夏休みといえば読書感想文が宿題の定番ですが、読書習慣の付いていない生徒には大変な苦痛のようですね。確かに学校などが指定する課題図書が 「おもしろくない」 と感じてしまうと最悪。気持ちはわかります。
だからといって何の本でも良いよというわけにはいかないのでしょうかね。映画やビデオなどだけを見て書こうとする輩がいます(笑)。三国志を漫画で読んで、吉川英治にしているのも…。あの手この手ですね。
「去年と同じでいいや」 と言っているのまでいました!
子供に読書の楽しさを教えるにはどうしたらいいか。これは難しい問題で、私もご父母との面談で相談を受けることが多いのです。やはり自分が “ハマる” ような一冊に出会うことが何よりですが、生徒が積極的にそれを探すわけではないのでチャンスがなかなか訪れません。
一方で、幼い頃から本が大好きという生徒も少なくはありません。感想文にすることが苦手でも読むのが好きという生徒もいますね。
そういう本好きの生徒に聞いてみますと、やはり自然とそうなったのではなく、子供の頃に親や先生から本を読んでもらう、もしくは話をしてもらったことがきっかけだったと感じているようです。
この本の中では、様々な教訓、智恵を含んだ世界中の神話や昔話、そして学校の怪談も載せています。それらの話を紹介しながら、小学校教諭である著者自身の体験、考えを交えながら、優しく語りかけています。
大人が読んでも十分楽しめますが、なかなか本を読まない子供にも、この本の中で紹介されている話を読み聞かせてあげ、読書の面白さを知るきっかけになってほしいと思い、取り上げてみました。
目次です。
第1章 昔話と人生―運命・勇気と行動力・偶然・無用の用・なぞなぞ
第2章 人生を支えるもの―自然と人間
第3章 人生に必要な想像力
第4章 人間にとって幸福とは何か
第5章 こわい話、悲しい話が育てるもの
終章 昔話―過去と未来をつなぐもの
当教室でも、各講師がことあるごとに生徒たちに本を読むように勧めますが、すると、すかさず 「じゃあ宿題減らして!」 と…。
目次を見ると固い印象ですが、漠然と 「本を読みなさい!読書だ、読書!」 というよりもまず、こういう考え方を参考にしたらどうでしょう。
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