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ヒガンバナ 2016.9.11
彼岸の頃に咲くので「ヒガンバナ」で、マンジュシャゲ(曼珠沙華)ともいいます。野草ではなく、農民が広げたものです。田んぼの畦に植えられて、日本の風景にとけこんでいますが、遺伝的にまったく同じので、中国から渡ってきた1個体が株分けで増えたものとされます。3倍体なので種子を作りません。なぜ植えたかといえば、地下の鱗茎がデンプンを含み、飢饉のときに生き延びることができるためです。ただしアルカロイドという毒を含むため、そのままでは危険で、水にさらして毒を除きます。有毒だからモグラなどを排除するという説もあります。
きれいといえばきれいな赤ですが、あでやかなだけ、妖しさも連想させます。それに花がさくときに葉がないのも、「ただならぬ」雰囲気を強めるような気がします。ユリ科で、花全体を見ると「球状」と思いますが、それは茎の頂に花が5つほどついて放射状に外を向いているからで、そのひとつの花をみるとちゃんとユリの花をしています。といっても花びら(外側の3枚がガク、内側の3枚が花弁で、これをまとめて花被片という)が細長く、波状に曲がっているので、印象は違いますが、よく見ればユリの花と違いがありません。