知的発見!探検隊編著『「ラーメン」の謎』(イースト・プレス刊)500円という本で、「高井田ラーメン」なるものを知った。《大阪の高井田地区で食されているラーメンだが、地元ではあまり意識されていない。鶏ガラと昆布のあっさり醤油味に、極太の麺がのっている。早朝から営業しているため、おはようラーメンと呼ばれることもある》。
AllAboutで紹介されているほか、Wikipediaにも載っている。《大阪府大阪市東部(東成区周辺)と東大阪市西部(高井田地区周辺)で供されるご当地ラーメン。但し当地では大抵「中華そば」と呼ばれる。麺は沖縄そばのような極太ストレートで、スープは鶏ガラと昆布を使用し、しょうゆ味で供される。上記の特徴がある中華そばを供する店舗が、特に産業道路沿いの大阪市営バス高井田停留所周辺に集中していることから高井田ラーメンと言われるようになったとされる》。
高井田バス停付近には、「光洋軒」(大阪市東成区深江南3-20-15)と「中華そば 住吉」(大阪市東成区深江南3-20-8) という2軒の「高井田ラーメン」の店がある。ここはてっきり東大阪市だと思っていたら、ギリギリ大阪市になるのだ。
3/21(日)、私は住吉を訪ねてみた。お店のHPには《古き良き大阪の味がここにあります。極太麺と濃口しょうゆ味こそが元祖・中華そば。「中華そば 住吉」は昭和20年から創業し、今日に至るまでに多くのお客様に支えられてきました。また、多くの雑誌やテレビ等の取材も訪れていただいたり、様々なサイトやブログ等にもご紹介していただいています事を心より感謝いたします》。なおこのお店は、宗右衛門町にも支店がある。
8人も入れば一杯になる店だ。カウンターの中では、2人の女性が手際よくラーメンを作っては出している。見ていると、マルキン醤油(小豆島のマルキン忠勇株式会社製)を一升瓶のまま、親指で量を調節しながら丼にドバドバと注いでいる。椎名誠なら「生醤油(きじょうゆ)ドバドバ大阪ラーメン」とでも表現するところだろう。「あんなに入れて大丈夫かな」と私も不安になったが、これは杞憂だった。極太ストレート麺が、このスープをしっかりと受け止めるのである。これで500円だから、激安だ。
HP「カルトラ7」が、詳しく紹介していた。《地下鉄千日前線新深江駅から千日前通を東へ400メートルほど進んだ左手。こじんまりとしたふるーいお店。持ち帰りをオーダーする客が非常に多く、スープを次々にウイスキーの空き瓶に注ぐ光景が見られます。醤油を直接一升瓶から丼へどぼどぼ注ぎ、どう見てもお湯にしか見えない液体を注いでスープのできあがり。ラーメン本では鶏がらと昆布ダシなんて書いてありますが、次々注文が入ってスープが減る度にお湯を足していくのでダシの風味なんかほとんどしません(笑)》。
《麺はうどんのような極太かつ冷麺もかくやの強靭さで、茹で時間5分以上はかかってるんじゃないでしょうか。こんなテキトーな造りにもかかわらず結構喰えるからラーメンというのは面白い(笑)。価格はまあ妥当というところか。この麺でつけめんを食べたら凄いコトになりそうです(笑)。雰囲気としては江ぐち@三鷹に近く、カルト度の極めて高いお店。大阪にもチェーンばかりでなくこういう店が存在していたのが妙に嬉しい》。
三鷹の江ぐちは『小説中華そば「江ぐち」』という本にもなった名物ラーメン店である(すでに閉店)。住吉のラーメンは、とにかくインパクトがあるので好みは分かれるだろうが、私には好きな味である。いちど自宅でも試してみようかと思っている(つけ麺用の太麺に、ヒガシマルのラーメンスープ、そこに濃口醤油をドバドバと注げば…)。
なお、高井田と聞いて早合点して、地下鉄高井田駅(JR高井田中央駅)、JR高井田駅などで降りてはいけない。近鉄布施駅、または地下鉄新深江駅下車が正しいのだ(「高井田」のつく地名は広範囲にわたる)。奈良の皆さんは、近鉄布施駅で降り、駅西側のアーケードのある商店街(ブランドーリふせ)を北に突っ切ると、「光洋軒」にぶつかる。その右手(東側)が「中華そば 住吉」である。
ご当地ラーメンがないといわれ続けてきた大阪に、こんなラーメンがあったのだ。しかも奈良から近い布施にある。ぜひこの「布施ラーメン」、いや「高井田ラーメン」をお試しいただきたい。私も次は「光洋軒」にお邪魔します!
