「地上の約20%がバッタ巨大群の被害を受ける」――FAO警告の衝撃
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200708-00186688/
バッタの大群はアフリカ、アジアだけでなく南米でも勢力を拡大している
ブラジルやアルゼンチンは世界的な穀物輸出国であるため、バッタの襲来を受けていない土地でも食糧不足の影響が出やすい
それに加えて、バッタの襲来はそれまでに高まっていあ政治的混乱や軍事的緊張をエスカレートさせかねない
70年に一度ともいわれる規模のバッタ大発生は、コロナの悪影響とも相まって、図りしれないダメージを各地に及ぼす公算が大きい。
三大陸に広がるバッタ巨大群
1月下旬に東アフリカで発生したサバクトビバッタの大群は、各地で繁殖を繰り返しながら、海を超えてアジアでも勢力を広げている。
【参考記事】コロナに続くもう一つの危機――アフリカからのバッタ巨大群襲来
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200307-00166447/
インドでは北西部から侵入したバッタの大群が農作物を食い荒らしながら、6月末までに首都ニューデリー近郊に迫っている。また、標高が高く、気温が低いため、これまでバッタの襲来が少なかったネパールでも、すでに1100ヘクタールの農地が被害を受けている。
ところが、アフリカとアジアだけでなく、南米でもバッタが大繁殖している。
その発生源はパラグアイとみられ、5月21日にはアルゼンチンのサンタフェにバッタの大群が出現した。今後、周辺のブラジルやウルグアイにも拡大する恐れがある。
世界全体で食糧価格が高騰する恐れ
各国の政治、経済がコロナで混乱するなか、三大陸に広がるバッタの大群は、人間社会に大きな悪影響を及ぼすとみられる。その第一が、食糧危機だ。
【参考記事】アフリカから迫るバッタ巨大群の第二波――食糧危機は加速するか
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200518-00178960/
すでにコロナによって各国の農業や流通には大きな影響が出ている。国内の食糧不足への懸念から、輸出を制限する国が増えていることは、これに拍車をかけている。
ウォールストリートジャーナルによると、コロナ蔓延後の食糧価格は、過去40年間で最も早いペースで上昇している。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=0PCbqAXreRk&feature=emb_logo
バッタによる農作物被害は、これをさらに加速させる懸念が大きい。国連の食糧農業機関(FAO)は、このままでは地球の土地の約20%、世界人口の約10分の1がダメージを受けると警告している。
東アフリカやアジアなどではすでに食糧価格が上昇しているが、このうえ南米でもバッタの被害が拡大すれば、影響はより深刻なものになるとみられる。ブラジルやアルゼンチンは世界屈指の穀物輸出国だからだ。アトラスによると2018年の全世界におけるトウモロコシ輸出額のうち、ブラジルは12.6パーセント、アルゼンチンは12.3パーセントを占める。
つまり、このままバッタの被害が拡大すれば、バッタが直接やってこない土地の食糧価格にも影響を及ぼしかねない。
バッタが政治を混乱させる?
