詩集を人に薦めるのはなんとなく、“ロマンチスト”ぶっているようで、しかも、詩の感性は人それぞれですから、自分で気に入ったものでも、“読みなよ” というのは遠慮してしまいます。したがって、今まで人に薦めたことはないのですが、本書はぜひ知ってもらいたいなぁと感じた一冊です。
小学生が声に出して読むもよし、中高生が悩んで開くもよし、大人が寝る前に読んで心休めるのも良いのかなと思います。
谷川俊太郎氏は1931年生まれで、本書はその50年に及ぶ氏の活動の50冊を超える詩集から選び抜かれた作品を集めています。 『二十億光年の孤独』や『朝のリレー』など、詩集や教科書の作品だけでなく、絵本や作詞、翻訳なども含め、まさに八面六臂の活躍ぶりです。
最近では、よりみちパン!セのシリーズでも最後に作者に質問をするなど、おっ、こんなところにも谷川俊太郎発見!と思いました。このシリーズにどこまで谷川氏がかかわっておられるのか知りませんが、このブログでとりあげたのは
『バカな大人にならない脳(養老孟司)』
『みんなのなやみ(重松清)』
『神さまがくれた漢字たち(白川静)』
『いのちの食べかた(森達也)』 で、いずれも良書だと思います。
本当は、谷川氏の作品すべてがお気に入りというわけではないのですが、本書はねじめ正一さんの選んだセンスが、私には向いていたということでしょうか、どの作品もすばらしいと感じるものでした。
含まれている詞は以下のようなものです。
白から黒へ
かなしみ
はる
二十億光年の孤独
ネロ
僕は創る
海
午の食事
帰郷
中島みゆきさんがエッセイを書いているのは、彼女は大学の卒論で、谷川氏を取り上げたそうなんです。Wikipediaによると、日本で1970年代(わかれうた)、80年代(悪女)、90年代(空と君の間に、旅人のうた)、2000年代(地上の星)と4つの年代でオリコンチャート1位を記録している日本唯一のソロシンガーだそうです。これらの歌も心に残りますが、本書でのエッセイもなかなかのものです。
さて、せっかくのロマンチックな詩集を駄文で汚してしまっては元も子もありませんので、アマゾンにある紹介文を付しておきます。
人はどこから来て、どこに行くのか。
この世界に生きることの不思議を、古びることのない比類なき言葉と、曇りなき眼差しで捉え、生と死、男と女、愛と憎しみ、幼児から老年までの心の位相を、読む者一人一人の胸深く届かせる。
初めて発表した詩、時代の詩、言葉遊びの詩、近作の未刊詩篇など、五十冊余の詩集からその精華を選んだ、五十年にわたる詩人・谷川俊太郎のエッセンス。
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谷川俊太郎詩集 角川春樹事務所 詳 細 |
『谷川俊太郎詩集』谷川俊太郎(著) ねじめ正一(編) 中島みゆき(エッセイ)
角川春樹事務所:250P:714円