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メンテナンスパックを導入するー1:目的と期待効果

2010年08月02日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、メンテナンスパックを導入する-1:目的と期待効果、です。

メンテナンスパックは、新車ディーラーがサービス収益の向上と顧客囲い込みを目的に、積極的な販売を続けている。
初期では、付帯率60%程度としていたのを、昨今では80%以上を目標にしている。拠点によっては100%を目指している。

定期点検やオイル交換などの定期的に発生するメンテナンスを、都度販売していくのではなく、まとめて販売する商品は、
今始まったことではない。25年以上も前に、モータース店が「年間保守整備契約」などと称して、販売したのが始まりだ。

当時は、故障頻度が高く、お客さまの整備費用の負担が多いことや、運行稼働率が悪いことなどを解消するために、
今で言うメンテナンスパックを開発した。

つまり、当時は「保守管理・保安維持」が目的であった。それが、車検を中心に顧客争奪戦が激しくなり、
サービス客離れが代替客離れになることを防止するための一つのツールとして、新車ディーラーが採用したのである。

いわゆる「顧客囲い込み」商品としての位置づけが、今のメンテナンスパックなのだ。これは、間違いではないが、
私はメンテナンスパックの導入目的ではないと考えている。囲い込みは一つの狙いなのだ。

目的は、偶発故障を起こさないで何時も快適に、経済的に安心して乗れることだ。保守管理であり保安維持の代行、
そして維持管理の煩わしさの低減を目的に導入を図ってほしい。

その結果としての期待効果が、以下の3つである。
 1.固定客率の向上(囲い込み)
 2.販売コストの低減(3年分のまとめ販売)
 3.稼働率の向上(入庫台数アップと来店効果)

こうした目的を明確にすることで、商品の内容や契約期間などの販売条件なども決まってくる。流行だからとか、
車両販売が芳しくないからだとか、囲い込みの武器だからなどで導入するのではなく、本質的な目的を持ってほしい。

私たちは、「整備業」だからだ。整備業の使命を商品として形にしたのが「メンテナンスパック(年間保守整備契約)」なのだ。


株式会社ティオ
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