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整備士に育てるー1:整備技術とは

2010年08月16日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備士に育てる-1:整備技術とは、です。

皆さんは、整備技術と聞いたら何をイメージするのだろうか?修理する技、分解・調整・組み立ての知識・技能などだろうか?はたまた、正確に修理できる、早く修理できるなどだろうか?

私は、基本的には、整備技術は、二つあると思っている。
それは「判定力」と「作業力」というものが整備技能だと思う。この二つの技能があるから、正確で確実、かつスピーディーな作業ができ、フロントの期待(=お客さまの期待)である作業指示書通りの作業をすることができるのだ。

整備士には「医者」としての病気を特定し原因を究明できる知識と技術である「判定力」、それに「看護師」としての調整、交換、加工などの「作業力」の二つの要件といえる。

判定力とは、自動車工学の基礎知識をベースにして、各部の状態を見て正常・異常を判定できることと、整備方法が的確に判断できる能力だ。したがって自動車各構成部分の原理、 構造、配線などの理解ができていることが必要になる。

「作業力」とは、手術にあたるもので不具合部分を分解し、調整、交換、清掃、補充して元通りにスピーディーかつ正確に組み立てる能力のことだ。したがって、工具の選定や使い方、作業の手際のよさが求められる。

ところが、実際は判定能力を置いてきぼりにして、作業力だけを先輩から学ばせる工場が多い。判定能力はある意味経験も必要になるので、短時間では教えきれないこともあるので、仕方がない部分もあるが、残念なのは、判定力を高めるプログラムがないことだ。

新人のメカニックに、作業力だけを教えていくのはなく、判定力も同時進行として教えていかないと、中途半端なメカニックになってしまいかねない。当のメカニックにも、整備技術には、この二つがあることを理解させ、自己啓発的に判定力を学習させることだ。

甲乙つけがたい二つの能力だが、私は、「判定力」の方が重要と思っている。分解して組み立てた部分が、正しく作動しているかを見極めるのは、「判定力」だからだ。


株式会社ティオ
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