ranks, perhaps to scare us]," she said.
「彼らは組合幹部を狙っている。恐れさせようとしているのです」

Two years ago, their comrade Jesus Buth Servida, the former vice-president of the union in Emi-Yazaki, was killed by a lone gunman in front of the gate of the semiconductor factory in Imus, Cavite.
2年前、カビテ州イムス町にある日系企業、EMI矢崎(矢崎総業)の工場前で、同社の元労組副委員長ジザス・セルビダさんが射殺されている。

Servida was the former vice president of the Samahang Manggagawa sa Emi-Yazaki (SME) and one of the leaders of the SCW.
セルビダさんは、カビテ労働者連帯(SCW)の幹部でもあった。

Like him, Cristobal remained active in labor organizing in Cavite.
彼のように、Cristobalもカビテの労働組合でアクティブに活動していた。








ガザでの出来事~私たちは戦争のない社会がいかに幸せなものか範を示し、その輪を広げようよ

2008-03-11 06:47:59 | 有事法制関連
戦争の悲惨さを伝える言葉をご紹介します。光市の事件、三浦氏の事件の被害者だけでなく、遠い国で亡くなっている多くの方のことも考えたい。そして、私たちに何ができるかも…。遠回りかもしれないけれど、日本が軍を縮小、放棄し、戦争のない社会を実現する努力をすることで、軍事費のいらない社会がいかに幸せで豊かなものかの見本となり、そのモデルを世界に広げていくことで、戦争の芽をつぶしていくべきではないでしょうか。

■■以下転載■■

「もうたくさんだ」と思う。

イスラエルでの乱射事件は大きく報道されるのにガザの事態はほとんど知らされない。

読んでいて涙がでてくるような、こんな報告をもうこれ以上転載しないですむようにするために、ぼくたちにできることは、そんなにたくさんはない。ハチドリが山火事にむかって、口に含んだ水を落とすくらいのことしか、できないだろう。

それでも、もうこんなことを許しちゃいけないんだと、声を出し続けたいと思う。

ぼくたちにできる小さなこと、以下に転載する記事の中にもあるし、イルコモンズさんが紹介してくれてる▼「ガザに暮らす恐怖」と、日本にいて、しないことで、できることのリストhttp://illcomm.exblog.jp/7425662/もある。

**以下、転送を歓迎します**   
○○○ナブルス通信 2008.3.9号○○○
   「我が家半焼と従兄弟の死」
    http://www.onweb.to/palestine/
      Information on Palestine
 
────────────────────────────────
>◇先週のガザでの犠牲者、120人を超える

6日(木)の夜、西エルサレムのユダヤ教宗教学院で、東エルサレム住人のパレスチナ人が銃を乱射し、イスラエル人8人を殺しました。この事件は大きく報道され、国連安保理も緊急に開かれました。ハマスは事件に対して責任を持つという声明を出したとか(本来は「犯行声明」というものと違うはずなのですが、そう訳されて伝えられています)。

イスラエル政府は、パレスチナ人に対するさらなる「対処」を検討しているということです。これからまた何が起きるか……。

先週、ガザでイスラエル軍によって殺された者は120名を超えました。
パリでは8日(土)に5000人規模の大きな抗議デモが行われていますが、そういう声も無視され、さらに虐殺が行われかねないのが今の状況です。

パレスチナ人権センター(PCHR)は28日から5日までの一週間に114名が殺されたことを発表しました。

「PCHRによると、殺された114人のうち、77人がガザへの空爆で殺されている。114人のうち、子どもの犠牲者は28人(赤ちゃんが2人)、6人が女性で、救急医療クルーが1人だった。空爆は52回行われ、最低80発のミサイルがガザに撃ちこまれた。地上侵攻で殺された人は43人になる。」

http://0000000000.net/p-navi/info/news/200803082125.htm

このように数字だけを見てもひどいものなのですが、数字からはそこにいる人々が置かれている状況が抜け落ちてしまいます。

ガザに家族を持ち、現在は日本に在住しているヤスミンさんから、ご家族の様子を書いた手記を掲載させていただくことになりました。

爆弾が落ちてくる下にいる人々が何を感じ、どうしているのかを直接に知らせてくれる貴重な手記です。お読みください。

[ナブルス通信]
────────────────────────────────
>◇我が家半焼と従兄弟の死

「我が家半焼と従兄弟の死」 2008.3.5 ヤスミン

いろいろなことがありすぎて、どうしても書くことができなかった2日間。
我が家が燃えて。。
従兄弟が死んで。。
今もうまく書けるか自信がないけれど、ともかく書いてみよう。

一昨日(3日)現地時間午前10時頃のこと。
戦車部隊はイスラエルとの境界線付近にまで後退していたが、アパッチは相変わらず上空に。
そのアパッチに反撃を試みた者が、どうやらいたらしい。
(我が家の面している通りのひとつ隣の通りから?)
そのお返しが、機銃掃射。
そしてその機銃掃射は、我が家のある通り一帯にも降り注いだ。
ある銃弾は外にいた人々の身体を襲い、ある銃弾は家々の中へ飛び込んだ。
その内の一発が、我が家の2軒先のキッチンへ、料理用のガスに当たって引火・爆発したらしい。
近隣の数軒が火災に。
被弾で、火傷で、たくさんの人が病院へ運ばれた。

「病院に行って、我が家も見てくる」と電話をかけてきた夫。
ショックと心配とで、何も手につかなくなった。
我慢できずに2時間後、夫の携帯に電話をしてみる。
夫は病院へ運ばれた人達を見舞った後、我が家に戻ってきていた。

この数日、町のいたるところでタイヤが燃やされていた。
黒煙が、イスラエルの偵察活動や攻撃を少しでも邪魔してくれるのではないか、と。
ひどい煙と匂いに目や喉を痛めながらも、人々はタイヤを燃やし続けた。
その煙い空気の中でもさらに濃く立ち込める火災の名残りの中、夫は皆と協力して火が残っていないか各家の被害状況を調べ、後片付けをしていた。

「まだ意識が戻らない者もいるよ。意識がある者は自分の家族の安否を知りたがって、名前を大声で呼んでた」
「我が家はキッチンのガスも無事だったし、燃えたのは半分くらいだし、窓ガラスも全部が割れたわけじゃない。でもあいつの家は…」
と、ガスが引火した従兄弟の家の様子を話してくれた。
内部はめちゃくちゃで、本人も妻子も病院に運ばれている。

「俺達はまだマシなほうなんだ…そうだよね?」
「火災にちび達が巻き込まれたわけでもないし、使える部屋だって残ってる」
「ミサイル直撃で全壊したわけじゃないし」
「俺達はこの程度で済んだのだから感謝しなくちゃいけないってことはわかってるんだ。でも…」
夫は泣き出した。