https://www.youtube.com/watch?v=LXfOWMN9pN8&feature=emb_logo
バッタが及ぼす第二の影響は、政治の混乱だ。
北東アフリカではコロナとバッタ、さらに昨年末からの大雨による洪水の三重苦で市民生活がひっ迫しており、それにともない政府への不満が表面化している。
例えば、エチオピアでは6月29日、政府を批判する同国の有名歌手ハチャル・ハンデッサ氏が首都アディスアベバで殺害され、これをきっかけに抗議デモが各地に拡大。その結果、抗議デモの参加者80人以上が殺害され、政府はSNSを遮断した。
エチオピアはこの10数年間、順調に経済成長し、そのパフォーマンスは世界的にも注目されてきた。その一方で、民族間の対立は根深く、とりわけ人口で最多のオロモ人の間では政府への反感が広がっている(ハチャル氏もオロモ出身だった)。
【参考記事】ノーベル平和賞に決まったエチオピア首相――これを喜ばないエチオピア人とは
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20191014-00146713/
そのエチオピアでは、FAOの調査によると、バッタの襲来により20万ヘクタール以上の農地が被害を受け、今年に入って全国平均で食糧価格が50パーセント上昇している。こうした社会不安は、民族対立を噴出させるきっかけになったといえる。
古来、食糧やエネルギーの不足による社会不安は革命や内乱の引き金になってきた。エチオピアの政治危機は東アフリカ各国にとって対岸の火事ではないのだ。
軍事的な緊張の高まり
第三に、バッタの大群はすでに高まっていた国家間の緊張をエスカレートさせかねない。その典型が中国とインドの対立だ。
中国とインドの間には、これまでにも領土や勢力圏をめぐる争いがあったが、6月15日に両軍が国境にあるガルワン渓谷で小競り合いを演じ、インド兵20人が死亡したことで、これまでになく緊張が高まっている。
【参考記事】ブータンを挟んで対峙する中国とインド:「幸せの国」は戦場になるか
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20170807-00074194/
6月中旬以前、バッタ対策で中国とインドが協力する可能性も取り沙汰されていた。しかし、中印の緊張がこれまでになく高まった後は、バッタがむしろ両国の関係をさらに悪化させる一因にもなっている。
6月29日、中国政府系の英字紙グローバル・タイムズは「中国にはインドのバッタ対策を支援する力がある」と述べたが、そのうえで支援の前提として「インド側が頼まなければならない」と付け加えた。
念のために補足すれば、支援において相手からの要請を前提にするのは中国の基本方針だ。それは「押しつけ」のイメージを避けるもので、マスク外交でもそれは同様だった。
しかし、このタイミングでインドにそれをいえば、反感をさらに招くことは目に見えていた。実際、インドでは反中世論が噴出。火に油を注ぐことになった。
インドは独立以来、カシミール地方の領有をめぐって隣国パキスタンと対立し、同国を念頭に1998年には核保有に至った。しかし、現在ではむしろ「一帯一路」構想のもと南アジア一帯に勢力を広げる中国をその標的にしているともいわれる。
バッタ巨大群の襲来はこうした中印関係にも影を落としているのである。
社会の変革は間に合うか
コロナがそうであるように、大きな危機は社会を混乱させると同時に、それまでの社会を見直すきっかけにもなる。バッタの大群の襲来は、食糧のアンバランスな配分や民族対立、さらに国境問題など、さまざまな問題を表面化させる契機にもなっている。
歴史をふり返ると、中世という時代が終わり、近代の幕が開いた14~15世期のヨーロッパでは、ペストが蔓延しただけでなく、バッタの襲来も相次いでいたことが、最近の研究で明らかになっている。当時の気候変動がこれに影響したとみられている。
良くも悪くも病気や天災が人間に苦難を与えると同時に社会の変革を促してきたとすれば、三大陸に広がるバッタの大群は、コロナとともに歴史の大きな分岐点となるかもしれない。だとすると、問題は危機そのものよりむしろ、人間が危機を歴史の発展のために活用できるかにあるといえるだろう。
******************************************************************
引用以上
2018年、サハラ砂漠を含む北アフリカに歴史上希な大雨が降り、サバクトビバッタの餌となる植物が大量に発生したことにより、近代史上最悪のサバクトビバッタの大増殖が始まった。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00174/070300003/
これは年々勢いを増し、現在は、数千億匹のサバクトビバッタが、パキスタン・インドを超えてインドシナ半島にまで侵入している。
https://www.youtube.com/watch?v=ghub8NcGI84&feature=emb_logo
これとは別に、南米の穀倉地帯でも別種のバッタ大増殖が発生し、さらにヒマラヤ山脈を越えられなかったはずなのに、中国でも歴史的な蝗害が始まっている。
これは、サバクトビバッタではなく、日本と同じ通常のトノサマバッタだという。
https://www.ntdtv.jp/2020/07/44260/
