悪者を叩くのは楽しい。
悪者が叩かれるのを見るのも楽しい。
その思いをみんなで共有できればなおさら楽しい。
そのためにはさほど罪のない者を悪魔にでっち上げることさえ厭わない(こうなるとどっちが悪者なのかといいたくなるが)。
そういう倒錯的なことが起きかねない日本社会である。
差別はなくならないと思う。
なぜなら、大人になってから差別意識を解消できるとしても、人間の自我の発達過程で必要とされる(違いを知って知能は高くなる)から。
それより問題なのは卑怯なことだと思う。
絶大な権力者ならいざ知らず、一人の人間を大勢で叩くのは恥ずかしい。
正義の建前(差別する者は差別されて当然)があっても美しくない。
それを知るべきだ。
白人が黒人を差別するなら黒人も白人を差別すればいいだけの話なのだが、それができないのは弱者だからというより少数派だからだと思う。
多数派の生き方に従わざるを得ないから少数派は苦しむのだと思う。