ホリデイ現役添乗員日記

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ダ・ヴィンチの求心力:ミラノの発信力

2012-02-29 22:30:06 | ホリちゃんイタリア
ホリちゃんです 北イタリアの代表都市、ミラノは、経済と金融を牽引する日本でいうと大阪みたいな都市です。実際、姉妹都市です。ただ、ミラノ・ファッションやミラノ・コレクションという言葉が普及している通り、「今日的な美の概念」を世界に向けて発信しているお洒落な都市であることがわかります。そして、昔に遡れば、ミラノの名声は、ルネサンスの巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチと切っても切れない関係があることに気付きます。

       

実際、ミラノ市がいかにダ・ヴィンチに敬服しているかを物語るように、街の至る所にダ・ヴィンチの立像がみられます。いちばん中心になるものとして、市庁舎前の広場があります。だ・ヴィンチの出生は、フィレンツェ近郊のダ・ヴィンチ村で、芸術家として頭角を現したのは、フィレンツェのヴェロッキオの工房です。

       

      

しかし、芸術家としての名声をはっきりと確立したのは、ミラノです。ヴィスコンティ家の後を受けたスフォルツァ家というパトロンであり、理解者がいたからです。「岩窟の聖母」のように、パリのルーブルにある名作、ポーランドのクラクフで、みんなこれを見るためにやって来る、「白てんを抱く婦人」のような外国の美術館に収められているいる作品も多いですが、

       

イタリアにも、ウフィツィ美術館の「受胎告知」などの名作が数多くあります。

       

しかし、何といってもサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会付属の修道院の壁画として描かれた「最後の晩餐」とミラノのイメージは切り離せません。

       

       

実際の壁画の前では「写真撮影厳禁」のため、ポスターなどからの転用であることは勘弁して下さい。

       

「最後の晩餐」のテーマ自体は珍しいものではなく、多くの芸術家が手がけました。しかし、「汝らのうち、ひとりが私を裏切るだろう!」というイエス・キリストの発言を受けとめたときの、驚愕・不安・不信感・ためらいなどの細かい、生き生きとした感情表現が普遍的とされて、今でも、ここ一か所だけで、1年中多くの人を呼べる名所になっているのは、よく知られています。

       

非常に難しい修復作業を4度も経て、厳しい入場制限を行いながら、予約を取るのがとても大変な教会として、今も一般公開されています。ダ・ヴィンチは、飛行機の模型を作ったり、正確無比な人体解剖図を作ったりして、自然科学の分野でも、現代社会に多大な貢献をしましたので、ダ・ヴィンチ科学技術博物館もあって、ヨーロッパでは、「知る人ぞ知る」存在になっています。また、フランチェスコ・スフォルツァの時代にダ・ヴィンチがミラノで最も活躍したことから、スフォルツェスコ城とダ・ヴィンチの関係も取り沙汰されることがあります。ルネサンスは、フィレンツェで開花しましたが、ルネサンスの巨匠、ダ・ヴィンチが花開いたのは、ミラノとも言えるのです。

       

大聖堂、ドゥオモの設計にもダ・ヴィンチは携わっていたのです。彼のメイン・アイディアとしての建築デザインは採用にはならなかったですが、後進への道しるべとして、やり多大な貢献をしています。

       

今でも、「ダ・ヴィンチの求心力」で多くの観光客をよぶことができます。また、いわゆる「遠近画法」を絵画表現として普遍的にしたということで、多くの画家や芸術家にも求心力をもっています。そうして出来上がった現代のミラノは、芸従的感性に溢れ、その美的センスを世界に向かって発信できるファッション情報都市です。建築デザインも多くの人の目を引きます。例えば、オペラの殿堂、「スカラ座」

       

スカラ座の前からドゥオモ広場へ抜けるとき必ず通る、ヴィットリオ・エマヌエル2世アーケードもそうですね。

       

       

ここでは、高級ブティックだけでなく、マクドナルドのようなファーストフード店、あらゆるショップやカフェ・レストランも、このアーケードのコンセプトに合った色彩やデザインしか認められていません。

       

       

       

そして、ドゥオモ広場の登場です。

       

しばらく散策を続けると、高級ブティック街のモンテ・ナポレオネ通りも出てきます。ミラノの町は個人用のファッションでも有名なデザイナーを輩出していますが、一方で
企業のロゴやコーポレート・デザインのような「インダストリアル・デザイン」の分野でも多くのデザイナーをもっています。そうした奥の深い情報やセンスの集積が世界に向けた「発信力」となっているのです。

ぜひ、。ホリデイツアーでイタリアへ行き、ミラノの魅力を体感して下さい。

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