情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

防衛省22億円無断支出局長不処分問題で、何ができるか~過去にはこんなことを…

2010-06-29 06:06:44 | 有事法制関連
 米軍普天間飛行場の代替施設建設で適切な予算措置を取らなかったのは重過失行為に当たるとして、当時の那覇防衛施設局(現・沖縄防衛局)の局長2人を懲戒処分にするよう会計検査院が要求していたにもかかわらず、防衛省がその要求を拒否した件について、納税者として何をするべきか、考えていたところ、自衛隊員に対して、みんなで、以下のようなアクションをとったことを思い出した。あのときは、増田事務次官が処分を受けたために、実際に申し立てには至らなかった。しかし、今回は、防衛省側が処分をしないことを決めたということなので、より事態は深刻だ。

 今日は、裁判員裁判を担当するので、時間があまりありません。以下、とりあえず、前回の申し立てに関する資料を再掲しておきます。



●●以下、現在は行っていない署名活動です●●
増田防衛事務次官への懲戒申立署名

(転送歓迎)
          緊急呼びかけ文

 私たちは、平和を愛する市民有志です。今回のイージス艦あたごの事故における情報隠蔽は自衛隊がシビリアンコントロールを無視する体質を持っているということが明確になった象徴的な出来事といえ、放置してはならないと考えています。そこで、下記のような質問状を提出したうえで、増田事務次官に対する懲戒申立を行いたいと考えております。ご賛同いただける方は、次の事項をお書きの上、●@●.co.jpまでメールしてください。件名は、「増田懲戒署名」などとしてください。第一次締め切りは3月3日午前10時でお願いします。それ以降も、賛同いただける方はぜひお願いします。

住所:
氏名:
肩書:
インターネット上での氏名肩書きの公開の可否:
一言:


                 呼びかけ人
                     弁護士 中山武敏
                     同   児玉勇二
                     ジャーナリスト林克明
                     弁護士 杉浦ひとみ
                     同   日隅一雄
                     同   田場暁夫

      緊急公開質問状

2008年3月3日

石破茂防衛大臣殿


                     市民有志一同(末尾名簿添付)



 イージス艦あたごの漁船衝突事故は、事故そのものの重大性のみならず、自衛隊による情報隠しという市民にとっては重大な関心を抱かざるを得ない事態を招いてしまいました。特に、事故直後に、吉川栄治海上幕僚長が、当直士官であった航海長をヘリコプターで防衛省に呼び寄せて事情を聴取したこと、その事実が明らかにされないまま事態が進行したことは非常に問題があると考えております。

 そこで、この件について、次のとおり質問します。

 増田好平防衛事務次官は、2月27日、記者会見において、事故直後に貴殿を含む約10名が航海長から事情聴取をした際の状況について、記者と間で以下のようなやりとりをしています(http://www.mod.go.jp/j/kisha/2008/02/j_27.html)。

◆◆記者会見からの引用開始◆◆

Q: でも今までのご説明だと、航海長の話したことで記憶に残っていることもなく、表情しか覚えてない。いくつか質問があったけどそれも覚えてない。ただ、口裏合わせがなかったことだけは間違いないですね。それは説得力に欠けないですか。


A: そういうご指摘はやむを得ないかなと思います。私の記憶を正直に話をしていて、そういうことが説得力がないと思われるのであれば、私の不徳の致すところと言いますか、能力がないということかなと思います。
◆◆記者会見からの引用終了◆◆

 上記やりとりからは、増田次官が虚偽を述べているとしか思えません。もし、真実を述べているのであれば、重要な事情聴取について記憶することもできない能力不足者ということになり、ただちに、増田氏を次官職から解任するべきだと思われます。

 自衛隊法は第58条で、「隊員は、常に品位を重んじ、いやしくも隊員としての信用を傷つけ、又は自衛隊の威信を損するような行為をしてはならない。」と定めています。増田次官の発言が虚偽だとすれば、この規律に違反していることになります。そして、自衛隊員の規律違反については、「何人も、隊員に規律違反の疑があると認めるときは、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立をすることができる」ことになっています(自衛隊法施行規則第68条)。


 私たちは、この懲戒申立を検討中ですが、貴殿から、下記質問について、真摯なご回答をいただけるのであれば、懲戒申立をすることは差し控えたいと思います。ご回答については、3月10日までに弁護士日隅一雄(東京共同法律事務所)に届くようお願いいたします。

       記

1 増田次官が上記記者会見において、事故直後に貴殿を交えて行った事情聴取の内容について、増田次官に記憶がないのは事実ですか。もし、事実だとすれば、増田次官は記憶する能力が一般通常人よりもを劣っているのですか?

2 増田次官に記憶がないのが事実ではないとした場合、なぜ、増田次官は記憶がないと答えたのでしょうか?また、記憶にあった事実とはいかなるものなのでしょうか?


3 貴殿は、増田次官が上記記者会見で記憶がないとの発言をしたことについて、何らかの処分を行われる予定ですか?処分を行う場合、処分を行う期日はいつになりますか?処分を行わない場合、行わない理由は何でしょうか?自衛隊法42条3項及び同法46条2項をもご考慮の上、その理由をご回答ください。


 以上の質問について、貴殿のご回答をお待ちしております。もし、真摯なご回答のない場合には、増田次官に対する懲戒申立を行うこととなりますので、あしからずご了承ください。
                              以  上

●●以上、当時の呼び掛け文を再掲しました●●





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防衛省22億円無断支出局長不処分問題で、会計検査院は、「国会や国民に評価を委ねたい」

2010-06-28 09:49:48 | 有事法制関連
 米軍普天間飛行場の代替施設建設で適切な予算措置を取らなかったのは重過失行為に当たるとして、当時の那覇防衛施設局(現・沖縄防衛局)の局長2人を懲戒処分にするよう会計検査院が要求していたが、防衛省がその要求を拒否した件について、検査院関係者「国会や国民に評価を委ねたい」と話していることが分かった(朝日http://www.asahi.com/national/update/0624/TKY201006230513.html)。

 この問題は、辺野古の調査にあたっていた業者に対し、自衛隊の局長が追加調査と市民の反対運動を封じ込めるための警戒船を無断で22億円分、追加発注したというもの。

 前のエントリーでも述べたが、元の調査契約の代金が8億円に対し、追加分が22億円という無断部分の高額さ、市民運動を封じ込むための費用として出したという目的の悪質性から、元局長2人は解雇されても仕方がないくらいの問題だと思う。

 それにもかかわらず、防衛省は、元局長2人に対し、公表されない「注意」などの軽い処分とするにとどめていた。このため、会計検査院は、元局長2人を、「戒告」という懲戒処分にすべきだと要求したわけだ。省庁への懲戒処分要求は1952年以来なんと57年ぶりだったという。

 ところが、防衛省は、検査院に「改めて検討した結果、処分は妥当であり、これを取り消して懲戒処分を行わないこととした」と通知したということ。

 この問題、まさに会計検査院がいうとおり、国民に評価がゆだねられている。

 前のエントリーで述べたとおり、自衛隊員に対しては、国民が直接懲戒請求を行うことができる。

 小沢問題で、単なる帳簿の記載ミスにもかかわらず、刑事処罰を求めた方々、この問題は、あなた方が取り組んだ問題よりもはるかに根深く、重大な問題ですが、放置しますか?

 マスメディアも、小沢問題は連日、報道したが、この問題、元局長のコメントひとつとっていない。どういうことですか?


