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道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

母性への依存性

2025年03月21日 | 随想
私たち日本人は、いつの頃からか人格のない無生物を示す単語に母の文字を冠し、母性的な存在と認識することが普通になったようである。母性への強い依存性と過剰な思い入れが潜在しているように思えてならない。母校・母港・母川・母船・母国・母音等々、集団とか施設や機器など、帰属先としての意味で、母子関係に擬える意味をもつこれらの単語は、どう考えても母を拡大解釈していて、ある種付会に近いかと思う。統計学の用語のp . . . 本文を読む
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都大路

2025年03月15日 | 随想
野にも山にも春が来た。花が目に入らない日はない。洵に嬉しい季節の到来である。老いも若きも、春を満喫したい。世の中には、カビの生えた役に立たない教訓や、知見を衒う謬見が無闇矢鱈と溢れていて、それらの中から正しく人生を歩むための道案内を見つけ出すことは、殆ど不可能に近い。そもそも端から庶民の幸福など眼中に無かった中国古代の超エリートが考えた思想が、5世紀頃に日本に渡って来て以来1600年もの間、統治階 . . . 本文を読む
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神の存在を教えてくれた人

2025年02月17日 | 随想
私は60年近く前の20代の頃、病気で市内の病院に入院していたことがある。入院中のある日の深夜、救急の患者が搬送されて来たらしく、慌ただしい足音がして、看護師や医師が私の居た病室に出入りした。患者は私の隣のベッドに寝かされ、点滴や酸素吸入が施されている様子だった。翌朝、目醒めて隣を見ると、80歳ぐらいの老人が、酸素マスクをつけ横たわっていた。高熱を発しているらしい。その老患者は、ひとり暮らしで、風邪 . . . 本文を読む
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価値観の不一致

2025年02月15日 | 随想
かつては離婚理由に「性格の不一致」が真っ先に挙げられていたものだが、それが荒唐無稽な暴論であることが一般に理解されるようになって、その後は「価値観の不一致」という言葉をよく聞く。これも老生に言わせると、前者と変わらない暴論であるように思う。価値観も性格の影響下にあり、個性というものの本質上、一致などある訳がない。人間というものは、自分が好きになった人と同じ価値観を共有したいもので、つい無いものねだ . . . 本文を読む
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エンターテイメントの品質

2025年02月06日 | 随想
テレビ主導のエンターテイメントが、全般的に社会的貢献度を低下させていると見るのは、私だけではないだろう。映像・音楽・演芸・スポーツ・ゲーム・遊戯・旅行・公営競技等々、今やテレビはエンターテイメントの放映なしでは成り立たない産業と言っても過言ではない。今日の民放テレビ局は、もはや報道機関としての存在意義を失い、エンターテイメントに依拠しなければ、スポンサーを獲得できないのだろう。そこにかつて在ったジ . . . 本文を読む
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