「でも…」の先に彼が口にしたい言葉は私も同じ。
「何もしていないのに、ただ生きてるだけなのに、なぜこんな目に遭わなくちゃいけないんだ?」
他の家よりマシであっても被害は被害、悲しくて悔しくて、なのにその怒りをどうすることもできない。
「ちび達の部屋が燃えてしまったよ。服も全て燃えてしまった」
「まだ寒い日も多いのに。ちび達の服、全部持ち出しておけばよかった」
夫の嗚咽が激しくなった。

その数時間後、続けざまに私の携帯が鳴った。
夫の弟と、昨年のハマス警察による拘束事件で大人達の不在を守ってくれた13歳の少年から。
「兄貴にしばらく休養するように言ってくれないか。俺が言っても聞いてくれない」
「焼け焦げた家に戻ってから倒れちゃったの。なのにまた戻るって言い張ってる。行かないように言ってくれない? 僕が頼んでもダメなんだ」
そして二人とも
「俺が(僕が)電話して頼んだことは内緒にして」

夫はこの2日間ほとんど寝ていない。
張り詰めきった神経と疲労のピークの肉体を直撃したこのショックに、倒れてしまった。
それでも本人は
「病院に行く。家々の片付けを続けなきゃ」

少し時間をおいて夫に電話した。
「倒れて店に連れ戻されちゃったよ。でもまた起きなきゃ」
と辛そうな夫の声。
弟と少年の電話を受けて、私は作戦を練っていた。
今回は「脅迫」ではなく、おだて作戦☆
「少しは休まなきゃダメだよ。この2日間、夜も見張りで眠ってないでしょ?」
「朝になっても太陽が昇らなかったら人間は不安になっちゃうよ。あなたは皆にとって太陽なんだから」
「太陽だって一日の半分は休むでしょ(←大ウソあせあせ(飛び散る汗)。あなたも休んで、しっかり皆を照らしなさい」

そんな話をしている最中に、ちびすけがひとり走り寄ってきた。
電話を代わりたいという。
「おうちがもえちゃったよ。ぼくたちのふくももえちゃったの。でも、みんながぶじだから、ぼくたちへいきだよ。みんながげんきだったらいいの」
思わぬ、心強い援軍(^^)

「ちびも元気でいてほしいって言ってるじゃないの」
「こら! 自覚がないなら、今日からあなたのこと『太陽』って呼ぶぞ!」
夫は吹き出して
「いやだよ~、わかったからちゃんと正しい名前を呼んでくれよ。ちゃんと休むから」
「よろしい☆ 『この電話の後は一歩も外に出なくてネコのように寝てしまった』って、明日の電話で聞けるのを楽しみにしてるからね。了解かな、ネコ君?」
「俺は太陽になったり、ネコになったり忙しいな」
と笑う夫。
よかった。。
「ヤスミンに会いたいよ。今そばにいてくれたらって思うよ」
溜息をつく夫。
「今日、ちびの顔を見るたびにほっぺにチュッとして。どの子でも、何回でも、顔を見るたびに。私だと思って。ちび達のほっぺは私よりすべすべだから気持ちいいよ(笑)」
夫は笑い出した。
「まずは、さっき代わったちびすけに! 私に聞こえるように!」
で、受話器越しに「チュッ」の音とちびすけの笑い声わーい(嬉しい顔)
「家具や服のことはあまり気に病んじゃダメだよ。ちび達はどんどん大きくなるでしょう。服はすぐ小さくなって買い換えなきゃならないでしょう。今日ちび達はぐんと大きくなったから、今までの服が着られなくなったのよ。子供の成長って楽しいねぇ♪」
「そういう考え方もあるのか」
夫の声に笑いが満ちた。
よかった。。

一夜明けて昨日(4日)。
合間をぬって、何度か電話をかけた。
昨夜眠った夫の声は、少し力を取り戻していた。
「約束どおり、いっぱい眠ったよ。ちび達にもチュッチュッしてまわったよ。みんな笑い転げてた(笑)」
「服のことも、ヤスミンが言ったとおりに言ったんだ。ちび達は『ぼくたちおおきくなったから』とはしゃいでたよ(笑)」
その様子を想像すると笑顔になれる。
けれど次に電話した時に彼の口から出てきたのは悲しい報せ。
「11歳と14歳の男の子が息を引き取ったよ」
そして夜の電話では、さらにひとり従弟が亡くなったことを知らされた。

アラブ社会の「従兄弟」は、私達が聞くと「それって親戚?」と首を傾げるくらい範囲が広い。
けれどこの従弟は、夫の父親と彼の父親が兄弟の、いわゆる「従兄弟」だった。
家も隣同士、店の警備も手伝ってくれて、ちび達が病気になった夜は一緒に駆けずり回ってくれる、そんな兄弟のように親しい存在だった。
時おり受話器の向こう、夫の声の背後から「元気か~!」と張り上げる声の主だった。

機銃掃射の銃弾が降り注いだとき彼は自宅の戸口のそばにいて、頭部と腹部と脚へ3発の被弾。
一度は意識を回復し、妻と子供達の安否を気にしていたと言う。
けれど、頭部の傷が致命傷となった。
まだ31歳。
5人の子供はみな10歳以下で、末っ子はまだ数か月。
妻も負傷している。
家は焼け、彼の兄も片脚を失う大怪我。
後に残された者達は、大切な者を失った悲しみと自らの傷の痛みとこれからの不安に耐えなければならない。

「戦車部隊はイスラエル領内に撤退」「ガザ侵攻作戦終了」
そんな見出しが報道に並び、一方で
「ライス米国務長官の訪問に合わせて一時撤退しただけ」
との見方も。
まだ安心はできないってこと。。

もう十分だよ。
ガザの人々は、十分すぎるほどの恐怖と悲しみと痛みを受けている。
これ以上はいらない。
お願いだから、普通の生活をさせてほしい。

再侵攻の可能性に備えて、夫も私も、何をすべきか何ができるか考え続けている。


────────────────────────────────
◇この文章は http://0000000000.net/p-navi/info/ に掲載予定

(技術的な問題で一時的に「パレスチナ・ナビ」にアップすることが
できません。解決したら、http://www.onweb.to/palestine/ に
アーカイブします)
────────────────────────────────
(お詫びとお願い)

引き続き……

イスラエル政府などへ意見を送ってください。これ以上の犠牲を出さないためにも――。サンプル文や宛先は前号または

http://0000000000.net/p-navi/info/news/200803021804.htm

十分にP-navi infoを書く時間がとれない状態も続いています。
もし、関連記事を翻訳されたり、ダイジェストされて、ブログやサイトで発表された方がいらっしゃれば、お知らせくださると嬉しいです。
P-navi infoのコメント欄に情報を書き込んでいただいても、助かります。どうか、よろしくお願いします。