「国連食糧農業機構」FAOは、世界の60カ国で、食糧の20%が食い尽くされる危機を警告している。
https://www.youtube.com/watch?v=lFqUkSoyWyg
日本も例外でない。1875年に、北海道で発生した大規模な蝗害は、台風によって中国から飛ばされてきたトノサマバッタとの解説がある。
現在中国で、トノサマバッタ蝗害が大発生しているので、これが台風に乗って日本に飛んで来る可能性があるのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=1F_w6RlfFro
すでに、この世界的蝗害により、深刻な飢饉から餓死者が大量に出始めている国がある。以前から飢餓の深刻だったソマリア・南スーダンなどでは、歴史上もっとも深刻な食糧難に晒されている。
そして、現在起きているヒマラヤから長江、上海、日本列島に至る巨大な梅雨前線の活性化と、中国政府による無計画なダム乱立、過剰放水などにより、中国の食料の半分を生産している地域が苛酷な水害に遭っている。
https://www.youtube.com/watch?v=AavahCj0wPk
https://www.ntdtv.jp/2020/07/44231/
この地域では、馬鈴薯の収穫期であり、稲科主食作物の結実期であるため、長期間にわたる冠水は、絶望的な結果をもたらすことになる。
中国の農業生産高は、今秋、場合によっては半分以下になる恐れがある。
この影響は、日本にも直接押し寄せてくる可能性が強い。
なぜなら、現代はグローバルスタンダードの看板の下、貿易障壁が低く、「高い金を出せば、なんでも貿易取引できる社会」になっていて、例え日本に大量の備蓄があったとしても、それを保有する者たちが、高値に吊られて外国に売り飛ばしてしまえば、日本国民に備蓄が還付される可能性が少なくなる。
つまり、我々の知らないうちに、政府の備蓄倉庫が空っぽになる可能性があるのだ。
中国では、数年分の食料備蓄があると共産党が公言してるのに、それを中央が調査しようとすると、なぜか突然、備蓄倉庫が大火災を起こして消えてしまう。
これは地方政府幹部が、秘密裏に穀物を売り飛ばしていて、実際の倉庫は空っぽであり、それを隠蔽するために自ら放火して証拠隠滅を図っているのだという。
中国の本当の備蓄は、わずか数日分と評価する人も多い。
したがって、蝗害と水害により今期の食料供給が劇的に不足することが明らかになった今、中国政府は、近隣の国々から、あらゆる手段で、主食を中国本土に送っているといわれる。日本も例外でなく、表には出ないように(マスクのように)日本産食料を買い占めて中国に送っている例が報告されている。
メディアが、こうした実態を一切報告しない理由は、安倍晋三が習近平を国賓として呼ぶ目的で、メディアに統制をかけている疑いがある。
すでに食料危機問題は、何度か書いた。
食料危機の予想と日本で起きること 2020年04月07日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1084.html
食糧危機への鈍い関心 2020年05月01日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1108.html
実は、国連FAOが食料危機への警戒を呼びかけた始まりは、3月のコロナ禍を前提にしたものだった。
https://news.yahoo.co.jp/byline/matsudairanaoya/20200403-00171211/
コロナ禍で、世界的な穀倉地帯に労働者を送り込めない事態が続いたので、食料が大減産になると警告したのだが、それから世界規模での蝗害が起きていて、さらに追い討ちをかけるように中国の大水害が起きている。
この間、FAOは事態の深刻さへの喚起を呼びかける声明を繰り返している。
これに対し、「世界の穀倉」と呼ばれるウクライナ・黒海周辺国、米作のベトナムなどは、食料の対外貿易を停止する措置を表明した。
アメリカや南米も追従するのは確実で、もう輸入食料入ってこなくなる可能性が強い。
このとき、外国の輸出農産物をアテにした日本経済、食料事情はどうなるのか、容易に想像がつくだろう。
日本の食料自給率は世界最悪級の、わずか30%台、備蓄は、わずか数ヶ月。これで、輸入食料のツテが途絶えたなら、日本はある日突如、とんでもない飢餓地獄に陥ることを覚悟した方がいい。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/3-1.html
だから、私は、生産効率のいい、馬鈴薯・甘藷などを中核に、家庭菜園での農作を勧めてきた。
とりわけ甘藷は、連作障害がなく、毎年同じ場所で栽培できるし、F1でなければ育たないという資本の論理からも自由だ。
まずはプランター栽培で経験を積んで自信をつけるのが良い。甘藷の苗は土に植え込むだけで肥料もほぼ不要。年末までに、そこそこ育つはずだ。
芋類は、比較的短期間に栽培できるので、「救荒作物」に向いている。
**********************************************************************
余談
7月12日、今日は本当にヒデー目に遭った。
