ありがたや、ありがたや

　台風の中心がわが町を通ったらしい。　らしいとしか書きようがない。

　静かな静かな・・・風も吹かぬし雨もぱらぱらぱら・・・。　セミや鳥たちが啼き始めている。　特に雀が騒いでいるようだ。　丁度良いお湿り程度の雨であった。　台風通過後の雨を気を付けるよう、ＴＶがしきりに注意喚起しているが、空は明るくなって来て、蜩が一段と大きな声で啼き始めている。　峠は越えた感じがする。　ありがたや、ありがたや・・・・・。　これからお風呂でも浸かって汗でも流すとしよう。

いやだ、いやだ、いやだ

夜中の3時。　体中の筋肉が、低気圧に反応し痛みを発し始めた。　痛み止めを飲んだが、これからどうなるのだ。？　低気圧の代表「台風」との経験がないのだ。　刻々と台風はやってくる様子である。　この筋肉の痛みを連れて、避難所生活はやはり・・・・・・？。　「ここは腹を括って」と、決心の最中に、網戸越しに月が顔を出した。　昨日と打って変わって、明るい光を放っている。　寝たままで「パシャリ」。

　何度シャターを押しても、ピントが網戸の「網」に反応するようだ。　良いカメラは、時としてめんどくさい位に、自分の仕事をするようである。