■■以上転載■■

※写真はhttp://electronicintifada.net/v2/article9375.shtmlより。

集会拒否のプリンスホテルへの抗議を伝える動画になぜこのようなコメントを寄せるのか?正直分からん…

2008-03-11 01:18:49 | メディア(知るための手段のあり方)
 プリンスホテルへの抗議文に関するNPJ動画ニュース第11回(http://jp.youtube.com/watch?v=9N6UkcgBmZY)に寄せられたコメントをご紹介します。どうして、これらの方々は、このような発想をし、書き込みをするのでしょうか?そして、どうしたらこのような発想をしなくなるのでしょうか?反日、売国奴…集会の自由を守るべきだという主張について、このような修飾をするのはなぜなんでしょうか?マジに理解できない…。


izaya608 (1日前) プリンスホテルがんばれ。反日異常教師集団に負けるな!

izaya608 (23 時間前) 反日教師に子供たちをあずけるな。売国奴に育ってしまう。

farenopusizu (23 時間前) 朝鮮総連で集会やれば?

farenopusizu(23 時間前) 右翼を理由に断ったのはプリンスホテル側がお前らを傷つけないための心使いだ。本当は分かってる癖に何言ってんだコイツラ。

denodayo (13 時間前) この人たちって学校休んで活動してるんだっけ?(笑)さっさとクビにしろよ。

cfccn (9 時間前) ていうか反日工作している準テロ団体に施設を使わせないのは当然だろ。

fumioka76 (8 時間前) がんばれプリンスホテル!

moon1290 (6 時間前)これほど国民の誰にも支持されてないにも関わらず恥知らずな団体ですね。
こういう思想を持った人間はまず洗脳しやすい子供を狙う。
未来を担う子供達のためにもこういう反日団体の企みは潰しておかなくてはいけない。

TACHIKOMA2008 (6 時間前) 500人で押しかけたのかと思ったw

4649hide (6 時間前) 反日のくずどもめ

izaya608 (5 時間前) 毛利さん墓穴ほりましたね。こんな、おもしろネタ動画うっPするなんて日狂組と左翼弁護士がいかに世間知らずなのがよくわかりま す。

JokerPiero (4 時間前) 集会するなら、山の上とか海の上とかでやればいい。
街でやると近隣住民が迷惑。
革命戦士だったら、場所選ばず人がいないところでどうぞ。

cultRissyo (4 時間前) プリンスかわいそう。嫌がらせにも程があるね

naoto1984 (1時間前) 左翼ってどいつもこいつも目がいっちゃってるなぁ
公務員のくせに政治団体化した日教組はつぶれろ
組合員数減ってんだろ?
俺はお前らの偏向教育の被害者だ。
絶対許さん。お前らに卒業式台無しにされた。
俺は今も国歌斉唱のとき起立しなかったことを悔いてる。








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。

米軍岩国基地所属海兵隊員集団レイプ事件に対する声明~公開質問状への署名願い

2008-03-10 01:07:49 | 有事法制関連



人は殺人マシーンになるとき、精神に少なからず異常を来さざるをえないのかもしれない。そんな殺人マシーンが町中を歩くことの恐怖…。戦地に送られた自衛隊員は果たして…以下、メーリングリストの転載です。
■声明・公開質問状への賛同のお願い■

賛同してくださる個人・団体は、1、氏名・団体名、2、氏名公表の可否を明記して、下記のアドレスまで送ってください。
y-nagaya@m3.kcn.ne.jp

そのときメールの件名を、「広島事件声明・公開質問状に対する賛同」としていただければ、整理しやすいのでありがたいです。

賛同の第一次集約は3月15日午前としますが、それ以降も引き続き賛同を拡大して、不起訴が撤回され再捜査が開始されるまで、広島県警と広島地検に圧力をかけ続けましょう!



★転送大歓迎です!★

*******************************

米軍岩国基地所属海兵隊員集団レイプ事件に対する声明

 私たちは、昨秋広島市で発生した米軍岩国基地所属海兵隊員集団レイプ事件に関して、去る2月14日米軍岩国基地において軍法会議のための予備審問が開かれたとの新聞報道に接しました。

 2月15日の報道によれば、被害者は予備審問の場で証人尋問を受け、時折涙を流し声を震わせながら「4人に暴行された」と訴えたとのこと。1人と性行為をすることには同意したが「途中で他の3人が車に入ってきて4人に暴行された」、広島県警の調べに当初一人と合意があったことを話さなかったのは「軽率な行為をしたことが恥ずかしかった」からだったと話したとのことです。

 このような報道に接した私たちは、集団レイプという米兵の凶悪犯罪が日本の法廷において裁かれないままであることを断じて許容することができません。私たちは、昨秋広島県地方検察庁において決定された不起訴処分の取り消しを要求し、捜査の再開、日本の法廷において加害米兵を裁くことを強く訴えます。


1、海兵隊員による集団レイプ事件発生以降の経過

私たちは昨秋この事件の最初の報道以後、広島県知事による不当に被害者を貶める発言をはじめ、広島県警が米兵に対する強制捜査を行わないこと、広島地検がこの事件を不起訴処分としたことに対して、強く抗議を表明してきました。11月初めに「軍事基地と女性」ネットワークが出した抗議声明には、北海道から沖縄まで、またフィリピンや韓国など海外からも、400を超える個人と団体が賛同を寄せています。

 ところが広島県知事は何らの謝罪表明も行わず、容疑者に対する強制捜査はついに行われないまま、広島地検は11月19日、不起訴を決定しました。新聞には県警と地検が「被害者の供述が曖昧」であり「事柄の性質上、詳しいことは言えない」としていること、また、米兵側は「合意の上」であったと強弁していることのみが報道されました。

 私たちは、不起訴処分の決定に重大な疑問と懸念を表明し、広島地検および広島県警に対し、不起訴処分取り消しと市民に対する説明責任を果たすよう要求しましたが、今日に至るまで何の応答もありません。

 集団レイプは親告罪の適用されない凶悪犯罪であり、被害者は被害を届け出ています。にもかかわらず、強制捜査も起訴も行われることなく事件がうやむやになったことは異様な展開と言う他ありません。県警・地検からわずかに流される情報は、被害者本人が不起訴を望んでいるかのような憶測や錯覚を導きかねないものであったと言わねばなりません。警察や検察の発表の仕方は、あたかも被害者のプライバシー保護のために事実を秘匿しているかのような印象をも与えました。マスメディアを通してしか事件を知る手だてのない市民の中には、この犯罪と不起訴処分に憤りを覚えながら、セカンドレイプにさらされることを怖れた本人が被害届を出したことを悔やみ、無かったこととして起訴や裁判や証言を回避したがっている可能性に思いを馳せた人も少なくないでしょう。



2、私たちの憂慮

 しかし、2008年2月14日の予備審問に関する新聞報道を見れば、米兵による集団レイプが行われたことはあまりにも明白であり、被害者の供述には何ら曖昧な点がありません。被害者はこの犯罪を無かったことにしたがっているどころか、米軍基地内で涙を流し声を震わせて被害を訴えているのです。この被害者自身の証言は、広島県警と広島地検によって行われた捜査の非合理性と不起訴処分の不当性を白日の下にさらしたのです。