母親の入院してる名古屋に面会に向かったのだが、至る所、豪雨禍の後遺症で道路がズタズタ、それで警戒して高速で行ったまでは良かったが、帰路、スマホで交通情報、道路規制を調べたところ、すべての道路が順調であるかのように表示された。
そこで、高速代をケチって一般道(19号)で帰ったところ、あらゆる電光掲示板に、注意情報が存在しないのに、とんでもない通行止があった。
秘密の19号旧道迂回路を行くと、これが大渋滞。原因は、通れないはずの大型貨物が入ってきていたことだったが、対向車の運転手の運転技術の凄まじい下手さに仰天させられた。 あのレベルでは、現在、試験場のS字もクランクも車庫入れも、みんな不合格になるはずだ。
なんで、こんな恐ろしいまでの下手くそ運転手ばかりなのか、理由を考えると、日曜ドライバーばかりで、ナビを見ながら、その指示によって入ってきたように思えた。
とんでもない大渋滞になり、高速を通らなかったことを後悔させられたが、その高速も各所で土砂崩れによる通行止めが起きていた。
予定を2時間超過したが、まあ、そんな日だったと納得するしかない。
しかし、オカルティックではあるが、私の人生経験からいうと、こうした体験は、これから先に、とんでもない苛酷な異常体験を強いられる前兆である。
東日本大震災の前にも、私は筆舌に尽くしがたい苛酷な体験をさせられて、「なんで、こんなひどいことばかり起きるのだ!」と天を呪っていたら、そんなこと「屁のつっぱりにもならない」、あらゆる常識を超越した巨大災厄がやってきた。
読者にあっては、もしも似たような体験をされたなら、これから、ちょっと想像もできない災厄が控えていると思った方がいい。
なんとなく不安な予感が消えない方は、食料だけでなく、水や燃料、避難場所のシュミレーション、非常持ち出しザックなどの点検を勧めたい。
家族と、なんども対策を考えるべきだ。
天は、巨大な災厄の前に、それを知らせる予兆を与えるのだ。
今朝も、列状雲(ブリッジ雲)と私が名付けている外国(赤道方面)の巨大地震前兆雲と、棒状帯雲と名付けた、比較的発生の早い強震前兆雲が出ていた。圧力性耳鳴りが頻繁に起きている。危険な前兆ばかりだ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200708-00186688/
バッタの大群はアフリカ、アジアだけでなく南米でも勢力を拡大している
ブラジルやアルゼンチンは世界的な穀物輸出国であるため、バッタの襲来を受けていない土地でも食糧不足の影響が出やすい
それに加えて、バッタの襲来はそれまでに高まっていあ政治的混乱や軍事的緊張をエスカレートさせかねない
70年に一度ともいわれる規模のバッタ大発生は、コロナの悪影響とも相まって、図りしれないダメージを各地に及ぼす公算が大きい。
三大陸に広がるバッタ巨大群
1月下旬に東アフリカで発生したサバクトビバッタの大群は、各地で繁殖を繰り返しながら、海を超えてアジアでも勢力を広げている。
【参考記事】コロナに続くもう一つの危機――アフリカからのバッタ巨大群襲来
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200307-00166447/
インドでは北西部から侵入したバッタの大群が農作物を食い荒らしながら、6月末までに首都ニューデリー近郊に迫っている。また、標高が高く、気温が低いため、これまでバッタの襲来が少なかったネパールでも、すでに1100ヘクタールの農地が被害を受けている。
ところが、アフリカとアジアだけでなく、南米でもバッタが大繁殖している。
その発生源はパラグアイとみられ、5月21日にはアルゼンチンのサンタフェにバッタの大群が出現した。今後、周辺のブラジルやウルグアイにも拡大する恐れがある。
世界全体で食糧価格が高騰する恐れ
各国の政治、経済がコロナで混乱するなか、三大陸に広がるバッタの大群は、人間社会に大きな悪影響を及ぼすとみられる。その第一が、食糧危機だ。
【参考記事】アフリカから迫るバッタ巨大群の第二波――食糧危機は加速するか
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200518-00178960/
すでにコロナによって各国の農業や流通には大きな影響が出ている。国内の食糧不足への懸念から、輸出を制限する国が増えていることは、これに拍車をかけている。
ウォールストリートジャーナルによると、コロナ蔓延後の食糧価格は、過去40年間で最も早いペースで上昇している。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=0PCbqAXreRk&feature=emb_logo
バッタによる農作物被害は、これをさらに加速させる懸念が大きい。国連の食糧農業機関(FAO)は、このままでは地球の土地の約20%、世界人口の約10分の1がダメージを受けると警告している。
東アフリカやアジアなどではすでに食糧価格が上昇しているが、このうえ南米でもバッタの被害が拡大すれば、影響はより深刻なものになるとみられる。ブラジルやアルゼンチンは世界屈指の穀物輸出国だからだ。アトラスによると2018年の全世界におけるトウモロコシ輸出額のうち、ブラジルは12.6パーセント、アルゼンチンは12.3パーセントを占める。
つまり、このままバッタの被害が拡大すれば、バッタが直接やってこない土地の食糧価格にも影響を及ぼしかねない。
バッタが政治を混乱させる?