【以下、会計検査院の報告書より抜粋】

 国の予算の執行に当たっては、財政法、会計法等(会計法令等)に基づき行うこととされている。会計法令等によれば、財務大臣の指定する経費は、各省各庁の長が、支出負担行為の実施計画に関する資料を作製して、財務大臣の承認を経なければならず、地質調査等5契約の予算は、財務大臣の指定する経費となっている。そして、支出負担行為担当官は、実施計画について変更を要するときは、その事由を明らかにして、財務大臣の承認を求めなければならない。

 また、契約担当官及び支出負担行為担当官は、工事又は製造その他についての請負契約を締結した場合においては、自ら又は補助者に命じて、契約の適正な履行を確保するため必要な監督をしなければならないこととなっている。

 防衛本省(19年8月31日以前は、防衛施設庁本庁。本省)において、技術業務委託契約の監督に関する事務については、「防衛施設庁における建設工事の監督等に関する訓令」に準じて行うこととなっている。訓令によれば、支出負担行為担当官の補助者である工事監督官は、工事内容を変更するときは、速やかに支出負担行為担当官に報告しなければならず、支出負担行為担当官から工事内容の変更について指示を受けたときは、図面、仕様書及び見積内訳書を作成して、これらを支出負担行為担当官に提出しなければならないこととなっている。

検査の結果
 沖縄局において、潜水調査や警戒船を大量に導入するなどの追加業務を受託会社4社に実施させていて、追加業務の経費が予算額を超える事態となっていたにもかかわらず、本省は、増額の予算措置を講じていなかったり、支出負担行為の実施計画について財務大臣の変更承認を経ていなかったりしており、沖縄局は、受託会社4社と契約変更を行っていなかった。

 また、沖縄局の支出負担行為担当官が任命していた統括工事監督官、主任工事監督官及び工事監督官は、履行期間の延期に関する伺書は作成していたが、追加業務については口頭で報告しており、報告を受けた支出負担行為担当官は、速やかに精算すべきであるとの指示をしたとしているが、これらの報告及び指示の具体的な内容について関係資料により確認できなかった。
 
 一方、本省は、阻止行動に屈することなく調査業務を実施させるよう沖縄局に指示し、沖縄局は、これを優先したため、監督等に関する訓令に定める手続を先送りしていた。

 そして、追加業務の経費については、防衛庁(19年1月9日以降は防衛省)が、契約金額を上限として支払うことを決定したため、受託会社4社は、国を相手取り、東京地方裁判所へ実際に要した追加業務の経費と遅延損害金等の損害賠償請求事件等を提訴した。同裁判所は、20年1月に、国及び受託会社4社に対して和解条項案を示して、同年3月に、和解金計21億8000万円で和解が成立した。
 
 この結果、本省は予算の流用等所要の手続を行い、沖縄局は受託会社4社に対して、和解金を支払っていた。

 したがって、地質調査等5契約に係る予算執行において、裁判上の和解という形式により和解金計21億8000万円を支払うこととなった追加業務に関して、支出負担行為をすることなく実施させるなど会計法令等に違背した取扱いを行っていて、不当となっていた。

【以上】

※関連エントリー
【拡散熱望】防衛省、22億円無断支出した那覇防衛施設局元局長への懲戒処分請求を拒否!~放置できるか?
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005?sess=e9eb06a99cbcc3aa7fab07f6f7026767





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【拡散熱望】防衛省、22億円無断支出した那覇防衛施設局元局長への懲戒処分請求を拒否!~放置できるか?

2010-06-25 20:57:14 | 有事法制関連
 自衛隊が暴走を始めている!【米軍普天間飛行場の代替施設建設を巡り予算措置に重大な過失があったとして、会計検査院が那覇防衛施設局(現・沖縄防衛局)の元局長2人を懲戒処分にするよう防衛省に要求していた問題で、防衛省が「懲戒処分は行わない」と検査院に通知していたことが分かった】(毎日http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100625k0000m010057000c.html)というのだ。

 二人がしでかしたのは、ちょっとやそっとのことではない。【両局長はそれぞれ民間業者4社に海底地質調査などを委託契約しましたが、その後、警戒船の発注など、契約以外の作業が追加され、経費は当初予算を大幅に超えました。しかし施設局は追加の業務について契約を変更せず、支払いを拒否したため業者側と裁判になり、結局、22億円を支払って和解が成立しています。】(琉球朝日http://www.qab.co.jp/news/2009122414057.html)

 元の契約は約8億円だから、元局長らは3倍近い無断支出をしたわけだ。

 しかも、22億円が、市民の反対運動を封じ込むための活動にも回されている。つまり、自衛隊が自ら行おうとしたことを妨害する市民を排除するために暴走したということ。関東軍の暴走を彷彿させる…。さらに悪質なのは、暴走の対象が、自国の市民だということだ。

 本来、市民の反対運動に対し、必要な措置があれば、予算を申請し、認められなければならない。防衛省は、その手続きを省き、なし崩し的に反対運動を封じ込むために必要な警戒船などをバンバン発注したのだ。

 つまり、額も22億円と大きいが、その内容に重大な問題があるわけだ。

 当然、会計検査院は問題視し、【検査院は07年度決算検査報告でこの問題を指摘。防衛省が責任者だった元局長2人を「注意」と軽い処分にしたため、09年12月に懲戒処分の「戒告」にするよう求めた。省庁への懲戒要求は57年ぶりだった。】(上記毎日)

 ところが、【防衛省は6月3日付で検査院に「改めて検討した結果、処分は妥当であり、これを取り消して懲戒処分は行わない」と通知】したのだ。

 もちろん、検査院の要求に拘束力はない。しかし、身内に甘すぎないか?
 軍が身内に甘いととんでもない結果になることは、簡単に想像できる…。

 【検査院は「懲戒処分が厳し過ぎる事案ではなく、防衛省の対応は遺憾だ」としている。防衛省の対応については09年度決算の検査報告に掲載する】という(上記毎日)

 市民としてとれる方法を二つ紹介したい。

 一つは、こんなことが起こるのも防衛庁を防衛省に格上げして独自の予算要求できるようになったことが原因だと思われる。そこで、防衛庁に再度格下げし、内閣府の指導のもとにおくべきだ。つまり、格下げを各党に要求するということだ。

 もう一つは、市民による、懲戒請求だ。今回の会計検査院の懲戒請求は、会計検査院懲戒処分要求及び検定規則(http://www.jbaudit.go.jp/jbaudit/law/pdf/kentei090402.pdf)に基づくものだと思われる。

 しかし、自衛隊員に限っては、市民が直接懲戒の申し立てができる。自衛隊法施行規則(http://is.gd/d3tn1)第68条が、「何人も、隊員に規律違反の疑があると認めるときは、その隊員の官職、氏名及び規律違反の事実を記載した申立書に証拠を添えて懲戒権者に申立をすることができる」と定めているからだ。

 そして、自衛隊法第46条は「隊員たるにふさわしくない行為のあつた場合」(2項)には懲戒処分の対象となることを定めている。22億円もの税金を市民の反対運動封じ込めに使ったことが「隊員たるにふさわしくない行為」に該当することは普通の感覚ならイエスだろう。したがって、懲戒処分として、免職、降任、停職、減給又は戒告の処分を求めることができるのだ。

 そして、この申立をした場合、同施行規則によって、

「懲戒権者は、隊員に規律違反の疑があると認めるとき、又は前条の申立を受けたときは、直ちに部下の隊員に命じ、又は特に必要がある場合は他の適当な隊員に委嘱して規律違反の事実を調査しなければならない」うえ(69条)、

「懲戒権者は、当該事案につき懲戒処分を行うべきでないと決定したときは、被審理者及び申立人にその旨を通知するものとする」(77条3項)とされている。

 22億円を市民の反対運動封じ込めに使った軍人をこのままにして日本の民主主義は安泰といえるだろうか…。
 

◎会計検査院の報告は→http://www.jbaudit.go.jp/pr/print/pdf/audit_outline_19.pdfの防衛省の欄(右肩の255頁~)
  
★URLに変更があったようです→http://report.jbaudit.go.jp/org/h19/2007-h19-0700-0.htm










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菅政権の沖縄でのショー・ザ・フラッグ!?~橋本勝の政治漫画再生計画第213回

2010-06-24 18:42:24 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本勝さんのコメント】
あっけなく鳩山政権が終わり
菅政権がスタート
支持率もV字回復と、とても順調のように思える
しかし
残念ながら菅政権には早くも幻滅している
何よりもまず
普天間基地移設問題で
日米同盟の維持のために
辺野古への新基地建設へと
突き進もうとしていることである
さらに財政再建とやらで
消費税率アップをはかっている
これでは最小不幸社会というより
最大格差社会のニッポンになりかねない
それにしても
辺野古のジュゴンのすむ美しい海を埋め立てて
米海兵隊のための基地づくりとはひどすぎる
これが菅政権のショー・ザ・フラッグ!?
戦争放棄の憲法9条をもちながら
沖縄がいつまでも戦争OKの巨大な基地の島で
あり続けることになる、これこそ大いなる矛盾である
まさか「改憲によってその矛盾を解決します」なんて
菅首相が言い出したりしないだろうな・・・・・・


【ヤメ蚊】
過激派がいなくなった後で、坂元弁護士一家が失踪したにもかかわらず、オウムをつぶさなかった公安。
ソ連が崩壊した後で、テロの情報がありつつも、対策を十分に取らなかった米国ブッシュ軍産複合体政権。
…仮想敵を失いたくないという組織の論理に歯止めをかける仕組みが必要だ。








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ザ・コーヴの何が問題なのか?~イルカの捕獲枠年間2万頭超…絶滅の恐れは?