 不起訴の理由とされた「被害者の証言の曖昧さ」とは何なのでしょうか。

 なるほど当初被害者は、広島県警に対して「一人と合意があったこと」を彼女は隠そうとし、そのため供述が「曖昧」である印象を与えた要素はあったのかもしれません。しかし、集団レイプに遭遇し激しい心理的ダメージを受けている被害者が被害状況を再現し説明するには計り知れない苦痛が伴うのであり、事情聴取には安心と安全を保証する保護と支援の体制が不可欠であったはずです。ところが実際には保護と支援どころか、事件が報道されるやいなや広島県知事が被害者側に落ち度があるかのような発言をするといった状況のなかで、彼女が心理的社会的にさらなるダメージを受け、「軽率な行動」を責められることを過剰に怖れたのは十分理解できることです。

 県警が主張した被害者による供述の「曖昧」さとは、ただたんに集団レイプが発生した経緯に関する部分的曖昧さにすぎません。集団レイプ自体を証拠不十分とするのはあまりにも不当であると言わねばなりません。被害者が米兵1人とつきあう気持ちがあったということと、米兵4名がその気持ちを利用して集団でレイプすることとの間の距離は絶大です。米兵4名の側は事件発生から今日にいたるまで、「合意があった」と強弁し続けています。このような言い分が容認されるとしたら、「女性が4名とセックスをすることを希望した」と認定されるか、あるいは、「1人の男性とのセックスを合意したということは、その仲間の男性たちとのセ
ックスにも合意したことだ」と認識されるか、どちらかの理由しかあり得ません。かようなレイピストの言い分を容認することは、全女性を愚弄することであり、深刻な人権侵害に他なりません。
 予備審問と前後して、沖縄では女子中学生やフィリピン人女性が米兵の性暴力被害に遭ったという事件が明るみに出ました。広島における米兵の集団レイプが不起訴となり彼らの言い分を認める形で落着してしまった事は、相次いで発生した沖縄の事件に負の影響を与えたのではないかとの疑念を禁じ得ません。集団レイプという凶悪犯罪に対してさえ、処罰どころか、日本の法廷に召喚されることもなければ、強制捜査を受けることにさえならなかったという岩国海兵隊員の経験は、何にもまして在日米兵たちの女性観や行動に悪影響を与えたのではないでしょうか。そして沖縄では中学生被害者の告訴取り下げの一方、米兵の覚醒剤不法所持や飲酒運転、家宅侵入などの容疑での逮捕が相次いでいます。「綱紀粛正」の約束が空文句にすぎないことを、米兵たちは日々の行動で示しているのです。このような米兵の犯罪がいつまで繰り返されるのでしょうか。

 米軍軍法会議の予備審問で広島における集団レイプ被害者の証言が行われ、今まで国民に知らされていなかった新たな事実が公になった今、日本の警察・検察による捜査が再開され、加害米兵は日本の法廷で裁かれるべきです。集団レイプ被害者の証言によって事実が明るみに出されたにもかかわらず日本の捜査機関・司法機関が事件を放置し続けることは、被害者本人の尊厳を傷つけ、社会正義を破壊し、全女性の人権を脅かすものです。


 私たちは不起訴処分の取り消し・日本の法廷における厳正な裁判と加害米兵に対する処罰を強く要求し、日本政府・各省各機関、報道機関、平和と人権が尊重される社会を希求するすべての団体と個人が被害者の正義を擁護し、不起訴処分の取り消しと捜査の再開のために行動するよう訴えます。

  

2008年3月8日 国際女性デーに寄せて


「軍事基地と女性」ネットワーク
運営委員
鶴田律子、中澤紀美子、永谷ゆき子、西村千津、方清子、藤目ゆき、森一女、柳本由加子



  ■  □

広島県警・地検への公開質問状



 私たちは去る2月14日に岩国米軍基地内で行われた米軍軍法会議の予備審問において被害者が行った証言をふまえ、広島県警察本部・広島県地方検察庁が昨秋の捜査と事件処理に関する説明責任を果たすことを要求します。

 予備審問における被害者の証言内容は、広島県と広島地検が被害者の供述を「曖昧」だと判断して容疑者への強制捜査を行わず、「証拠不十分」と判断して不起訴処分とした理由に大きな疑問を投げかけるものです。

 広島県警と広島地検は、任意捜査と不起訴処分で事件を処理した判断の根拠を公にするべきです。

 以下の4項目を広島県警・広島地検への公開質問とします。
広島県警・広島地検が速やかに回答して説明責任を果たし、不起訴処分を撤回し、捜査を再開するように求めます。



公開質問



1.集団レイプという凶悪犯罪でありながら、容疑者米兵を逮捕して捜査を徹底させなかった理由を説明してください。

2.米軍軍法会議の予備審問で被害者本人が行った証言には何ら「曖昧」な点は認められません。昨秋、この被害者の供述を「曖昧」だと判断し、証拠が不十分であると判断した理由を説明してください。

3.不起訴処分の報道と共に、新聞は「事案の性質上、詳しいことは言えない」との検察官のコメントを掲載しています。「事案の性質」とは何を意味したのか説明してください。

4.性暴力被害者が受けた精神的社会的ダメージに配慮し、被害者を保護・支援するためにいかなる措置を講じたのか説明してください。

 以上4点につき、2008年3月31日までにご回答ください。

                2008年3月8日

           「軍事基地と女性」ネットワーク

                    連名者 署名

ついに映画の“検閲”まで開始?!~自民党稲田議員らが反戦映画事前試写を要求、文化庁が仲介!

2008-03-09 23:15:19 | メディア(知るための手段のあり方)
 朝日新聞(http://www.asahi.com/national/update/0308/TKY200803080237.html?ref=goo)によると、【靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画の国会議員向け試写会が、12日に開かれる。この映画は4月公開予定だが、内容を「反日的」と聞いた一部の自民党議員が、文化庁を通じて試写を求めた。配給会社側は「特定議員のみを対象にした不自然な試写には応じられない」として、全国会議員を対象とした異例の試写会を開くことを決めた。映画に政府出資の基金から助成金が出ていることが週刊誌報道などで問題視されており、試写を求めた議員は「一種の国政調査権で、上映を制限するつもりはない」と話している】という。

 問題となった映画は、日本に在住する中国人監督李纓(リ・イン)さんが10年かけて撮影した「靖国 YASUKUNI」。朝日新聞によると、4月12日から都内4館と大阪1館で公開される予定だという。

 試写を求めたのは、自民党の稲田朋美衆院議員と、同議員が会長を務める同党若手議員の勉強会「伝統と創造の会」(41人)。稲田議員は、朝日新聞の取材に対し、「客観性が問題となっている。議員として見るのは、一つの国政調査権」と話したという。稲田議員は、同じく同党議員でつくる「平和靖国議連」と合同で試写会を開き、試写後に同庁職員と意見交換する予定だったらしい。

