道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

鎌鼬(かまいたち)

2023年05月02日 | 人文考察
4月29日、浜松にNHK大河ドラマ「どうする家康」の家康役、松本潤が来て、三方ヶ原合戦の激戦地「犀ヶ崖」で市長と記念植樹を行った。
5月5日の「松潤家康武者揃い」の前哨イベントである。

犀ヶ崖の地形については、当ブログの過去記事犀ヶ崖(さいががけ) - 道々の枝折でご案内している。その時には「かまいたち」には触れなかった。

「鎌鼬(かまいたち)」とは、架空の小動物の名称である。名前が示すとおり、鎌の切り傷のような傷跡と、小さなプレデターの鼬を念頭においたものだろう。その謎の生き物を、土地の人たちは「かまいたち」と呼んでいた

犀ヶ崖の特殊な地形に冬の強い西風が衝ると、小さな飄風(つむじ風)が崖上の橋の辺りに発生する。
その小旋風の中心が真空に近くなり、通りがかった人の手足に触れると、衣服を切り裂き皮膚を傷つけたという。昔の人は、目に見えない魔性の生き物の仕業と考え、この場を通るときは甚だ恐れたという。
謎が解けた今日では「かまいたち」を恐がったり警戒する人はいない。
被害の確率の極めて小さい偶発事故、最早その名前も忘れられようとしている。


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