2010-06-22 23:21:50 | メディア(知るための手段のあり方)
 和歌山県のイルカ漁について取り上げたドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」は上映反対抗議活動にもかかわらず、7月3日から上映が開始されそうだ。昨日、在京の3弁護士会が主催した緊急シンポジウムに出席した映画館の支配人らは上映することを約束してくれた。公にした以上、今度は、上映を妨害する側の活動も激しくなるだろう。こういうときには、応援のメッセージや前売券の購入が非常に力づけることになると思うので、ぜひ、下記サイトで、上映館を確認のうえ、周りでも支援の輪を広げてほしい。

 劇場情報→http://thecove-2010.com/theater/index.html

 ところで、昨日のシンポの後、チャンネル桜の取材を受けた。インタビュアーは、同チャンネルなどに出演している映画評論家前田有一さん。論点は主として次の二つ。

 ひとつは、撮影方法の問題。違法な盗撮、無断立ち入りなどがあることを前提に聞かれたが、正直、それは映画からだけでは判断できない。映像からだけでは実際の状況は分からないからだ。どういう手法で撮影したのかを議論できる場があればいいのではないかという話をした。

 もうひとつは、イルカ漁の漁師の生活の糧を奪うことにならないのかという点だった。この点は、この映画が生活の糧を奪うことには直結しないこと、私たちは年間のイルカ捕獲枠が2万頭もあるなんてことは知らなかったのであり、そういう情報を伝えたことは重要であることなどについて話した。

 この映画が隠し撮りをしていることは事実だ。イルカ漁の撮影を拒否されたために、仕方なくそのような手段をとったようだ。で、すぐに、風呂場の盗撮などと比較して同じように許されないという人が出てくる。

 しかし、風呂場の盗撮は、民主的な社会に必要な情報だとは言えないが、野生動物の捕獲現場の状況についての情報は、民主的な社会に必要な情報だといえる。特に、年間2万頭ものイルカ捕獲枠を政府が認めていることが知られてない中で、現実の捕獲状況を伝えることは重要な情報だと言える。

 下の表が捕獲枠と捕獲実績を示している。

 ※http://kokushi.job.affrc.go.jp/H19/H19/H19_45.pdf



 

イシシルカの捕獲枠は9000頭だが、日本周辺の生息推定数は17万3638頭。つまり、総数の5%もの捕獲枠を認めているわけだ。

リクゼンイルカもほぼ同じ。捕獲枠は8400頭だが、日本周辺の生息推定数は17万8157頭だ。

ハンドウイルカは3万8829頭しか推定数がいないのに、1000頭の枠を与えている。少数になればなるほど、絶滅が近いわけで、これだけの捕獲枠を認めることには疑問を感じる。

たとえば、アフリカゾウは50万頭以上生息するが、それでも捕獲は禁止されている。


もちろん、実際に捕獲している数字は捕獲枠よりも小さい。

しかし、捕獲枠を認める政府の考え方が野生動物に関するものとして適当なのか、そうではないのかについて、これまで考える機会すらなかった。

この映画のおかげで、その実態を知ることができたわけだ。

野生動物に対する政府の取組、自然保護に対する政府の考え方、それらに関する情報は、まさに、民主主義社会にとって必要な情報だと言えるのではないだろうか。


そういう重要な問題と、温泉の盗撮などを同じように論じようとする考え方をとるということは、その人の民主主義に対する考え方が成熟していない、と批判されても仕方ないのではないだろうか…。

◆『ザ・コーヴ』上映を支持する会・横浜→http://blog.livedoor.jp/movie_fun_yokohama/

@mfyokohama




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韓国のデジタルデモクラシーを支えたMediActを日本から支援しませんか?

2010-06-20 16:49:18 | インターネットとメディア
 韓国民主政権を支えたのが、インターネットを駆使した若者の運動だったことは知られているが、保守政権になってから、徹底的にその基盤が政権から攻撃を受けていることはそんなに知られていないように思う。

 昨年には、放送法などの情報通信関連法が改正されたことによって、「情報通信網を通じて公然と他人を侮辱した場合、2年以下の懲役または禁固、1000万ウォン以下の罰金に処する」というサイバー侮辱罪の規定が新設された。今年になって、ネット言論が締め付けられると共に、市民が情報発信するためのビデオ撮影技術を教えたり、機材を借りたりする拠点であったパブリックアクセスセンター「MediAct」は、公共メディアセンターの運営者から外された。




【写真は、http://is.gd/cWN6X ★保守政権を批判するデモにも多くの若者が参加している】


しかし、MediActは、KOFIC(韓国映画振興委員会)のメディアセンター運営者公募の結果について、無効を主張するする訴状を、IndieForumとともに提出し、法廷闘争が続けられています。同時に、MediActスタッフと他のメディア教育者は、2月から上岩洞の新しいスペースでワークショップを行っています。

【冒頭写真:http://is.gd/cWNdg】

 6月にはメンバーの失業手当の期限が切れてしまいますが、MediActの12人のスタッフメンバーのほぼ全員がワークショップの運営に関わっています。5月14日には、上岩洞で場所とと機材を整え正式にリオープンされました。

 以上、詳しくは→http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/issue/media/1276495264701Staff

 韓国の民主化をさらに進めることは、韓国に住む人の幸せになるだけでなく、近隣国である日本の安全保障にもつながります。より民主的な政治体制では、より開戦のリスクが減ります。


 下記英語サイトで、MEDIACTを支える寄付をよびかけています。銀行振込(送金)とクレジットカードによる送金とが可能です。100円でも1000円でも、結構です。もし可能なら、1万円単位でのご協力をお願いします。

 今日のレートで1万ウォンは752円、思い切って10万ウォンでも7520円だ。

 どうですか、ここは思い切ってみませんか?日韓安全保障のためにも。




http://www.mediact.org/web/etc/pop_sponform5.php


●●●上記英語語サイトのある方の翻訳●●●


MediActの支援者になって下さい!MediActの再生を支援して下さい!

韓国のMEDIACTや独立映画制作、コミュニケーション権利が生き残るために寄せてくださった皆さんの多大なるご支援に感謝申し上げます。MediActは5月14日に、上岩洞の新しいスペースでリオープニングセレモニーを開催しました。加えて、私たちは支援者の皆さんと一緒に「MediAct3.0」もスタートさせました。

スタッフは過去2ヶ月をかけMediActの将来プランを練り上げました。このプランでは、韓国内外に支援者1000人のコミュニティがあれば、MediActの法廷闘争とリオープンに要した経費をカバーし、2010年を通じて、MediActのセンター機能だけでなく、メディア教育やメディア研究、メディア政策の立案などの面でも力を発揮し生き残ることを可能にしうると見込んでいます。

私たちを財政的に支援してください。今年100ドルの支援をお願いします。そして、メディアの権利と韓国の独立映画のために続けられ現在も進行中である闘争に献身している人々のことを紹介して下さい。

お名前
場所 (市 国)
組織
メールアドレス(寄付の領収書は、このアドレスに送信されます)
メッセージ

◆ 送金による寄付
銀行名  : citi bank korea inc.
銀行住所 : #2 fl. Sangam IT TOWER Bldg. 1590, Sangam-dong DMC, Mapo-Gu,
Seoul, Korea (127-270)
SWIFTコード : CITIKRSX
口座番号   : 781-00231-245-01
口座名義   : Mediact
受取人住所  : #13 fl. Woori Technology Bldg, 1593 Sangam-dong, Mapo-Gu,
Seoul, Korea (121-835)              (Tel. +82-2-6323-6300)
――送金下さったら、電子メールで、お名前・住所・金額を imazinekim@gmail.com までお知らせ下さい。


◆ クレジットカードによる寄付
寄付金額は、
10,000ウォン 20,000ウォン 30,000ウォン 50,000ウォン 100,000万ウォン その他  ウォン


●●●上記英語語サイトのある方の翻訳、以上●●●




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納税者として辺野古新滑走路建設に賛成できない3つの理由~主権者としての納税者意識が試されています!