 この映画については、一部週刊誌が、文化庁が指導する独立行政法人が管理する芸術文化振興基金から06年度に助成金750万円が出ていたことなどを問題視する記事を掲載している。朝日新聞によると、この基金は政府出資と民間寄付を原資とし、運用益で文化支援しているという。

 稲田議員は「表現の自由や上映を制限する意図はまったくない。でも、助成金の支払われ方がおかしいと取り上げられている問題を議員として検証することはできる」と話していると伝えられている。

 しかし、そもそも、何故、一般公開前に自分たちだけに見せろと言うのか。客観的に問題があったら、公開を中止しろとでもいうつもりだったのか?「上映を制限するつもりはない」「助成金の支払われ方がおかしいと取り上げられている問題を議員として検証することはできる」というが、上映前の試写とは、検閲そのものではないか。助成金の使われ方がおかしいから検証しなければならないなら試写や一般公開で見ればよいだろう。あるいは、一般上映開始後にビデオを借りるのもよいだろう。なぜ、一般公開前に強引に試写させるのか、狙いは明らかだろう。

 しかし、稲田議員の話を聞いて、制作側に仲介した文化庁の責任も大きい。文化を守る文化庁が自ら検閲に映画を差し出したのだから…。

 映画人、文化人、ジャーナリストを中心に、このような試写に対する抗議の声を上げなければならないはずだ。映画まで検閲される時代、もう、暗黒時代がそこまで来ている!


 冒頭の写真:(C)2007 Dragon Films Inc.
 









★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。

日教組集会拒否のプリンスホテル新高輪に500人の抗議届ける~不利用運動徐々に浸透か

2008-03-09 22:20:07 | メディア(知るための手段のあり方)
 いったん契約したにもかかわらず日教組主催の教研集会を拒否したグランドプリンスホテル新高輪に対する抗議活動を続けている毛利弁護士らは、3月9日夕方、同ホテルに対し、約500人の賛同を得た抗議文を届けた。同行したのは岡山・瀬戸内市、兵庫県明石市など全国から駆けつけた6人。都内からは杉浦弁護士も抗議に参加した。参加者の声は、NPJ動画ニュース第11回(http://www.news-pj.net/npj/mv/index.html)で紹介しているとおりだ。

 抗議文に賛同した約500人の一言を読むと、次のとおり、プリンスホテルの利用をしない、あるいはしないように呼びかけると書いてきた方が多いのが分かる。プリンスホテルの不利用運動が徐々に浸透してきているようにも思える。それだけ市民の怒りが大きいのかもしれない。
 
 では、怒りの声を毛利弁護士のHP(http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/08.2.3purinsu.html)からピックアップしてご紹介します。

毛利正道(弁護士・非戦つうしん主宰)
私個人としては、誠実な回答がない場合には、今後、同「東京品川のグランドプリンスホテル新高輪」はもとより、全国の系列「プリンスホテル」での宿泊・使用を止めるよう日本と世界の民衆と企業・団体に呼びかけたい気持ちです。それほど大切な問題だと思います。

大地実(平和と人権研究会) 
社会的責任感のない企業はいりません。40年以上もプリンスホテルを利用していましたが、とりあえず利用を取りやめることにし、友人・知人、知っている会などにも広く呼びかけたいと思います。

相川早苗(主婦)
私は代々池袋に住んでいます。そんな中で、池袋で行なってきた西武の行為について伝え聞いてきました。そして私は「一人不買運動」を心に決め何十年も西部系列には足を踏み入れていません。近所の友人は北の独裁者と西武王国は同じといっております。西武グループのトップは大きな勘違いをしているようです。

田場暁生(弁護士・People's Press事務局長)
プリンスホテルの対応には、コンプライアンスの「コ」の字もありません。こんなことが許されたら、日本は無法国家になり、弁護士の出る場面はなくなってしまいます。もう、苗場でも、軽井沢でも、東京でもプリンスホテルは利用しません。

平野慶次(関西市民の会)
右翼団体の圧力に屈してはいけないです。近隣への配慮という言い訳は見苦しいです。
このホテルは利用したことは、ありませんが、これからもないと思います。系列の各地のプリンス・ホテルの利用も止めるつもりです。態度を改めるようしたら、考えなおします。

船橋 旭(市民講師、名古屋市議の通信簿をつける会幹事、名古屋市在住)
この市民社会でホテル側の契約破棄の理由が納得できません。今後このような経営方針であれば、プリンスホテルグループを一切使用しません。

浅田正文(中小企業診断士・福島県田村市)
上京の折、東京プリンス・品川プリンスホテルに宿泊すること度々です。
先日は、予約の関係からスイートツインに宿泊して、充実した時間を過すことができ感謝していました。
それなのに、今回の日教組の件ではとても残念でなりません。次回からは、ホテルを替えざるを得ないかも知れません。本当は替えたくありません。淋しい。哀しい。 
大きな度量で ホテルの経営を願います。

木村誠(司法書士・東京都)
裁判所の決定も無視し、民主主義に敵対してまで、守りたいホテル経営なんて、貴社が守りたいのは、右翼さんの主張と行動なんですね。
ゴルフもスキーもホテルも利用しません。

さとうしゅういち(広島瀬戸内新聞主筆・広島県福山市)
時々利用させていただいていますが、法律を守れない企業は、 利用を見合わせていただきますよ。

北澤尚子(出版労連)
グランドプリンスホテル新高輪が、仮処分が出たにもかかわらず、日教組教研の全体会場使用を拒否したことに抗議します。去年の秋、プリンスホテルを利用しましたが、もう行く気になれません。

岩川 保久(千葉市)
プリンスホテルには司法の正当な判断やコンプライアンスは立ち入り禁止でしょうか?日本国憲法は立ち入り禁止でしょうか?今回の会場使用拒否についてのプリンスホテルの説明は何ら納得のいくものではありません。
プリンスホテルが説明責任を果たすまで、プリンスホテルは一切利用しません。また、周りにもプリンスホテルのボイコットを勧めます。

沓掛朗美(長野県・教員)
プリンスホテルは残念ですがもう使いません。国際的に見ても恥ずかしいことではないでしょうか。

近 正美(コンマサミ)千葉県立生浜高等学校教員・千葉県高等学校教職員組合「日の丸・君が代」対策委員
スキーを楽しむ私は、今までプリンスホテルはお気に入りでした。苗場、万座温泉、雫石、焼額山、軽井沢など、教職員共済組合の補助もあったので、毎年のように利用してきました。しかし、今回の件にガッカリです。今後、一切プリンスホテル系列は使用しないことを決心しました。少なくとも今後20年間は絶対にプリンスホテルは使いません。私にとっても残念ですが、これは思想と哲学の問題です。企業が社会責務を果たさないことを許すわけにはいきません。プリンスホテルがファシズムの側に立ったこと、哀しく思っています。

