マクロ経済そして自然環境

経済的諸問題及び自然環境問題に感想、意見を書く事です。基本はどうしたら住みやすくなるかです。皆さんのご意見歓迎です。

依然として不明な個人消費拡大の道筋。結果論的に財政赤字大幅増???

2013-04-05 12:48:49 | 経済

 日銀新総裁が4日の決定会合後記者会見を行いその中でデフレ脱却の為に従来以外に”三つのルート”があると説明し、①が”国債、上場投資信託を買った代金が債券市場や株式市場に流れ出す”とし ②として 潤沢な資金を元手に金融機関が外債、株式等よりリスクの高い資産への投資や企業への貸し出しを増やす。とし③として日銀がデフレ脱却にむけ強力な金融緩和を進めると強調することにより企業や個人の物価上昇期待をくすぐり投資や消費を引き出す。 (日経4月5日付け朝刊)と言う事でありますが、ここでやはり実態的経済にどの様なルートでそれが改善されるかはやなり極めて不明確としか言いようが無い事である。

②で銀行が ”潤沢な資金”を手にしてもそれが一般企業の貸し出しに結びついていないのはこれまでの日銀の政策でも明らかである。要は最終個人消費の拡大が望めなければ企業が資金を借入する事が無いのは別に”エコノミスト”でなくとも解る事である。また③で個人の物価上昇期待を”くすぐる”事で消費を引き出す と言っても個人消費はその所得金額の単なる増加関数である事も経済学部の学生でなくとも解る話であり、ここ十数年間の民間給与は”減少”しているわけでそこから言うなら個人消費が拡大する事は極めて恐らく困難でありましょう。 唯一つ考えられる要素としては個人が株式等有価証券を持っていてその値上がり益を見込めれば所得が増える要素ではありますが、その点に付き昨年の日本証券業協会の調査によると個人で株式を持っている人は、11.8%、投資信託が7.3%と言う事で国民の二割にしかならずしかも保有平均は約100万~300万円が多いとされ逆に言うと残り約8割の人々はそのような恩恵には何らあずかっていない。と言うよりも物価上昇下での実質賃金下落で消費縮小、(株を持っている人でも物価が2%上昇すると家計的にその分は殆ど反故になるでありましょう)で全体としての個人消費の拡大の方向性は見えてこないでありましょう。

 

また今後日銀の保有国債残高は年間50兆円ペースで膨らむとの事でこれは当初予算の新規発行国債の額を上回ると言う事で実質的日銀フアイナンスに限りなく近づく状態である。

 

 

 

 更にまたこれは日銀の政策を離れますが依然として”アベノミクス”では年間20兆円の公共事業への投入を崩していません。その一方で社会保障は切下げ、消費税は増税と言う事で財政再建の道はまたもや公共事業で踏み潰され他方社会保障は簡単に切り下げとされこのアンバランスも酷いですがおまけに消費税は増税と言う事で(経団連等の論調では更に法人税減税)それらを全般的に見るなら財政再建は程遠く、国民の生活は低下しおまけに通貨当局による人為的インフレ 今後の状況は、中長期的には金融市場は混乱状態に陥るおそれも低くはなく、それらを総合するに日本経済の行方も一層の混沌状態と言う事でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 


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