2010-06-19 09:20:58 | 有事法制関連
 普天間米軍飛行場の辺野古への移転について、民主党菅政権は、鳩山氏の残した日米合意に沿って、自民党時代の計画に沿った形で行うことを表明しているが、少なくとも納税者としてこの移転計画には賛成すべきではないと考える。【海兵隊の具体的な抑止効果が明らかにされていないことはそのもっとも大きな理由】ではあるが、それをさておくとしても、明らかに納税者として納得のいかない点があるからだ。


 その前にまず、上の写真がどこかご存知ですか?

 ※http://is.gd/cUPH9


 辺野古ですね。本当にきれいな海ですね。

 では、辺野古のどこに海上飛行場をつくろうとしているかご存知ですか?

 あるいは、この陸上部分がすでに米軍の基地とされていることはどうですか?

 知っているようで知らないことが多い。十分にマスメディアが伝えていないことも原因ですが…。

 では、本題に入ります。納税者として、納得できない第1点は、予算総額が決まっていないことだ。

 沖縄の海兵隊は、2014年に(すでに遅れることが発表されたが)、その多くがグアムに移転し、普天間の米軍飛行場が辺野古に移されることになっている。

 そして、グアムに移転する費用の一部を日本側が負担することになっている。

 このグアムへの移転費用は、次のように明確に予算が定まっている。




※http://www.mod.go.jp/j/approach/zaibeigun/saihen/iten_guam/pdf/gyosetu.pdfの6頁

 米国の予算については、米国の納税者の支払った金も使われるわけだから、米側は明確にプランを決めて、納税者に説明をしているわけだ。

 これに対し、普天間の辺野古への移転にかかる費用は、いまだに日本政府から説明されていないようだ。

 昨年12月時点では次のような情報が報道されていた。

【移設先が決定した場合、使途を定めずに予算総則に1兆円の上限で設けた「非特定議決国庫債務負担行為限度額」などから拠出する方針だ。】(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-154817-storytopic-3.html)

 何それ?予算総額を示したプランを示すこともなく、上限だけ定めて、税金を米軍飛行場建設費に使いますよってことだ。

 予算の適正さなんてまったく無視した、納税者を完全に馬鹿にしたプランだ。

 
 

 第2に、辺野古にはすでに陸上部にキャンプシュワブという米軍基地がある。

 もう一度冒頭の写真を掲げるのでみてほしい。





 この写真の三角につきだした岬のような部分、これを含む全体が米軍の基地だ。辺野古海上プランは、この岬の部分に隣接・重複する形で、埋め立てをして新飛行場をつくろうというものだ。次のようなものだ。




※http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/junbisyo/27.pdfの18頁

 ところが、それと同じくらいの長さの飛行場は、下のように陸上の既存基地部分に作ることができる。薄いブルーがキャンプシュワブと辺野古弾薬庫を示す。ピンクのラインは新飛行場を陸上に置く場合の位置の案だ。辺野古弾薬庫にかかるので、それを移動させないといけないが、山側にスペースはいくらでもあるので問題ない。


 

※http://earthhopper.syuriken.jp/mashups/okinawabasesJ.html

 つまり、現状の米軍に基地の区画を整備すれば十分に飛行場を設置することができるわけだ。もちろん、米軍兵士の住環境が悪化するかもしれないが、それは我慢してもらうか、あるいは、ビーチリゾートのような素敵な今の場所から山側に移ってもらえばいいわけだ。

 ということで、納税者としては、なぜ、莫大な費用をかけて埋め立て案を選択する必要があるのかが分からない。節約できる方法があるなら、その方法をとるべきだと考える。


 
 第3に、沖縄海兵隊の移転計画全体に感じられる業者の利権だ。次の図は、グアムに移る海兵隊のための住居に関する建設計画のプランだ。




 ※http://www.mod.go.jp/j/approach/zaibeigun/saihen/iten_guam/pdf/gyosetu.pdfの21頁

 これを見て分かるとおり、日本政府が業者を選択できることになっている。ということは、国内業者が選ばれる可能性が強い。そういうことを知っていましたか?利権の匂いがする。贅沢な米軍住居をつくればつくるほど、日本の業者がもうかるわけだ。このあたりについて、きちんと政府側が納税者に分かりやすく説明をするべきだろう。


 仮に、普天間機能を沖縄に残すことが安全保障上は合理的に説明がついたとしても、納税者としては、上記3点がクリアされない限り、血税を支出してほしくない。

 もはや、納税者一揆しかない!
 





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小沢土地購入疑惑に決着をつける!

2010-06-18 01:19:34 | 有事法制関連
 小沢さんが辺野古周辺で買った土地は辺野古移転後、補償料が出るなどという噂があるようだ。おせっかいだが、彼の名誉のために、はっきりさせておこう。


 補償の可能性があるのは、70WECPNL以上の場所。(たとえば→http://www.pref.ishikawa.jp/kankyo/annai/souon/H17kichi.pdf) しかし、小沢さんの買った土地はその範囲から完全に外れているというのが、アセスの結果だ。


 冒頭の図がアセスの結果、よく見てほしい。

 ★アセス結果→http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/junbisyo/27.pdfの39頁にあり


 そしてこちらが小沢さんが買った土地の場所→http://kyushu.yomiuri.co.jp/photo/20100208-422441-1-L.jpg

 どうみても、補償外。

 ってことで、こういうことも伝えないで、疑惑だと騒いでいるマスメディアの担当者、自分がしたことを振り返ってね。







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思いやり予算がいかに国際的にばかげたことかが分かるグラフのご紹介

2010-06-17 06:44:56 | 有事法制関連
 本日は東京新聞に掲載されていたグラフのご紹介です。日米安全保障についてカラー図解で説明した頁(6月13日付)に掲載されていました。米軍駐留における日本の負担額がいかに破格のものであるか、特に、直接現金として支出される直接支援が大きいか、がよく分かります。グラフのうちの青色部分が各国の税金から直接、各国の駐留米軍に支払われる金額です。日本の直接支援費は、他国をはるかに凌駕しています。

 米国が仕掛けたさまざまな戦争に日本の納税者が支払った税金が使われている、ということになります。

 わかりやすく図解してくれた東京新聞、できれば、この図解を評価し、3ヶ月だけでも東京新聞に乗り換えて頂けないですか?そうしていただけるときは、ぜひ、この図解が気に入ったからだとはっきり言ってから契約してください。

★なお、正確な数値が分かる表はこちら→http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4efdf7f0142dc0f61376a9dedce10eea 





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湾岸戦争開戦は米国公認だったとも読める、開戦直前のフセイン大統領と米国大使との会談録

2010-06-16 06:13:57 | 有事法制関連
 1990年8月、イラクがクウェートに侵攻したのを機に、多国籍軍が翌年1月にイラクを空爆した事にはじまった湾岸戦争、思えば、あれが今のイラク戦争へとつながる道だった。あの湾岸戦争を避けることが可能であれば、少なくともイラクで現在も亡くなりつつある犠牲者は命を失うことがなかったはずだ。