佐々木慶子( WAWAWA-環・話・和-の会代表 福島市)
今回のグランドプリンスホテル新高輪の発信を看過することは結果的に、反動的活動を助長させ民主主義を抹殺させる方向に加担することになると思います。迷惑なのは、「日教組」の集会ではなく、それに反応する右翼の言動であることはホテル側の言い分からも明白です。取り締まるべきはその右翼側の迷惑行為です。「東京地裁・高裁」の決定、そして「憲法」の精神をも無視する本末転倒のホテル側の言い分は法治国家として通させてはいけないものです。非民主的本質を露呈したこのホテルに対して、「市民力」としてプリンス系列ホテルの不使用運動展開の必要性を強く感じます。

二田水弘平(神奈川県平塚市)
右翼の埒外な音響暴力による脅迫に平伏し敗北したグランドプリンスホテル新高輪に、国民・人民の一人として、その無責任さに厳重に抗議する。その上、こんな当然に自己の責任を果たすべきことで、東京高裁決定を無視した暴挙は、許せない。論外である。
法治国家で企業活動しているにも拘らず、その法治の根幹である司法の指令に従わないのは、自らが法治国家の埒外の存在であることを自らが宣言したことである。何時かその付け・責任を払わされることになるであろう。私は、そんな企業には今後一切足を踏み入れない。

野々村耀(神戸市)
ホテルだけでなく、集まる場が失われていくことを心配しています。野宿している人を支援しているのですが、どんどん居場所が奪われています。そのような流れと通じる危険な傾向だと思えます。このようなホテルは決して利用したくないです。

山内康雄(兵庫県・自由法曹団支部長)
休みの時に,長野や近畿のプリンスホテル系ホテルを旅行社の特割セットで割と利用してきましたが,考え直さないといけませんね。

蟹江鬼太郎(弁護士・東京都)
品川のプリンスホテルが、結婚披露宴の有力候補だったのですが、本件を知り、取りやめました。集会の自由には、きちんとした配慮をして欲しいと感じます。

秋本陽子(翻訳業・東京都中野区)
こういうホテルは利用しないキャンペーンをやりましょう

三浦文子(パート・東京都北区)
今後いかなる場合も、プリンスホテルは利用しません。

宮沢 清(高校教員・埼玉県) 
開き直りの会見に唖然としました。日教組の組合員ではありませんが、許し難いと思っています。こんなことがまかり通るなら、日本は法治国家とは言えません。もう、プリンスホテルは絶対使いません。

たいら すみき(滋賀県)
プリンスホテル系ホテルは、今後使用しないことを宣言し、皆さんに呼びかけます。ハンセン病回復者に対して、熊本・黒川温泉のホテルは、回復者を宿泊拒否して大問題になりました。ホテルは正当な理由なしに、宿泊拒否できない。逆に、私たちは、宿泊しない自由があります。今回の日教組に対する、使用拒否は全く許せません。大問題にしましょう。でも、日教組もどうしてそんな ホテルなんぞを会場にしたの? 根津公子さんらの「君が代不起立」のレポートが、大きく広がることがいやだったのですか。
 そんなことも気になりますが、みんなで力を合わせて、グランドプリンスホテル新高輪を糾弾しましょう。日教組も奮起してください。子どもたちと教育をまもるために、!!

石川源嗣(全国一般東京東部労組副委員長)
このような暴挙は決して許されてはならないと思います。謝罪するまで「プリンスホテル」利用ボイコットの大運動をおこしましょう。こういう会社は商売に被害が出るまで反省しません。

山田 裕(所沢平和のための戦争展事務局長)
今までプリンスホテルを利用してきた利用者の立場で非常に残念です。今後は、宿泊しません。民主主義社会での企業の社会的責任を自覚することを強く求めます。

匿名希望
私の妻は高輪プリンスホテルのサクラが大変気に入っています。私にも一度一緒に見に行こうといっています。私も行くつもりでした。今度のようなことがあると高輪プリンスホテルのサクラを愛でたいという気持ちが起こりません。おそらく妻も見に行こうとは言わないと思います。残念です。

匿名希望
事務局長の目指されるとおり、ボイコット運動にし、マスコミに取り上げさせ、市民に見えるように闘いを進めるべきと考えます。

匿名希望
今回の民主主義を否定する貴社の行為に大変失望し、怒りを感じています。市民はむしろ「裁判所の判断を重んじるべき」と考えていることをなぜ理解できないのか、強い疑念を持ちます。大勢の名のない市民でなく、どこかからの圧力があったのでは、と個人的には感じています。夫はよくホテルを利用しますが、「(貴社を)もはや利用しないように。このような態度に出るホテルなら国際的には通用しないのだから。」というと「進んで利用しようとは思わない。」と言っておりました。

匿名希望
プリンスホテルは「グランド」なんて付いていない時代、会社にいる時から何回か使いました。いまでも使っているかも知れませんが。当該新高輪の「国際ホール?」とか。あるいは箱根も個人的に使ったことがあります。随分昔の20年以上前の話です。
西武は4,5年前、堤一族がいいように私物化して、なお且つ親族間でも争いがあったとか、意図的にではなく20年以上付き合っていませんが、その延長でなく、抗議の意味でこちらからボイコットしてやりましょう。
資本主義社会の基礎である契約を勝手に反故にするなんて資本家の風上にもおけません。

匿名希望
都内で何回か利用したことがありますが、今回のことを非常に残念に思っています。一度脅迫に屈したことは、右翼勢力にうまみを知らせる結果となりました。単にプリンスホテルの問題ではなく、他の企業や公共団体に与える影響は計り知れません。それがどういうことになるか、社会に責任を果たす企業としてよく考えてほしいところです。「最初はプリンスホテルだった」と今後、ずっと言われることでしょう。また、今後一切プリンスホテル系列を利用することはないでしょう。

匿名希望
裁判所の決定を無視してまでの対応に、非常に理不尽さを感じました。このことは、表現の自由と言論の自由を無視した憲法違反であり反社会的行為だと強く感じました。
このような考え方や態度が改まらない限り、グランドプリンスホテル新高輪には今後一切泊まりませんし、利用しないようにしようと思います。

匿名希望
社会的正義を守れない企業は存在する価値が無い。
ステークホルダーも従業員も、今回の判断には全く賛同できないだろう。
私たちは、プリンスが真摯な反省と、二度とおこさない体質となるまで、プリンスホテルは使わない。
商人ならそれなりの矜持を示すべきだろう。 全くあきれて声も出ない。

匿名希望
こういう風潮を減らし消滅させていかねばと思います。あまり縁はありませんが、プリンス系は忌避します。

匿名希望
軽井沢、万座のプリンスホテルを利用してきた者ですが、今後一切の利用をやめます。
不買運動を展開するしか個人的には抗う方策を持てませんから。
そして、これを周囲に呼びかけます。
怒れるオバサンのクチコミは恐いのよ!

