銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



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5月20日

2015-05-20 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1242/値下がり514と値上がり優勢。きのうまで強い動きとなったメガバンクは上昇一服となったが、野村HDなど証券株が上昇し、全体市場をけん引した。あすに4月訪日外客数の発表を控え、インバウンド全般に買いが向かい、上述のラオックスに加え、ドンキホーテや象印マホービンなどが大幅高、三越伊勢丹やH2Oリテイルなど百貨店株も上昇した。株式分割を発表したハウスドゥやエレコムには強い買いが入り、ガーラやそーせいG、関門海、小野産業などは連日で値を飛ばした。富士通とNECが公正取引委員会の立ち入り検査を受けたことを発表し、どちらも発表後に下落したが、NECはその後にプラスに戻した一方、富士通はマイナス圏の動きが続くなど、株価反応には温度差が見られた。

日経平均はほとんど押し目を作らず2万円を回復し、終値ベースでも4月28日以来の2万円を回復した。決算一巡で株価を大きく刺激する材料は減ったものの、大型、中小型まんべんなく買われており、勢いの良い銘柄への買いだけでなく、直近決算で下げた銘柄にも押し目買いが入るなど、むしろ落ち着いて個別を物色する動きが強まった印象。あすは寄り前の1-3月期GDPの内容が注目される。今の株式市場の地合いを鑑みると、著しく悪い結果とならなければ、イベント通過で上昇基調を強める展開が想定され、4月23日の高値20252.12円も視野に入る。一方、弱い結果となった場合、いったんは売り反応が予想されるも、押し目買い意欲は強いと想定される上に、21日からの日銀金融政策決定会合への期待感が下支えとなりそうだ。

国内は地合いが良くなりつつあるなか、海外市場のサポートは続くかどうか。あすの晩の米国市場では4月のFOMC議事録が公表される。議事録内容がタカ派的かハト派的か、また米株市場が内容をどう消化するかが大きな注目点となる。米国株がダウ平均、S&P500ともに高値圏で推移していることから、タカ派的な部分に大きく反応して売りが強まる可能性は一定程度警戒しておきたいところ。あすの国内市場でも、特に後場にかけては議事録公表を前に様子見姿勢が強まる可能性はある。議事録内容が好感され、米国株が一段と高値を追うような展開となれば、週後半の日本株は上値追いの展開となりやすい。