玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

関野先生の記事

2019-07-11 17:52:37 | 観察会
朝日新聞に「語る 人生の贈りもの」というシリーズがあり、関野先生が16回にわたって「登場」しました。奥様のことも含めて人間関野吉晴が垣間見える魅力的なシリーズでした。世界を歩き回ったビッグマンの巨大な足跡の感銘とともに、日本の「豊かさ」の危うさを見抜き、先進国が見下す「未開発文明」に謙虚に学ぶ姿勢が印象的でした。そういうシリーズの最終回に玉川上水が出て来て驚きながらも、光栄に感じました。添付はその記事ですが、小さくて読みにくいので、関係部分を書き出しました。

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 東日本大震災が起きて、日本人が生産至上主義の路線から変わる転機になると思いましたが、変わらなかった。まずは足元にあった東京の玉川上水に着目しました。
 アマゾンに比べると小さな自然ですが、草木が繁茂し、虫や鳥が飛び、動物たちが動き回っている。高槻成紀先生(保全生態学)から、大した器具がなくても生き物たちの繋がりを調べられると聞いて熱くなり、指導を受けながらタヌキと糞虫を中心に、仲間と調べ始めて3年半になります。
 タヌキが草木の実を食べれば糞の中に種が残り、いつか芽を出し、群落ができます。そこに虫や動物もやって来て、その土地特有のバランスの取れた生態系ができる。タヌキや虫の視点で文明社会を見てみると、バランスを崩しているのは人間。辺境の伝統社会では人間もこの生態系にうまく組み込まれていました。
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その上で最後は次の言葉で締めくくられていました。

「私も身の丈に合った活動を続けていきたいと思っています」


コメント
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