匿名希望
恫喝に屈した「集会の自由」。裁判所の決定まで無視したプリンス・ホテルの法治感覚に情けなさを覚える。我々市民はボイコットで抗議の意思を表明する。

匿名希望
コンプライアンスと正義を無視する企業を許してはなりません。
西部グループ全体への不買運動を大々的に展開しましょう。

匿名希望
今回の趣旨に賛同し二度とこのような事態にならないよう要請します。今まで、プリンスホテルは利用していたのですが、二度とプリンスホテルを利用しないことを友人に呼びかけます。

匿名希望
今回のプリンスホテルの判断は、憲法に定める表現の自由、集会の自由を妨害したもので歴史に残る過ちを犯しています。企業判断で裁判所の決定も無視してしまうことは民主主義の冒涜であり、ファシズムを助長することにほかなりません。過去にプリンスホテルに宿泊したこともありますが、プリンスのブランド名でお金を出して宿泊してくれる時代はとうの昔に終わっています。当分の間、プリンスには宿泊しません。

匿名希望
「どうせ、世間は直ぐ忘れる。例え、1億2億払ってもこれで仕事が減らないか増えるなら、右翼に日々脅されず、金を毟られず、貸しを作れるなら安いもの」とでも舐めているのだろう。
全国の学校が長年にわたって、修学旅行などでもずいぶん使ってきたし、教員・公務員の共済組合の協力企業にも入っていて相当利用してきたけど、これで終わりだ。共済組合の幹部には、組合役員が入っているのだから、教研を潰した西武グループを許すことは無い。バスも電鉄も不動産も資本関係にあるところは全部さようなら、”西武フリー”だ!
 
匿名希望
今まで知らなかったのですが、プリンスホテルは客を選んでいたのですね。どのような基準があるのか分かりませんので、気持ち良く宿泊するには選ばないのが一番。周りにも広く宣伝しましょう、基準をホテルが公表するまでは。

匿名希望
子どもの頃から、何度もプリンスホテルに家族で宿泊しています。ホスピタリティを大事にしているとうかがっていただけに、こういった形で理不尽なお客差別を行っていることを知り、大変残念です。一本芯の通った企業理念をもてないものでしょうか。以後の利用を考えてしまいます。早々に撤回と謝罪をしていただくようお願いいたします。

匿名希望
プリンスホテルを利用させて頂くのが、こんなに大変なことだとは今回はじめて知りました。今後の利用はご遠慮させて頂きたいと思います。

匿名希望
判所の決定が出ても、企業は従わないでいいことを知りました。「先生たちの会議ができないんだって。お金や権力があれば何をしてもいいと思う?」と里母。 「人のことを考えないといけないんじゃない?」と子どもが言います。社会的責任について感じていると思います。「じゃあ何で法律があるの?」と子ども。どうか子どもにも分かるように答えて下さい。プリンスホテルは有名なのでこのことは忘れません。利用しません。

匿名希望
系列のプリンスホテルには何度か宿泊し、その度に思い出をもらっていますが、会社側は社員のみなさんの日頃の懸命の努力にも泥を塗る結果となったと思います。昨年の暮にもたまたま利用する機会があったのですが、社員のみなさんの素晴らしい対応に感激、思い出深い旅行になったばかりでしたので、とりわけ残念です。
会社側が社会全体と日教組に対して、そしてできれば社員のみなさんに対しても明確な謝罪をして下さらないかぎり、今後プリンスホテル系列各ホテルを利用することはないと思います。

匿名希望
憲法を守らない人や団体がまかりとおる社会に、恐ろしい気持ちです。
右翼の言いなりになるようなホテルは利用しない、と、日本人がみんなボイコットするくらいの意識があったら、どんなにいいだろう。

匿名希望
サービスというのは、本来真心を提供するものです。うそをつくホテルには泊まりません!このことがもっと取り上げられてほしいです。

匿名希望
善処されないのであれば、今後、プリンスホテルの利用は控えます。

匿名希望
お客も法も守らないホテルにはもう怖くて泊まれません。

匿名希望
都内在住者なので自身はプリンスホテルを宿泊に利用するつもりはありませんが、地方在住の友人たちには、ボイコットをはたらきかけるつもりです。宿泊客を思想信条の違いによって差別するような非常識なホテルは論外です。

匿名希望
以前、ユニバーサルデザインの設計を改ざんし、障害者の宿泊を排除していたとして社会的責任を問われたホテルがありました。そのホテルを出張で利用する企業(総務部)への責任を問う動きもあったと聞きます。
今回のプリンスホテルの行為も、社会的責任(CSR)を放棄した許しがたい行為です。裁判での決定を受けても、その行為を改めなければ、コンプライアンスを意図的に違反する企業グループとして国際的な批判を浴びるでしょう。突然キャンセルさせられる事態をみて、全国各地の旅行代理店、そして世界各地の旅行代理店は、安心してお客様にプリンスホテルを紹介できないのではないでしょうか?
市民や国際NGOは、プリンスホテルをお客に紹介する旅行代理店にも、CSR購入の責任を問うてくるかもしれません。JTB、近ツリなど、まず大手旅行代理店、インターネットによる宿泊サービスをおこなう楽天などに、どのような基準で宿泊先を、お客様に紹介しているのか、姿勢を問う動きが始まるでしょう。CSRは今、企業の存亡に関わる問題です。

匿名希望
契約の相手方に起因しない「妨害」を理由にしていったん結んだ契約を破棄すること、裁判所の命令に従わないこと、それによって引き起こすであろう問題の重大さ。これらを理解できない貴ホテルの、企業としての倫理、存立理由そのものが問われていると思います。
納得のいく対応がなされない限り、すべてのプリンスホテルの利用を遠慮させていただきます。

匿名希望
プリンスホテルは結婚式や会食で利用したことがあります。裁判所の決定まで無視するということは、プリンスホテル内は治外法権であるのでしょうか。以後このような場所は危険ですから絶対に利用しないことにし、他の人にもそうすすめます。

匿名希望
法律を無視した横暴なできごとにびっくりしました。職場や家族、親類との旅行、スキーなどにプリンスホテルを利用していましたが、きちんと謝罪し、もう二度とこのようなことがないように誓約しなければ、これからプリンスホテルを利用することはありません。

匿名希望
品川プリンスは私の定宿ですが、以後は、プリンスホテルの利用を取やめようかと思います。

匿名希望
プリンスホテルが裁判所の仮処分を無視したということは、将来経営が危うくなったら差押は無視して請求は踏み倒しますということでしょうか? とうがった見方をしてしまいます。こんなことがあると、何だか予約を入れてもいざ泊まりに行ったら「お客様は全○○労組の組合員ですのでお泊めできません」とか言われて寒空の下に放り出されそうでとてもプリンスホテルに泊まる気になれません。

匿名希望
反省と謝罪がなければ、今後プリンスホテルや系列のスキー場を利用する気にはなれません!