 この湾岸戦争は、イラクの一方的な侵攻のように思われているが、実は、米国大使が「ゴーサイン」とも思えるような言質をフセイン大統領に与えていた。このことは知っている人も少なくはないと思うが実際の会談録まで確認をしている人はそう、多くはないと思う。

 日本では、2003年に始まったイラク戦争について、安易に米国を中心とする有志連合の攻撃に賛同したことの検証さえ始まっていない。

 しかし、イラク戦争どころか、湾岸戦争でさえ、実は米国の、よくて不手際、悪ければ意図的な開戦誘い込み、があったことを、我々は、確認しておかなければならない。

 当時、ニューヨークタイムズに掲載された会談録(イラク側の発表。アメリカは正確性についてコメントを拒否)を紹介したい。

 http://chss.montclair.edu/english/furr/glaspie.html

 その前提となる開戦までの詳細についてはウィキなどで確認してほしい。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%BE%E5%B2%B8%E6%88%A6%E4%BA%89

 重要なのは、

1)イラン・イラク戦争で、イラクは米国などの支援を受けて戦い、その結果巨大な債務を背負ったが、米側が債務返済できないことを理由に食料や工業製品の輸出を制限したため、イラクが窮地に追い込まれたこと、

2)イラクは原油価格の上昇を望んだが、クウェートなどはOPECの取り決めを無視して増産し、価格低迷に歯止めがかからなかったこと

だ。

 緊張が高まり、【イラクは7月24日、クウェート国境に三万人の兵力を集結させた。同日、ムバーラクはイラクを訪問し、サッダームに対して、クウェートに対する軍事行動を起こさぬよう釘をさし、イラク、クウェート、サウジアラビア、エジプトから成る4カ国会議を提案した。これに対してサッダームは、クウェート側への要求として、石油盗掘分の24億ドルの支払い、国境画定に向けた直接交渉を求め、これが受け入れられなければイラクは軍事行動を取ると述べた。 ムバーラクの提案した4カ国会議は、クウェートに有利なものであったため、イラクが孤立することを恐れたサッダームは、7月25日に4カ国会議を拒否し、あくまでもクウェートとの直接交渉を求め】(ウィキ)るに至った。

 この日、フセインと会談を行ったアメリカのエイプリル・グラスピー駐イラク特命全権大使が、【この問題に対しての不介入を表明したこともあり、ついにイラク軍が動いた。7月27日にはクウェート北部国境に共和国防衛隊を集結しているところをアメリカ軍の偵察衛星も確認した。集結した戦車隊は砲門を南側へ向け、威嚇していた】。そして、8月2日、イラクが進行したわけだ。

 では、米国の大使が何と発言したかを確認しよう。


I have a direct instruction from the President to seek better relations with Iraq.(私は大統領からイラクとの関係を改善するよう直接指示を受けている)

I know you need funds. We understand that and our opinion is that you should have the opportunity to rebuild your country. But we have no opinion on the Arab-Arab conflicts, like your border disagreement with Kuwait.(私はあなたが資金を必要としていること、国を再建させる機会が必要なことを理解している。我々は、クウェートとの国境問題のようなアラブ国間の問題については意見を持っていない)

I was in the American Embassy in Kuwait during the late 60's. The instruction we had during this period was that we should express no opinion on this issue and that the issue is not associated with America. James Baker has directed our official spokesmen to emphasize this instruction. We hope you can solve this problem using any suitable methods via Klibi or via President Mubarak. All that we hope is that these issues are solved quickly.(私は60年代にクウェートの大使館にいた。そこで、我々が受けた指示は国境問題について意見を持たないし、米国とは関係のないことだということだった。ベーカーは、この点を強調するようスポークスマンに指示した。私たちは、この問題をムバラク大統領などを通じて適切なあらゆる手段をもって会k説することを望む。我々の希望は一刻も早い解決だ)


 分かりやすくいうならば、北朝鮮が3万人の軍を韓国国境に臨戦態勢として配置した際に、米国が、朝鮮半島の国境問題に興味がないといったようなものだ。

 これを受けてイラクが侵攻を決断したことは想像に難くない。

 イラン・イラク戦争での米国支援と、それにもかかわらず、米国がイラクの戦費債務支払いについて猶予しなかったこと、返済資金となる原油価格の下落について米国が真剣に検討しなかったこと、これらのことと、大使の発言を合わせて考慮すると、冒頭で述べたように、

 1)アメリカはイラクの動きを読み違えるという決定的ミスをした

 もしくは

 2)アメリカはあえてイラクをクウェートに侵攻させ、冷戦後の世界支配を示す機会とした

 ということが考えられるわけだ。

 
 時間のあるときに、会談録全文をじっくり読んでみてください。








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アフガンはアメリカにテロについて疑いの目を向け始めた~と思ったら、鉱山が見つかったって?

2010-06-14 22:12:31 | 有事法制関連
 米軍はイラクから撤退し、アフガニスタンを補強する方向で進めているようだが、当のアフガニスタンがテロ実行犯が実はタリバンではなく米国関係者ではないかという疑いを持ち始めたというニュースがニューヨークタイムズで報道されたが、例によって、日本の新聞は米国が血塗られていることを思わせるような情報は掲載しない。これだけでも、驚きだが、そのニュースの2日後、アフガニスタンで90兆円もの鉱物資源がある可能性が同じニューヨークタイムズで報道された。鉱物資源はタリバン制圧地域にもあるという。もちろん、この発見がガセネタとまではいうつもりはないが、アフガン政府が歯向かう素振りを見せたとたんに、飴をなめさせるかのようなタイミングとなったことには、驚きだ。

 日本ではカルザイ・アフガニスタン大統領の次のようは発言はほとんど伝えられていないと思う。6月11日付のニューヨークタイムズだ。例によって超訳ご容赦。

http://www.nytimes.com/2010/06/12/world/asia/12karzai.html?th&emc=th


Two senior Afghan officials were showing President Hamid Karzai the evidence of the spectacular rocket attack on a nationwide peace conference earlier this month when Mr. Karzai told them that he believed the Taliban were not responsible.
アフガンの政府要人2人が、今月初めの平和会議におけるロケット攻撃に関する証拠をカルザイ大統領に見せたとき、カルザイ大統領はタリバンの犯行ではないと考えていると語った。


“The president did not show any interest in the evidence ― none ― he treated it like a piece of dirt,” said Amrullah Saleh, then the director of the Afghan intelligence service.
「大統領は証拠にまったく興味を示さなかった。ゴミのように扱った」とアフガニスタン情報局のディレクターだったアムルラ・サレ氏は話した。

Mr. Saleh declined to discuss Mr. Karzai’s reasoning in more detail. But a prominent Afghan with knowledge of the meeting, who spoke on condition of anonymity, said that Mr. Karzai suggested in the meeting that it might have been the Americans who carried it out.
サレ氏は、カルザイ大統領がそうした理由などについて詳しく話すことはなかったが、この報告について知っているアフガン高官は、匿名を条件として、「カルザイ大統領が報告の場でアメリカが実行した可能性があると示唆した」旨話した。

 重大なニュースだ。

 アメリカがこれまで行ってきたマッチポンプ戦争と同じことが自国でも行われているのではないかとアフガニスタンの最高指導者が疑念を抱き始めたということだ。

 アメリカは、第2次大戦後、自衛戦争ではなく、自らの利益を確保するためにさまざまな戦争を行ってきた。ときには、それは戦争を起こした地の住民の大半にも受け入れられることとなったものもあったが、ベトナム戦争やイラク戦争に象徴されるように、当初はそれなりに理由があると思われつつも、結果的に、理由なき開戦、利己的な戦争との刻印を押されるものも多い。

 そして、米軍がイラクからアフガンにシフトしようとするいま、アフガニスタンの最高指導者が、アフガンでのタリバンの自爆攻撃を、イラク開戦時の大量破壊兵器の存在のようにアメリカによってつくられているのではないか、と疑念を抱いたことは、きわめて重要なニュースだと思う。

