道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

花火

2019年08月03日 | 随想
今夜は地域恒例の佐鳴湖花火大会、自宅からもなんとか見えるが、打ち上げ地点に最も近い橋の上から見物した。さしもの猛暑も、湖畔の夜は市街地より涼しい。
家からでは最も見づらいスターマインの華麗さを堪能できた。

例年8月の第1土曜日と定まっているこの花火大会、昨年はコオロギの声があちこちで聞こえた。今年はたった1匹の声、連日の猛暑に、秋の虫たちも息をを潜めているに違いない。

かつて隣県の豊橋の花火大会を観たことがある。市内を流れる豊川が会場だった。
観客は堤防敷に設えられた桟敷から観る。前年に亡くなった人の慰霊目的の個人花火が数多く打ち上げられ、スピーカーで故人の氏名を観衆に伝えるのは初めての経験で珍しかった。
 
慰霊の花火は、人の生命の短さを否応無く可視化する。以来どこの花火大会を見ても、単発の打ち上げ花火に、人間の一生を重ね見る癖がついてしまった。特に遠い花火には、無常感を感ぜずにはいられない。齢のせいだろう。
 
その点、スターマインは豪華絢爛、雄渾かつ壮麗で、西洋の人生観そのもの?に思える。夜空に描かれる華麗な光の乱舞に、我を忘れて見入ってしまった。年ごとにスターマインが好きになっていると、家人は嗤う。


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