https://www.youtube.com/watch?v=LXfOWMN9pN8&feature=emb_logo
バッタが及ぼす第二の影響は、政治の混乱だ。
北東アフリカではコロナとバッタ、さらに昨年末からの大雨による洪水の三重苦で市民生活がひっ迫しており、それにともない政府への不満が表面化している。
例えば、エチオピアでは6月29日、政府を批判する同国の有名歌手ハチャル・ハンデッサ氏が首都アディスアベバで殺害され、これをきっかけに抗議デモが各地に拡大。その結果、抗議デモの参加者80人以上が殺害され、政府はSNSを遮断した。
エチオピアはこの10数年間、順調に経済成長し、そのパフォーマンスは世界的にも注目されてきた。その一方で、民族間の対立は根深く、とりわけ人口で最多のオロモ人の間では政府への反感が広がっている(ハチャル氏もオロモ出身だった)。
【参考記事】ノーベル平和賞に決まったエチオピア首相――これを喜ばないエチオピア人とは
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20191014-00146713/
そのエチオピアでは、FAOの調査によると、バッタの襲来により20万ヘクタール以上の農地が被害を受け、今年に入って全国平均で食糧価格が50パーセント上昇している。こうした社会不安は、民族対立を噴出させるきっかけになったといえる。
古来、食糧やエネルギーの不足による社会不安は革命や内乱の引き金になってきた。エチオピアの政治危機は東アフリカ各国にとって対岸の火事ではないのだ。
軍事的な緊張の高まり
第三に、バッタの大群はすでに高まっていた国家間の緊張をエスカレートさせかねない。その典型が中国とインドの対立だ。
中国とインドの間には、これまでにも領土や勢力圏をめぐる争いがあったが、6月15日に両軍が国境にあるガルワン渓谷で小競り合いを演じ、インド兵20人が死亡したことで、これまでになく緊張が高まっている。
【参考記事】ブータンを挟んで対峙する中国とインド:「幸せの国」は戦場になるか
https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20170807-00074194/
6月中旬以前、バッタ対策で中国とインドが協力する可能性も取り沙汰されていた。しかし、中印の緊張がこれまでになく高まった後は、バッタがむしろ両国の関係をさらに悪化させる一因にもなっている。
6月29日、中国政府系の英字紙グローバル・タイムズは「中国にはインドのバッタ対策を支援する力がある」と述べたが、そのうえで支援の前提として「インド側が頼まなければならない」と付け加えた。
念のために補足すれば、支援において相手からの要請を前提にするのは中国の基本方針だ。それは「押しつけ」のイメージを避けるもので、マスク外交でもそれは同様だった。
しかし、このタイミングでインドにそれをいえば、反感をさらに招くことは目に見えていた。実際、インドでは反中世論が噴出。火に油を注ぐことになった。
インドは独立以来、カシミール地方の領有をめぐって隣国パキスタンと対立し、同国を念頭に1998年には核保有に至った。しかし、現在ではむしろ「一帯一路」構想のもと南アジア一帯に勢力を広げる中国をその標的にしているともいわれる。
バッタ巨大群の襲来はこうした中印関係にも影を落としているのである。
社会の変革は間に合うか
コロナがそうであるように、大きな危機は社会を混乱させると同時に、それまでの社会を見直すきっかけにもなる。バッタの大群の襲来は、食糧のアンバランスな配分や民族対立、さらに国境問題など、さまざまな問題を表面化させる契機にもなっている。
歴史をふり返ると、中世という時代が終わり、近代の幕が開いた14~15世期のヨーロッパでは、ペストが蔓延しただけでなく、バッタの襲来も相次いでいたことが、最近の研究で明らかになっている。当時の気候変動がこれに影響したとみられている。
良くも悪くも病気や天災が人間に苦難を与えると同時に社会の変革を促してきたとすれば、三大陸に広がるバッタの大群は、コロナとともに歴史の大きな分岐点となるかもしれない。だとすると、問題は危機そのものよりむしろ、人間が危機を歴史の発展のために活用できるかにあるといえるだろう。
