玉野市の学校再編計画素案の問題点 ⑴
「広報たまの(9月号)」に学校再編の記事が掲載されている。10月7日(月)の八浜中学校区・八浜市民センターでの「地域説明会」(19時~20時半)を最初に、各中学校区での地域説明会を11月2日(土・10時~11時半)まで実施するとのこと。「内・申・締」の欄には、「電子申請で申し込み(先着順)」。「締」の欄には、「各実施日の1週間前までの23時59分まで」としている。そして、「※多くの人から意見を聞くため、参加は原則1人1回のみ。」とあり、いろいろと制限を設けている。「多くの人(市民)から意見を聞くため」なら、こんな制限は必要ないと思う。知人から誘われて説明会前日に参加を希望し、参加する方もいるだろう。1週間前からの電子申請(事前申し込み)がない方には、説明会参加を抑制するような印象を与える広報である。
原則として事前申し込みお願いしても、当日の直接参加も可とすべきである。各会場の定員席数を明示し、定数オーバーの場合のみ、一定の入場制限をかける場合がある旨を記載しておけば事足りる。
のっけから、この地域説明会は市民・住民に開かれた、誰でも気軽に参加して、説明を受け、質疑応答できるような雰囲気ではない。
この10/7から11/2までの8回の地域説明会で終わりなのか。そして、12月頃にパブリックコメントを実施して、この学校再編・統廃合計画素案を、今年度中に「素案」を取り除き、市民の合意を得たものとして正式な計画策定と位置づけようとしている。
柴田市政も、教育委員会も、「玉野市協働のまちづくり基本条例」に立ち返り、「情報の共有」「情報の公開」「まちづくりに参加する市民の権利」を保障し、説明責任を十分に果たす必要がある。
この学校再編は、「子どもたちの教育のために」を口実に、まさに地域から小中学校をつぶし(無くし)、地域をいっそう疲弊・衰退させる計画案と思われる。これほどの学校つぶしの大ナタを振るのは、本庁舎整備費、ゴミ処理広域施設整備費等に今後100億円を超える市費が必要となるため、その財源確保のための「学校つぶし」「地域つぶし」と言われそうな……とんでもない重大計画案であると考える。
トップダウンで、各中学校区で1回程度の、通り一遍の説明会で、帳面消しのような対応で済ませられるような問題ではない。大方の地域住民が周知し、大方の市民の合意が得られるよう、もっと住民・保護者に開かれた、まちづくり条例に基づく取り組みにすべきである。
柴田市長と多田教育長の住民・保護者・子どもたちに対する、市民への寄り添う姿勢、市民への情報提供と説明責任を果たす丁寧な姿勢が、いま厳しく
問われていると思う。