道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

心の健康

2013年12月01日 | 健康管理
私たちはいろいろな健康法を試みているが、この場合、身体の健康を目的としているのがほとんどだ。健康というと、私たちは身体の健康のことと受け止める。しかし、心と身体の双方が健康でなければ不完全だ。心の状態が不全では、画像診断や血液の検査結果は問題なくても健康とは言えない。

しからば心の健康保持の方法はと問われると、人間の天然の心性に逆らわない生き方をするということに落ち着く。

①生理的に欲することを抑えない

肉体的な苦痛は避ける

③楽しい生活環境に身を置く

の3つが大切だ。

身体の健康は、自分自身で認知できるし、様々な検査やチェック方法も確立している。しかし、心の健康となると、自分自身で不調に気付くのは難しい。科学的な検査方法も確立していない。

心の健康を守るには特別なことは不要であるように思う。人間の心は、もともと自分を偽るようにはできていない。したがって、心の健康は、自分を偽る生活をしないということに尽きる。

社会生活、特に日本の社会生活には、本音で語り行動することを妨げるある種のバイアス電圧がかかっている。それは、空気を読むと云う言葉に要約されるバイアスだ。空気を読むということは、その場の雰囲気に同調することである。

主張を控え、理非曲直、合理不合理を明らかにせず、周りに同調することに馴らされていると、自分を偽ることに鈍感になる。多かれ少なかれ、人は自分の本心を隠し装って社会生活を送る存在ではあるが、その程度が問題だ。いつも自分の本心を隠し装っていると、意識の下で心の内層と表層とに軋轢が生じてしまう。それが、心の不健康をもたらす最大の要因ではないか。

家族は社会の最小単位だが、此処での生活は、本音でありたい。此処に僅かでも偽りが持ち込まれると、基準となる天然の心性を育む場が全く失われてしまう。家族間の本音の諍いを怖れてはいけない。円満を装うことは、穏やかな破滅に向かうことである。平生から、自分自身にできるだけ忠実である以外に、心の健康を守る手だてはない。

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