 歴史的にこのニューヨークタイムズの特ダネを振り返る日が来るのではないかと思うほどだ。

 さらにニューヨークタイムズは、
【“The president has lost his confidence in the capability of either the coalition or his own government to protect this country,” Mr. Saleh said in an interview at his home. “President Karzai has never announced that NATO will lose, but the way that he does not proudly own the campaign shows that he doesn’t trust it is working.”】(「大統領は同盟軍や政府が国を守り切れるかどうか自信を失っている」とセラ氏は自宅で答えた。「大統領はNATO軍が負けると発表したことはないが、彼の対応をみるとうまくいとくとは考えていないようだ」)と続けている。

 アフガニスタン政府の米国および同盟国への信頼が失われそうになっている…。


 もちろん、米国に追従する日本のメーンストリームメディアのほとんどは、この特ダネを伝えることはないようだ。

 そんなことを書こうかと思っていたら、同じニューヨークタイムズがアフガニスタン内の鉱物資源の発見を伝えたようだ。こちらは、日本のメディアも伝えている。

 【ニューヨーク・タイムズは13日、複数の米政府高官の話として、米国がアフガニスタンで約1兆ドル(約91兆円)相当の鉱物資源の鉱床を発見したと伝えた。
 鉄や銅のほか、パソコン用の電池などに使用されるリチウムも含まれており、戦争で疲弊するアフガンが世界有数の鉱物生産大国となる可能性があるという。】(読売http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100614-OYT1T00880.htm)

 あまりにタイミングがいい。読売は続ける。

 【同紙によると、アフガン国内にかなりの規模の鉱物資源が眠っている可能性は以前から指摘されていたが、2006年以降、米国防総省や地質学専門家による調査が本格化し、資源がアフガン全土に点在していることが分かった。】

 なぜ、この時期に発表が…。

 【特に、鉄と銅の埋蔵量が多いといい、カルザイ大統領らアフガン政府高官も最近、発見についての説明を受けたという。】ことで、【同紙は、鉱物資源が「アフガン経済の支柱になる」と期待する同国政府高官の談話を紹介】しているのだ。

 そして、肝心なことは次の1節。【旧支配勢力タリバンが資源獲得を狙って戦闘を激化させる可能性にも言及している】…。

 ニューヨークタイムズで、アフガン政府が米国への不審を述べたとたん、同紙に、アフガン政府への飴玉情報が掲載された。

 これは偶然だろうか。

 私には、そう思えない…。










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冤罪かもしれない死刑囚、時がすぎていく残酷さ~橋本勝の政治漫画再生計画第212回

2010-06-14 16:05:12 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本勝さんのコメント】
菅内閣で法務大臣に再任された千葉さん
8ヶ月の鳩山内閣の任期中ついに死刑執行を命じることはなかった
これは千葉法務大臣が信念を貫いたものと評価したい
死刑の残酷さ、ましてや冤罪かもしれない死刑囚の苦しみはいかばかりか
そんな思いを改めて痛感させてくれる映画を見た
『BOX 袴田事件 命とは』(高橋伴明監督)である
昭和41年に静岡で起きた味噌会社専務の家族4人が惨殺された
「袴田事件」を題材にしたものである
自白の強制、捏造された疑いの濃い証拠によって死刑の判決
冤罪の可能性の高い事件である
詳しくは映画をぜひ見ていただきたい
さらにこの裁判の元裁判官の
「袴田さんは無実だ」という
驚きの告白があったというのに・・・・・・
袴田さんは40数年死刑囚として
死刑の恐怖にさらされながらも無実を
獄の中から訴え続けてきたのである
そして残酷なまでの時の流れは
袴田さん心身を破壊せずにおかない
拘禁症状に重い症状にある袴田さんの死刑が
すぐに執行されることはないだろうが
やはり冤罪の可能性の高い「帝銀事件」の平沢死刑囚のように
獄死ということにもなりかねない
そして事件の真相が永遠に闇の中に葬り去られる
そんなことは絶対にあってはならないと思う。


【ヤメ蚊】
 今度こそ、千葉さんには積み残した課題を実現してほしい!
 新生日弁連は力強くバックアップします!




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だれでも分かる普天間問題のまとめ~ツイッターでの議論から分かったこと【随時更新】

2010-06-13 11:42:14 | 有事法制関連
 沖縄の普天間基地問題についてツイッターで議論をした結果、さまざまな論点について私なりに結論が出たな、と思うところまでいったので、ここらあたりでまとめておきたいと思う。いかに、普天間基地の辺野古への移設が税金の無駄遣いであるか(少なくとも無駄遣いではないという説明がない)、よく分かる。争点は、1)普天間基地はこのまま使い続けることができるか、2)沖縄の基地の移設先は県内でなければならないか、3)基地移設について政府は納税者に十分な説明をしているか、の3点である。え、中国や北朝鮮の脅威については争点ではないのか?ですって…。在日米軍全体を日本からなくせっていう議論ではなく、海兵隊の問題ですから、抽象的に中国や北朝鮮が脅威かどうか、なんて、議論をしても意味がない。海兵隊がいることが「脅威」なるものに対し、いかなる「抑止力」をもっているかという具体的な話をしないといけない。そして、それは政府の説明にかかっているわけだ。では、論点に。

1)まず、普天間基地を廃止するためには、辺野古への移転が実現しないといけないのだから、辺野古への移設は仕方がないという議論がなされる。しかし、この点、米軍普天間飛行場の移設をめぐって、かつて米政府代表として交渉にあたったリチャード・ローレス元米国防副次官は、

「米国は実施可能な代替案があるとは考えていない。したがって、日本の結論が辺野古案にならなければ、我々は普天間に居残るしかない。」としつつも、


「普天間飛行場は、安全や騒音の問題を抱えているから継続使用となっても長続きしない。最終的には海兵隊は撤退しなければならなくなる。」と答えている。(http://www.asahi.com/politics/update/0303/TKY201003030416_01.html)

 米国は普天間の使用継続は一時的なものでしかないことを自覚しているわけだ。

 したがって、「米政府は飛行場を継続使用していくとの判断を固めたことが分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。米政府は今後、鳩山政権の出方を見守りながら、継続使用する考えを日本側に伝えるタイミングをはかっていく」(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100418/plc1004180130002-n1.htm)という記事はミスリードするものだ。一時的には使用を継続するが、そう遠くないうちに普天間基地の使用は中止せざるを得なくなる。これを前提に議論を進めなければならない。

 仮に米国が本気で普天間使用継続を持ち出してきた場合、いつまで使うつもりなのか、明確にさせればいい。

 しかも、ローレンスは、【最終的には海兵隊は撤退しなければならなくなる】とも述べている。ずばり、国外移設が可能だということだ。海兵隊が本当に日本の安全保障に必要か、政府は具体的に答えていないわけだが、そうであれば、撤退しなければならないのであれば、どうぞお引き取りくださいということで構わないと思うが…。

 さて、使用できなくなる時期について、ここは私見だか、オスプレーを普天間で使用することには躊躇があるのではないだろうか。周辺住民もオスプレー配備にはかなり抵抗するだろうから、その時点で使用中止を判断せざるを得ないかもしれない。(以下、私見が偏っていると思う方は、無視してください。私見は補足にすぎませんから)

 なお、2014年の海兵隊のグアム移転については、グアム側の事情ですでに5年近くの遅れが見込まれており、その頃には、米国の判断として普天間は使用中止せざるを得ないかもしれない。

 沖縄の市民の反対の声、本土の市民の沖縄を支える声があれば、ことはもっと早く進むだろう。



 第2に、普天間基地の移転先は沖縄県内でなければならないか、という問題だ。
 この点については、非常に明確だ。

 琉球新報によれば、【米軍普天間飛行場移設をめぐり、大田昌秀知事(当時)が代替施設を拒否した後の1998年3月、日米の非公式協議でカート・キャンベル米国防次官補代理(現国務次官補)が日本政府の決定次第では、北九州など県外への移設が可能だとすることを、日本側に伝えていたことが琉球新報が14日までに入手した政府内文書で分かった。県外移設が不可能な理由について日本側が挙げた「沖縄の戦略的位置」を打ち消し、地元の反対など政治的に移設先を準備できないためだと指摘した。】(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152829-storytopic-53.html)という。