匿名希望
人間は間違いを犯します、しかしそれを認めて直すこともできます。間違いを直すのが遅くなればなるほど悪くなっても良いことはありません。
早く間違いを直す行動に出て私達がまたプリンスホテルに宿泊することができるようにしてください。

匿名希望
今まで、家族及び職場でのスキーなどで、貴ホテルに宿泊しておりました。エコスタイルが気に入っていたのですが、今回の憲法を無視したやり方は許せません。前代未聞の出来事です。謝罪し、もう二度と右翼に屈するようなことはしないと約束するのでなければ、貴ホテルに泊まることはないでしょう。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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警察情報を鵜呑みにする報道の一例~裁判員制度を前に報道の仕方徹底したはずでは?

2008-03-09 15:50:50 | メディア(知るための手段のあり方)
 上尾の河川敷で男性の死体が発見された事件を伝える新聞各紙のうち、いくつか、気になる報道をしているので、取り上げたい。警察の発表を事実と混同してはならないはずだし、裁判員制度実施を前に、マスメディアは報道のあり方について確認しているはず。それなのに、このような警察発表が事実であることを前提とする報道は、許し難い。

 まずは、毎日新聞(2008年3月8日付夕刊)。
 見出しを、
【供述通りに遺体 詐欺逮捕の男不明運転手か 上尾の河川敷】
としたうえ、
 本文を
【埼玉県上尾市谷津2のトラック運転手、河原塚建一さん(66)が2日から行方不明になっている事件で、県警は8日、市内の荒川河川敷で河原塚さんとみられる中年男性の遺体を発見した。県警が身元確認をしている。事件に絡み詐欺容疑で逮捕された無職の男(57)が「河原塚さんを殺害して捨てた」と供述し、県警が捜索していた。県警は殺人・死体遺棄事件とみて男を追及している。
 午前8時50分ごろ、同県上尾市畔吉の荒川左岸で、うつぶせに倒れている遺体をサイクリング中の男性が発見、110番通報した。遺体は河原塚さんと特徴が似ているという(以下略)】
としている。

 この記事では、【無職の男(57)が「河原塚さんを殺害して捨てた」と供述し、県警が捜索していた】という部分は明らかにフライングだ。この男性が供述したということ自体、警察の発表であり、事実かどうかは分からない。

 したがって、本来、【事件に絡み詐欺容疑で逮捕された無職の男(57)が「河原塚さんを殺害して捨てた」と供述し、県警が捜索していた】の部分は、【県警によると、事件に絡み詐欺容疑で逮捕された無職の男(57)が「河原塚さんを殺害して捨てた」と供述したため、県警が捜索していたという】とならなければならない。
 
 そのうえ、見出しも【供述通りに遺体】という表現では、供述したことが事実となってしまう。したがって、ここは表現を変えなければならない。
 
 ちなみに、電子版では、【埼玉遺体:不明の66歳男性?荒川左岸で発見 殺人事件か】という見出しになっており(http://mainichi.jp/select/today/news/20080308k0000e040058000c.html)、供述が事実であることを前提とすることは避けている。

 また、読売新聞電子版(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080308-00000026-yom-soci)も【不明のトラック運転手?荒川河川敷に遺体…供述通り発見】という見出しをたてると同時に、【男は「男性を殺して荒川河川敷に捨てた」と供述したため、7日から上尾市などの河川敷を捜索していた】と表現しており、毎日と同様の問題がある。

 新聞各紙は、3月8日付朝刊で、違法なおとり捜査をさせられたとする男性が、佐賀県警に対し、違法なおとり捜査と報道機関への虚偽発表を理由として損害賠償を請求する訴訟を提起したことを伝えている。

 毎日新聞(http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080308k0000m040138000c.html)も
【佐賀県警に昨年7月に強盗予備の疑いで逮捕された後、起訴猶予となった佐賀市兵庫町渕の中古車販売業、原一弘さん(36)が7日、「捜査に協力したのに身柄を拘束され、虚偽の発表をされた」として、県に330万円の損害賠償を求めて佐賀地裁に提訴した。
 訴状などによると、原さんは07年7月21日、友人らが強盗を計画していることを知り、指示され目出し帽を購入した。しかし、犯行をやめさせようと同28日、佐賀署に計画を知らせた。
 捜査員は、原さんの話を聞くと「予定通り(計画を)進めてほしい」と要請。当時、原さんは強盗をしようと思っておらず、車からバールや目出し帽を降ろしていた。そのままでいいかを尋ねたところ、捜査員から「載せておいてくれないと困る」などと言われ、再び車に戻したという。
 原さんは同日午後、友人が狙っていた民家近くに車で行って他の3人と共に逮捕された。佐賀署は29日、強盗予備の疑いで原さんを含む5人を逮捕したと発表した】と報道している。
 
 毎日は、昨年末、文字を大きくしたばかりだが、掲載できる情報が減ったからといってこのような書き方が許されるはずもない。今後は十分に注意してほしい。

 ところで、3月8日付産経17面に、花田紀凱氏のコラムが掲載されており、その中で、同氏は、【事故当初から言っていたのだが、大きい船と小さい船が接近遭遇したら小さい船がよけるべきだ。小さい船の方が身軽で、舵も切りやすいし、スピードも落としやすいのだから】と暴論を述べている。

 確かに、先に小さい船がよけることが多いのかもしれない。しかし、いったん、事故が起きた場合にまでそのような小さい船の善意を持ち出すべきではない。

 海上衝突予防法第15条には、【2隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。この場合において、他の動力船の進路を避けなければならない動力船は、やむを得ない場合を除き、当該他の動力船の船首方向を横切つてはならない】と明記してある。

 大きさには触れていない。したがって、大型船は、右舷から来る小型船が早期に明らかに避けてくれれば直進してもよいが、そうでない場合には、衝突を避ける義務があるわけだ。 

 しかも、漁船側については、同法第17条1項で【この法律の規定により2隻の船舶のうち1隻の船舶が他の船舶の進路を避けなければならない場合は、当該他の船舶は、その針路及び速力を保たなければならない】と規定されているうえ、同条2項で【前項の規定により針路及び速力を保たなければならない船舶(以下この条において「保持船」という。)は、避航船がこの法律の規定に基づく適切な動作をとつていないことが明らかになつた場合は、同項の規定にかかわらず、直ちに避航船との衝突を避けるための動作をとることができる。この場合において、これらの船舶について第15条第1項の規定の適用があるときは、保持船は、やむを得ない場合を除き、針路を左に転じてはならない】とされている。

 事故に遭った漁船は、衝突を避けるための基本的ルールを守ったのだ。もっと前に進路を変更すれば事故に遭わなかったのは事実だが、進路の変更を求めるべきは、法的な義務を負っているイージス艦側であることは間違いない。

 このような見解を掲載する産経は、法律無視を推奨しているようなもんだ。それとも自衛隊(軍隊)なら何をやってもいいということなのか…。



   

 
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
   
1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。