いま、狭い庭先を見ると、陽が燦々と射している。 数時間前とは嘘のようだ。
今朝は雨音に眼を覚まされ5時半に起こされてしまった。 雨は降ってよし、降らなくもよしだと思う。 ふと、雨の降らない娘の孫たちの住むBayAreaを想いだした。
3月と言うのに初夏のようだ。 ここS.FのBay Areaの地は雨季が終わり乾季を迎えている。 山肌は乾燥し茶色一色に染まっている。 日本とは景観が違う。 濃い緑色の常緑樹と茶色の山肌の絡みあいだ。 初めて観たときの第一印象は若者の頭髪の茶髪を連想した。
ここに来て数日が過ぎた頃、娘が「ファミリージャズコンサート」があるので、この機会を逃すと、小さい子連れでも演奏が聴けるコンサートはないので予約をしてあると言う。 だから、「ファミリー・・・」とつくのかとやっと理解をした。
当日の夕刻、まだ陽射しは強い。 孫たちは駆け込むように車に乗り込みシートベルトを装着する。 実に素早い。 こっちがもたもたしていると「おじいちゃん シートベルト・・・」と、忠告が飛ぶ。 これはもう生活習慣になっているのだと思う。 娘が「オークランドのウオターフロントにある「Yoshi's Oakland」と言う小さなライブだから・・・」と言い車をバックさせ坂を下った。
ハイウエイを30分ほど走りオークランドの市内に入った。 ここは後年松井選手の入団したアスレチックオークランドの本拠地である。 ウオターフロントのある街の中心に一本の線路を挟んでテラス風に何故か街並みが続いている。 廃線跡の軌道だと勝手に理解していた。 踏切もある。よく残してあるものと・・・。
「お寿司でいいでしょう・・」と娘の声。 「このまま会場に入れるので・・ここも日系人経営なの・・」と言い加えて店に入った。 日本で口にする寿司とは見た目も少し違う寿司が人気だ。 特にスーパーの店頭でもよく見かける「カリフォルニアロール」である。 大阪寿司巻きのようなものだと思えばいい。 見ていると「荒汁」などの汁ものは寿司より先に出てくる。 当地では汁はス-プの位置づけなのだろうと思う。当然、先に汁を吸う。
矢張り、そうかと納得した。 何となく窓の外を眺めていると、列車の大きな汽笛が聴こえた。 廃線跡と思っていた鉄路に機関車が客車を連結し路面電車のように静かに入って来たのには驚いた。 店のテラスのテーブル脇を抜けて走り、店内の中からは窓枠一杯に客車の見慣れた[Amtrak]の文字が書かれたアルミの胴体しか見えない程の近さに再度驚かされた。(写真を撮ったが余りに近く分からず不掲載)
列車の客室の窓からは乗客の顔と顔がこちらを眺めている。 踏切を見ると、遮断機が降りて警笛がなっている。 当地では見慣れた風景かも知れぬが、Amtrakが映画で観るような脱線し襲い掛かる迫力があった。
コンサートは丸いスタンドに座り、グラスを手にリラクスした雰囲気で静かに孫と演奏を聴いた。不思議にも終わりまで、どこの席からも子どもの騒ぐ声が聴かれなかった。 信じられない、行儀がいい!?のに・・。
ジャズコンサートを聴きに行った印象よりもAmtrakの印象の方が強かった変わった一日となった。
もう何年昔の話かと思うほど月日の過ぎた頃の想い出です。段々、懐かしい想い出も記憶の隅に追いやられ思い出すことさえ忘れるのでしょうね。
終わり
読者登録をいただいてたのに気づかず、大変失礼をいたしました。
遅ればせながら、私も登録させていただきたいと思います。
現在はほとんどお休み状態ですが、よろしくお願いいたします。
いつかこの列車で大陸を・・
夢に終わりそうです。 日本の鉄道も
まだ半分くらいしか乗ってないので
信州にも昔、長野電鉄などは民家の軒先やレストランの裏などを
走ってましたが・・今は地下に隠れて
それに近いスリルを味わえるのは
江ノ電です、まだまだ日本でも沢山の電車模様が楽しめます
外国の鉄道は・・経験がありません
ほんと 羨ましいです (●^o^●)