 要は、沖縄県内移設は、米国の都合ではなく、日本側の都合にすぎないということ。日本政府は、有権者を納得させるために、いつも、「米国がこういっているから…」ということを口実にするが、同じ手を使っているにすぎないということが分かったわけだ。

 同紙には、日本側が【県内移設の理由として「沖縄の戦略的位置」を挙げ、さらに「沖縄に海兵隊を支えるためのインフラがあることそのものが、在沖海兵隊の県外移駐を困難なものとしている」と説明した】ところ、

【キャンベル氏は「違うのではないか。事実は、日本政府が沖縄以外に海兵隊のプレゼンス(存在)を支える基盤提供が政治的に不可能だということだろう」と指摘し、米側の運用を理由にすることをけん制した。北九州や四国への移設は可能かとする日本側の問いにキャンベル氏は「当然だ」と答えた。】と明確に書かれている。

 なお、【2001年の9・11米中枢同時テロ以降、戦略環境が変わったとして米軍再編協議では県外移設は議論していない。】というが、9・11が沖縄県内移設を拒む理由にはならない。納得させるにはきちんとした説明が必要だろう。

 私見だが、9・11後は、軍拡派が米政府内で勢力を増し、辺野古ほど沖縄にとって使いやすいところは見つからないので、対テロ戦略を口実に辺野古案を押し付けようとしている
にすぎないのではないか。


 最後、第3に、日本政府が海兵隊の県外・国外移転ができない理由について説明をしているか否か、という点である。この点は、単に抽象的な理由ではなく、なぜ、その装備を備えたその規模の海兵隊が、なぜ、沖縄の普天間という場所に必要なのか、そして、具体的に普天間でいかなる運用を行うから、ほかの場所では代替できないのか、を説明しなければならない。税金を使う場合に、必要性だけを抽象的にわめき散らしても仕方がなく、必要性、非代替性、規模の適正性などについて合理的な説明がなければならないのは言うまでもない。日本政府はこの点、具体的な説明をしていない。

 たとえば、今年4月(マスメディアが早く辺野古に決めろと騒ぎ立てていた時期)

鈴木宗夫議員の

【グアムにおける米軍施設設備に関する環境影響評価書「Draft EIS Volume2 Marine Corps-Guam2-1」によると、「ロードマップ」に基づいて沖縄からグアムに移転する海兵隊要員の中に、「航空戦闘部隊(千八百五十六名)」及び「航空管制部隊(二百五十名)」が含まれているが、これらは在沖縄海兵隊のどの部隊に所属しているのか、中隊単位で明らかにされたい。また、右部隊には、普天間飛行場に駐留する部隊が含まれているのかについても、その根拠となる関連資料を具体的に示した上で明らかにされたい。】(http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a174301.htm)という質問に対し、


政府は、【グアムに移転する在沖縄海兵隊の部隊については、米国が今後移転に関する具体的な計画を作成する過程において更に検討することとされており、現時点では決定されていない。】(http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b174301.htm?OpenDocument)

と答えるのみ。結局、辺野古に移転した後、どの規模の海兵隊がどのような運用をするのか、そしてそれが日本の安全保障にとっていかなる意味があるのかを、具体的にはまったく明らかにしていないわけだ。


 この点、米国は違う。議会が【NATIONAL DEFENSE AUTHORIZATION ACT FOR FISCAL YEAR 2010 CONFERENCE REPORT】という1236ページにもわたる報告書を作成し、国防予算についてきちんと精査し、その結果を納税者に明らかにしている。

 たとえば、太平洋地域海兵隊については、


【2837項 アジア太平洋地域における海兵隊の要求に関するレポートと意見
(SEC. 2837. REPORT AND SENSE OF CONGRESS ON MARINE CORPS REQUIREMENTS IN ASIA-PACIFIC REGION.)

(a)提出すべきレポート―この法律が施行されて180日以内に、国防省は、防衛委員会に対し、太平洋地域海兵隊の訓練と即応に必要なものに関するレポートを提出せよ。

(a) REPORT REQUIRED.―Not later than 180 days after the date of the enactment of this Act, the Secretary of Defense shall submit to the congressional defense committees a report on the training and readiness requirements necessary for Marine Forces Pacific, the field command of the Marine Corps within the United States Pacific Command.


(b)レポートの内容ーレポートは下記の事項を含まなければならない
 (1)常時、あるいは一時的に、配備、移転される海兵隊の部隊の詳細、それには、部隊のタイプ、構成要素、部隊の現在の位置、移転先

  (2)現在の、そして将来の部隊の能力を維持するために必要な訓練機材の詳細

  (3)太平洋海兵隊の世界規模の移動、そして戦術規模の移動を行うために必要なものの詳細、それは訓練、即応体制、世界規模の移動手段能力における困難さを軽減するための国防省の考えを踏まえた計画を含む海兵隊の移動に合致するものでなければならない。


(b) CONTENTS OF REPORT.―The report required under subsection (a) shall contain each of the following:
   (1) A description of the units of the Marine Corps expected to be assigned or realigned on a permanent or temporary basis to Marine Forces Pacific, including the type of unit, the organizational element, the current location of the unit, and proposed location for the unit.

   (2) A description of the training requirements necessary to sustain the current and planned realignment of forces specified in paragraph (1).

   (3) A description of the strategic- and tactical-lift requirements associated with the training, operational readiness, and movement of Marine Forces Pacific, including programming information regarding the intent of the Department of Defense to eliminate deficiencies in the strategic-lift capabilities.】

という感じ。


 グアムの基地個別の問題についても、米国は、

【Guam Integrated Military Development Plan】http://www.docstoc.com/docs/5646080/Guam-Integrated-Military-Development-Plan

【沖縄からグアムおよび北マリアナ・テニアンへの海兵隊移転の環境影響評価/海外環境影響評価書ドラフト】(http://www.guambuildupeis.us/documents)

において、きわめて詳細な情報公開をしている。

 税金を使うということはこのような説明を伴うということであり、日本政府は全くその説明責任を果たしていない。

 マスメディアはあれほど、鳩山、小沢問題について、説明責任を叫びながら、基地移転については、何が辺野古に残るのかすら、はっきりしていないのに、説明責任を叫ばないのは、防衛機密費でももらっているからかな~、おっと、これは私見でした。



 いずれにせよ、以上から、辺野古への移設は日本側が代替地を用意すれば県外でも可能であること、もし、代替地が用意できなくとも普天間はいずれ使用不可能となるので国外に移転することが分かる。

 それが安全保障上問題があるというならば、それは税金を使う政府が納税者に海兵隊が日本の安全保障上必要な理由を分かりやすく説明するべきであり、それができないならば、まぁ、米国本土へおひきとりいただくほかないわけだ。

 ツイッターでの普天間基地問題の議論において、現在の到達点だと私が考えるところをまとめてみました。

【追記】
 まぁ、こう書くと、中国の脅威を認めないのか、とか、政府は海兵隊の必要性について説明している、とか、反論する人がいるわけだが、子供手当を一人月額20万円にして、将来の日本を支える人を物理的に豊かな環境で育て立派な教育をしようなんていったら、そういう人はどう感じるだろうか?
 そんな金払うべきではないと思うだろう。
 でも、将来の日本を支える人を豊かな環境で育て立派な教育をしようということ自体には基本的に反論できないはずだ。
 脅威があるから、軍事予算はなんでも認められるという考えがおかしいことはこれだけでよく分かる。
 いかなる脅威があり、それに対して、辺野古におかれようとしている海兵隊がいかに抑止力として役立つかの具体的な説明がなされていないままに税金を新基地建設に使うことは納税者を馬鹿にした行為だということだ。


【追記2】
ついでなので、そのほかの論点で気のついたことも付け加えることにした。

(1)普天間基地が国連軍の基地だぞ~という指摘について。
 それがなんなの、という感じもするが、いずれにせよ、在日国連軍の実態は、

横田にある【司令部には、司令部要員として4名が常駐しているほか、各国大使館に駐在武官の兼務を含めて23人の連絡将校団が常駐。3~4ヵ月に1回程度の頻度で情報交換のための非公式会合を行っている】という程度(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%80%A3%E8%BB%8D)

