
これはタヌキの頭骨で、意外感があると思います。というのはずいぶん細長いからです。タヌキといえば丸顔、骨もそうだろうと思いますが、意外に細面なのです。丸顔の印象があるのは、この頭骨に筋肉がつき、長い毛が生えているからです。頭骨はキツネ、アライグマなども似たようなものですが、タヌキだけが脳の収まる部分の表面に独特のザラザラ感があります。
前歯は3対で、小さく、先端に切れ込みがあります。その手前に牙(犬歯)があります。これはたいへん大きく、ほかの歯とは飛び抜けた大きさです。イヌ科の動物はだいたいこういう大きい犬歯をもっていますが、犬歯は英語でcanineといい、canisというのはイヌの意味です。その奥に3つ位の前臼歯、さらに奥にもう3対の後臼歯があります。
下顎の基部には3本の突起がありますが、中央の突起が頭部の「受け」とがっちり組み合わさって蝶番のように顎を上下する支点になっています。
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