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雪の練習生

2013-12-24 21:07:27 | 読む
多和田葉子「雪の練習生」新潮文庫

変わった作品だった!
ホッキョクグマ三代の物語と、帯にある。
「祖母の退化論」「死の接吻」「北極を思う日」の三つの短編で、
三代のクマたちが自分史を綴っている。

最初の出だしが、
まさかのエロ分野ですか!?と思ってしまうような文章だったのでびっくりした。
でもまあ、エロスはずっと流れてるかな。

サーカスで生まれ育った「わたし」が祖母であり、
その娘トスカも、サーカスに呼ばれてショーを見せるようになる。
その息子クヌートは動物園のスター(あの有名な白熊クン)。

クマと人の交流譚で、現実と夢か妄想かを行ったり来たりもするし、
ファンタジーということになるのかな。
でも、あまりそういう雰囲気でもないの、
ソ連から亡命するとかベルリンの壁とかが現実的に描かれるので。
途中で、この著者は日本人?と思ってしまった。
ドイツに住んでいるというので納得。
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