******************************************************************
引用以上
2018年、サハラ砂漠を含む北アフリカに歴史上希な大雨が降り、サバクトビバッタの餌となる植物が大量に発生したことにより、近代史上最悪のサバクトビバッタの大増殖が始まった。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00174/070300003/
これは年々勢いを増し、現在は、数千億匹のサバクトビバッタが、パキスタン・インドを超えてインドシナ半島にまで侵入している。
https://www.youtube.com/watch?v=ghub8NcGI84&feature=emb_logo
これとは別に、南米の穀倉地帯でも別種のバッタ大増殖が発生し、さらにヒマラヤ山脈を越えられなかったはずなのに、中国でも歴史的な蝗害が始まっている。
これは、サバクトビバッタではなく、日本と同じ通常のトノサマバッタだという。
https://www.ntdtv.jp/2020/07/44260/
「国連食糧農業機構」FAOは、世界の60カ国で、食糧の20%が食い尽くされる危機を警告している。
https://www.youtube.com/watch?v=lFqUkSoyWyg
日本も例外でない。1875年に、北海道で発生した大規模な蝗害は、台風によって中国から飛ばされてきたトノサマバッタとの解説がある。
現在中国で、トノサマバッタ蝗害が大発生しているので、これが台風に乗って日本に飛んで来る可能性があるのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=1F_w6RlfFro
すでに、この世界的蝗害により、深刻な飢饉から餓死者が大量に出始めている国がある。以前から飢餓の深刻だったソマリア・南スーダンなどでは、歴史上もっとも深刻な食糧難に晒されている。
そして、現在起きているヒマラヤから長江、上海、日本列島に至る巨大な梅雨前線の活性化と、中国政府による無計画なダム乱立、過剰放水などにより、中国の食料の半分を生産している地域が苛酷な水害に遭っている。
https://www.youtube.com/watch?v=AavahCj0wPk
https://www.ntdtv.jp/2020/07/44231/
この地域では、馬鈴薯の収穫期であり、稲科主食作物の結実期であるため、長期間にわたる冠水は、絶望的な結果をもたらすことになる。
中国の農業生産高は、今秋、場合によっては半分以下になる恐れがある。
この影響は、日本にも直接押し寄せてくる可能性が強い。
なぜなら、現代はグローバルスタンダードの看板の下、貿易障壁が低く、「高い金を出せば、なんでも貿易取引できる社会」になっていて、例え日本に大量の備蓄があったとしても、それを保有する者たちが、高値に吊られて外国に売り飛ばしてしまえば、日本国民に備蓄が還付される可能性が少なくなる。
つまり、我々の知らないうちに、政府の備蓄倉庫が空っぽになる可能性があるのだ。
中国では、数年分の食料備蓄があると共産党が公言してるのに、それを中央が調査しようとすると、なぜか突然、備蓄倉庫が大火災を起こして消えてしまう。
これは地方政府幹部が、秘密裏に穀物を売り飛ばしていて、実際の倉庫は空っぽであり、それを隠蔽するために自ら放火して証拠隠滅を図っているのだという。
中国の本当の備蓄は、わずか数日分と評価する人も多い。
したがって、蝗害と水害により今期の食料供給が劇的に不足することが明らかになった今、中国政府は、近隣の国々から、あらゆる手段で、主食を中国本土に送っているといわれる。日本も例外でなく、表には出ないように(マスクのように)日本産食料を買い占めて中国に送っている例が報告されている。
メディアが、こうした実態を一切報告しない理由は、安倍晋三が習近平を国賓として呼ぶ目的で、メディアに統制をかけている疑いがある。
すでに食料危機問題は、何度か書いた。
食料危機の予想と日本で起きること 2020年04月07日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1084.html