 
(2)借地料で儲けているだろう!という点について
 借地料の詳細は→http://www.shindo-f.com/data_okinawa.html

 たとえば、普天間は、年間借地料坪単価(平均)5,016円 (下限値4,694円~上限値6,109円)。これ、年間の数字ですからね。もし、基地がなくなってマンション経営などできたら、はるかに儲かる。


(3)辺野古アセスに関する情報
環境アセス方法書
http://homepage2.nifty.com/~jaga/dugong/material/0708sd_kari.pdf

◆この方法書の問題点の指摘
http://jaga.way-nifty.com/dugong/files/opinion_kanshidan.pdf

環境アセスメント準備書
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/junbisyo/junbisyo.html

要約書
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/kakubu/03tyoutatubu/zyunbiyouyaku/zyunbisyo.html

◆アセスについてやり直しを求める訴訟の訴状
http://www.mco.ne.jp/~herikiti/img/sojo.pdf

(4)グアムのアセス
http://www.guambuildupeis.us/documents












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ザ・コーブ上映妨害運動に対抗し、前売り券購入運動を実行しよう!

2010-06-10 23:54:29 | メディア(知るための手段のあり方)
 イルカ漁をモチーフに情報流通について考えさせる映画「コーブ」に対する上映妨害運動が12日午後1時、同映画の公開を予定している「横浜ニューテアトル」で、「主権回復を目指す会」などの呼びかけで行われるようだ。このグループは東京の2館に対する妨害運動がうまくいったことから、横浜についても上映をさせないという構えだ。

 しかし、たとえば、韓国の食犬をテーマにした映画に対し、韓国の市民が上映反対運動をしたら、この主権回復を目指す会なる方々は、韓国の食文化をばかにするな、って上映妨害運動をするんだろうか…?

 と考えるだけで、主権なんとかの会のおかしさは分かるわけだけど、おかしいって言ってるだけじゃぁ、仕方ないので、同じ時間に合わせて、前売り券購入運動をしませんか?

 ちょうど土曜日だし、ファミリーや友達、カップルで、横浜に遊びに行って、ついでに、アカデミー賞受賞作の前売り券を買おう!もちろん、私のような「おひとり様」も大歓迎(って私が歓迎してどうする…)。

 主権何とかの会がきている時に、買いに来たら、100円安くしてくれたりするとさらに嬉しいのですが、関係者の方、どうですか?(笑)


劇場の住所:横浜市中区伊勢佐木町2-8-1
         
http://yokohamanewtheatre.web.fc2.com/map.html

JR関内駅北口 徒歩5分
地下鉄関内駅 徒歩5分
京浜急行日ノ出町駅 徒歩8分
伊勢佐木モール内、若林ビルB1。(1階メガネ店)



ちなみに主権何とかの会の呼び掛け文は次のようなもの…。


【欧米白人が日本人に加えるテロには暴力と言論の二種類がある。
 シーシェパードは欧米白人が、日本人の生命に危害を与える直接的暴力である。一方、虐日映画『ザ・コーヴ』は欧米白人が「表現の自由」という盾を傘にした日本人の精神に加える暴力であり、言論(表現)のテロである。
 虐日映画『ザ・コーヴ』の撮影スタイルは全てが「盗撮」で成り立っている。しかもその「盗撮」自体が欧米白人による自己演出である。「盗撮」はこれ自体が窃盗行為であって、窃盗という反社会的行為の上に成り立つドキュメンタリー映画など存在しない。
 窃盗映画、これが『ザ・コーヴ』の本質であって、イルカの問題を論ずる次元とはおよそ相容れない代物である。上映を推進する側こそ、この映画の本質が日本人をただ単に卑しめる冤罪であることを最も熟知しているのである。
 従って虐日映画『ザ・コーヴ』は反社会的な毒物であり、この毒物を商品として販売(上映)することは決して許されない。毒物に表現の自由を認めたらいけない!
 販売(上映)行為は、日本人の精神に毒物を意図的に注入するテロ行為に他ならない。我々日本国民は自らの生命・安全を守るため、毒物の販売(上映)阻止に立ち上がったのである。】



パロディ版:主権何とか会も、イルカより先にすることがあるだろうに…。

【米白人が日本人に加えるテロには暴力と言論の二種類がある。
 基地周辺暴力は米白人が、日本人の生命に危害を与える直接的暴力である。一方、虐日メディアによる「抑止力論」は米白人が「表現の自由」という盾を傘にした日本人の精神に加える暴力であり、言論(表現)のテロである。
 「抑止力論」の表現スタイルは全てが「抽象」で成り立っている。しかもその「抽象」自体が機密費をもらった御用ジャーナリストによる自己演出である。「抽象」はこれ自体が詐欺行為であって、詐欺という反社会的行為の上に成り立つドキュメンタリー映画など存在しない。
 詐欺演出、これが『基地報道メディア』の本質であって、基地の必要性の問題を論ずる次元とはおよそ相容れない代物である。報道を推進する側こそ、この報道の本質が日本人をただ単に卑しめる詐欺であることを最も熟知しているのである。
 従って虐日『基地報道メディア』は反社会的な毒物であり、この毒物を商品として販売(放送)することは決して許されない。毒物に表現の自由を認めたらいけない!
 販売(放送)行為は、日本人の精神に毒物を意図的に注入するテロ行為に他ならない。我々日本国民は自らの生命・安全を守るため、毒物の販売(放送)阻止に立ち上がったのである。】






★公式サイト→http://www.thecovemovie.com/japanesefiles/the-cove-store-files-final/Cove-home-page-absolute-url.html




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「ザ・コーブ」は情報流通欠如のストーリー~上映禁止を求める人こそ「反日」だ

2010-06-09 22:45:05 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 昨日、中野で行われたコーブの上映会とパネルディスカッションを見てきた。仕事の都合で上映会は最後の数分しか見られなかったが、場内は満席状態で入りきれない人がロビーなどに設置されたテレビによる上映に食い入るように見入っていた。ディスカッションは森達也さんなどが参加して、いろいろな切り口から映画そのもの、上映反対運動に切り込んでいた。

 この映画は反イルカ漁キャンペーンのように思われているが、映画を見た人の話によるとどうも違うようだ。

 残虐なイルカ漁シーンは終盤に出るがそんなに時間をとっていないし、クローズアップしたりもしていないという。

 他方、イルカが狭い水族館で芸をさせされることがいかにストレスとなっているのか、日本のイルカ漁は年間数万頭にも及ぶがその流通先はどうなっているのか、水銀汚染の実態はどうなのか、捕鯨問題において日本が国際会議でどのようにして小国から票を買っているのか、イルカ漁にかかわる人はどの程度いるのか、彼らは撮影をなぜ執拗に中止させようとするのか、なぜ、メディアはそれらに関わることを報道しないのか…、そういうことが盛り込まれているようなのだ。

 つまり、イルカに関する正確な情報が流されていないことを問題としているように思える。イルカをテーマに、民主主義において前提となる情報流通が欠落している状態をリアルに描いているといえるようなのだ。

 近いうちに何らかの形で全編見たうえで、補足することがあれば、補足したいと思うが、上記のような内容の映画であれば、その上映に反対することは、まさに情報流通を阻害することになる。

 第2次世界大戦を経たわれわれは、市民に情報を知らせないことがいかに、反国家的な行為であるかを十分に知っている。

 「ザ・コーブ」の上映に反対する活動を行っている人は、反国家的な行為、つまり、反日的な行為をしていると批判されても仕方がない。

 上映予定している映画館に電話で上映反対を求めている人、あなたこそ、「反日」です。カルト的な行為はやめてください。

 そして、映画をぜひ見たいと劇場を応援する愛国的な行動をとってほしい。


★公式サイト→http://www.thecovemovie.com/japanesefiles/the-cove-store-files-final/Cove-home-page-absolute-url.html




●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●

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【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから


【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.

Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8

 




【ツイッターアカウント】yamebun

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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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