藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

聖火リレー

2021-03-03 15:05:14 | 日記・エッセイ・コラム

 昭和39年東京オリンピック時に、聖火ランナーの募集が有った。 昭和20年生まれの私は、周囲から応募してみたらと、言われたがその気にならなかった。 日本で聖火リレーが始まって、広島にもやって来たが、特別見に行く気もしなかった。 その聖火リレーでは、数々の珍事件が巻き起こった。 どこかの市役所の職員が、リレーの終ってまだ火のついているトーチを囲み、其の火でタバコに火をつけて吸った事件や、どこかの村ではトーチの火で、晩御飯の竈の火をつけたとか‥‥色々話が飛び交った。 オリンピアの丘で如何にして採火されるか知ったのもこの時だった気がする。 大きな凸レンズで、白い衣装の女性が、ランプ上の物に太陽光の焦点を合わせて火を点けるただそれだけの事だ。 子供の頃黒い紙へ、虫眼鏡で火をつけて遊んだ事と同じ原理である。 そんな火が、特別な物でもなければ、特別な力がある訳でもない。 そんな火で煙草を吸おうが、飯を焚こうが好きにすればよかろうと思ったことは確かである。 そうした行動が、何か特別な犯罪を犯した如く報じられた事の方が、奇妙に感じた青春時代であった。 我が家にTVがやって来たのもこの年であった。 オリンピックを見るためであったが、あまり見た記憶がない。 それより、聖火の火で、タバコを吸った公務員が、その後どうなったのかが、未だに気がかりである。

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