著者は現在も「大学への数学」などに寄稿しながら、数学オリンピックを目指す学生のためのセミナーの講師をされています。
中学受験の算数というと、解法パターンなどの知識が重要視されがちですが、本書では問題の考え方を少し変えるだけで、決して解法パターンに頼らずとも考えられるようになるいくつかの例があげられています。
さらに、著者は小学5年生の娘さんを持った架空の人物を登場させてその人物に算数の手ほどきをするという形をとって話を進めていきますので、お父さん、お母さんが読まれれば、題名どおり子どもに教えたくなってきます。
「図形でイメージして解く」として、65x65、73x77とか
1+2+4+8+16+32、1+3+9+27+81+243、
などが与えられます。できますか?分かってしまうと教えたくなります(笑)。
勉強としてだけではなくクイズとしても面白いと思います。同じく、宮本哲也氏も『強育論』や『合格パズル』などで、パズルの有用性を強調しておられます。うちの塾の生徒たちにも使っていますが、同じ算数の思考方法を用いるのに、導入が“問題”となっているのと“パズル”となっているのでは反応は大違いです。
(おっ、お二人とも哲也さんですね)
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『子どもに教えたくなる算数』栗田哲也
講談社:254P:777円