食糧危機への鈍い関心 2020年05月01日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1108.html
実は、国連FAOが食料危機への警戒を呼びかけた始まりは、3月のコロナ禍を前提にしたものだった。
https://news.yahoo.co.jp/byline/matsudairanaoya/20200403-00171211/
コロナ禍で、世界的な穀倉地帯に労働者を送り込めない事態が続いたので、食料が大減産になると警告したのだが、それから世界規模での蝗害が起きていて、さらに追い討ちをかけるように中国の大水害が起きている。
この間、FAOは事態の深刻さへの喚起を呼びかける声明を繰り返している。
これに対し、「世界の穀倉」と呼ばれるウクライナ・黒海周辺国、米作のベトナムなどは、食料の対外貿易を停止する措置を表明した。
アメリカや南米も追従するのは確実で、もう輸入食料入ってこなくなる可能性が強い。
このとき、外国の輸出農産物をアテにした日本経済、食料事情はどうなるのか、容易に想像がつくだろう。
日本の食料自給率は世界最悪級の、わずか30%台、備蓄は、わずか数ヶ月。これで、輸入食料のツテが途絶えたなら、日本はある日突如、とんでもない飢餓地獄に陥ることを覚悟した方がいい。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/3-1.html
だから、私は、生産効率のいい、馬鈴薯・甘藷などを中核に、家庭菜園での農作を勧めてきた。
とりわけ甘藷は、連作障害がなく、毎年同じ場所で栽培できるし、F1でなければ育たないという資本の論理からも自由だ。
まずはプランター栽培で経験を積んで自信をつけるのが良い。甘藷の苗は土に植え込むだけで肥料もほぼ不要。年末までに、そこそこ育つはずだ。
芋類は、比較的短期間に栽培できるので、「救荒作物」に向いている。
**********************************************************************
余談
7月12日、今日は本当にヒデー目に遭った。
母親の入院してる名古屋に面会に向かったのだが、至る所、豪雨禍の後遺症で道路がズタズタ、それで警戒して高速で行ったまでは良かったが、帰路、スマホで交通情報、道路規制を調べたところ、すべての道路が順調であるかのように表示された。
そこで、高速代をケチって一般道(19号)で帰ったところ、あらゆる電光掲示板に、注意情報が存在しないのに、とんでもない通行止があった。
秘密の19号旧道迂回路を行くと、これが大渋滞。原因は、通れないはずの大型貨物が入ってきていたことだったが、対向車の運転手の運転技術の凄まじい下手さに仰天させられた。 あのレベルでは、現在、試験場のS字もクランクも車庫入れも、みんな不合格になるはずだ。
なんで、こんな恐ろしいまでの下手くそ運転手ばかりなのか、理由を考えると、日曜ドライバーばかりで、ナビを見ながら、その指示によって入ってきたように思えた。
とんでもない大渋滞になり、高速を通らなかったことを後悔させられたが、その高速も各所で土砂崩れによる通行止めが起きていた。
予定を2時間超過したが、まあ、そんな日だったと納得するしかない。
しかし、オカルティックではあるが、私の人生経験からいうと、こうした体験は、これから先に、とんでもない苛酷な異常体験を強いられる前兆である。
東日本大震災の前にも、私は筆舌に尽くしがたい苛酷な体験をさせられて、「なんで、こんなひどいことばかり起きるのだ!」と天を呪っていたら、そんなこと「屁のつっぱりにもならない」、あらゆる常識を超越した巨大災厄がやってきた。
読者にあっては、もしも似たような体験をされたなら、これから、ちょっと想像もできない災厄が控えていると思った方がいい。
なんとなく不安な予感が消えない方は、食料だけでなく、水や燃料、避難場所のシュミレーション、非常持ち出しザックなどの点検を勧めたい。
家族と、なんども対策を考えるべきだ。
天は、巨大な災厄の前に、それを知らせる予兆を与えるのだ。
今朝も、列状雲(ブリッジ雲)と私が名付けている外国(赤道方面)の巨大地震前兆雲と、棒状帯雲と名付けた、比較的発生の早い強震前兆雲が出ていた。圧力性耳鳴りが頻繁に起きている。危険な前兆ばかりだ。