AllAboutで紹介されているほか、Wikipediaにも載っている。《大阪府大阪市東部(東成区周辺)と東大阪市西部(高井田地区周辺)で供されるご当地ラーメン。但し当地では大抵「中華そば」と呼ばれる。麺は沖縄そばのような極太ストレートで、スープは鶏ガラと昆布を使用し、しょうゆ味で供される。上記の特徴がある中華そばを供する店舗が、特に産業道路沿いの大阪市営バス高井田停留所周辺に集中していることから高井田ラーメンと言われるようになったとされる》。
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高井田バス停付近には、「光洋軒」(大阪市東成区深江南3-20-15)と「中華そば 住吉」(大阪市東成区深江南3-20-8) という2軒の「高井田ラーメン」の店がある。ここはてっきり東大阪市だと思っていたら、ギリギリ大阪市になるのだ。
3/21(日)、私は住吉を訪ねてみた。お店のHPには《古き良き大阪の味がここにあります。極太麺と濃口しょうゆ味こそが元祖・中華そば。「中華そば 住吉」は昭和20年から創業し、今日に至るまでに多くのお客様に支えられてきました。また、多くの雑誌やテレビ等の取材も訪れていただいたり、様々なサイトやブログ等にもご紹介していただいています事を心より感謝いたします》。なおこのお店は、宗右衛門町にも支店がある。
8人も入れば一杯になる店だ。カウンターの中では、2人の女性が手際よくラーメンを作っては出している。見ていると、マルキン醤油(小豆島のマルキン忠勇株式会社製)を一升瓶のまま、親指で量を調節しながら丼にドバドバと注いでいる。椎名誠なら「生醤油(きじょうゆ)ドバドバ大阪ラーメン」とでも表現するところだろう。「あんなに入れて大丈夫かな」と私も不安になったが、これは杞憂だった。極太ストレート麺が、このスープをしっかりと受け止めるのである。これで500円だから、激安だ。
HP「カルトラ7」が、詳しく紹介していた。《地下鉄千日前線新深江駅から千日前通を東へ400メートルほど進んだ左手。こじんまりとしたふるーいお店。持ち帰りをオーダーする客が非常に多く、スープを次々にウイスキーの空き瓶に注ぐ光景が見られます。醤油を直接一升瓶から丼へどぼどぼ注ぎ、どう見てもお湯にしか見えない液体を注いでスープのできあがり。ラーメン本では鶏がらと昆布ダシなんて書いてありますが、次々注文が入ってスープが減る度にお湯を足していくのでダシの風味なんかほとんどしません(笑)》。
《麺はうどんのような極太かつ冷麺もかくやの強靭さで、茹で時間5分以上はかかってるんじゃないでしょうか。こんなテキトーな造りにもかかわらず結構喰えるからラーメンというのは面白い(笑)。価格はまあ妥当というところか。この麺でつけめんを食べたら凄いコトになりそうです(笑)。雰囲気としては江ぐち@三鷹に近く、カルト度の極めて高いお店。大阪にもチェーンばかりでなくこういう店が存在していたのが妙に嬉しい》。
三鷹の江ぐちは『小説中華そば「江ぐち」』という本にもなった名物ラーメン店である(すでに閉店)。住吉のラーメンは、とにかくインパクトがあるので好みは分かれるだろうが、私には好きな味である。いちど自宅でも試してみようかと思っている(つけ麺用の太麺に、ヒガシマルのラーメンスープ、そこに濃口醤油をドバドバと注げば…)。
なお、高井田と聞いて早合点して、地下鉄高井田駅(JR高井田中央駅)、JR高井田駅などで降りてはいけない。近鉄布施駅、または地下鉄新深江駅下車が正しいのだ(「高井田」のつく地名は広範囲にわたる)。奈良の皆さんは、近鉄布施駅で降り、駅西側のアーケードのある商店街(ブランドーリふせ)を北に突っ切ると、「光洋軒」にぶつかる。その右手(東側)が「中華そば 住吉」である。
ご当地ラーメンがないといわれ続けてきた大阪に、こんなラーメンがあったのだ。しかも奈良から近い布施にある。ぜひこの「布施ラーメン」、いや「高井田ラーメン」をお試しいただきたい。私も次は「光洋軒」にお邪魔します!