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代役公演、ありがとう!

2023-11-11 21:20:53 | 宝塚
代役公演、ありがとう!

 11月7日マチネ、「フリューゲル」「万華鏡百景色」の私の最後の観劇だったのですが(公演は19日まで)、この回からトップ娘役・海乃美月さん、白雪さち花さんほか数名休演、代役で公演(海乃さんは11日から復帰)。この公演は最初から下級生の感染者が多く休演していて、一番多かった日は14名だったかな、代役で何とか幕を開け続けてきたのですが、メインキャストの休演・代役は初めてのケース。お芝居「フリューゲル」のほうの代役は彩みちるちゃん、ショーのほうはみちるちゃんと天紫珠李ちゃんが場面ごとに分担した。
 前日が休演日だったので、その一日だけの稽古で何とか間に合わせたのだと思う。芝居とショーと両方!
 「フリューゲル」のヒロイン登場シーンのみちるちゃんは、おそらく緊張マックスだったでしょう、声がうわずってる。大丈夫?と思ったけど、みちるちゃんは芝居がうまいので、だんだん落ち着いてきたら、歌もセリフもしっかりしてきて、後半はとてもよかった。そもそも役がぴったりなんですよ。西ドイツの世界的ポップスターのナディアという、ピチピチ弾けるような若い女のコ。みちるちゃん、全然違和感ない。美脚なので、「そのトンチキなハーフパンツ」と月城さんのヨナスにけなされるような衣装も、全然トンチキじゃないの。
 ヨナスが部屋に飛び込んで来たあと、鳳月さんの秘密警察がやって来て、セクシーな湯上りスタイルのナディアにキャッと言うところも、みちるちゃんはちょいグラマーなので、胸元を隠したりするのも様になって、自然。このシーン、海乃さんだとセクシーというよりは、変わった格好のオバサンみたいなのでね。
 海乃さんが懸命に力を込めて「やんちゃな若いコを演じている」のに比べて、みちるちゃんはフツウにかわいく見える。見事に大劇場ヒロインをやりきりました。

 ショーのほうは、最初の花魁姿のじゅりちゃんがあまりにも美しくて華やか!バウ公演の日本物で芸者役をやったのも生きたんじゃないかな。実に艶やかで、月城さんの花火師と逃げる、小走りするシーンもきれいだった。
 次の鹿鳴館の令嬢はみちるちゃんが代役、次の銀座のモボモガのカップルは、みちるちゃんの役にきよら羽龍ちゃんが入り、帽子のサイズが合わなかったか、脱げそうなのを気にしながら踊っていたら、相手役の礼華はるくんがちょっと帽子を直してあげてからチュッとしてて、まあ男前!(代役のご当人たちだけでなく、月組一丸となっての公演でしたね)
 次の地獄変の場面やロケットの場面は、じゅりちゃんはもともとの自分の役をそのままやっていて、みちるちゃんが海乃さんのところに入っていた。
 デュエットダンスはじゅりちゃんが代役。おそらくじゅりちゃんは、月城さんと組んだことはこれまでほとんどなかったんじゃないかな。ショーの一場面で、ちょっとだけ絡むというのがあったぐらいか。大劇場の舞台に二人だけで、トップスターと組んで踊る、大変な緊張だったと思うが、とても素敵で、月城さんとの並びもよくお似合い、大輪の花でしたね。銀橋で脚を上げるところだったか、じゅりちゃんはとても伸びやかで、すんなりやっていて、(一生懸命脚を上げております!的な感じじゃなくて)、花が開くようだったの。
 パレードではじゅりちゃんがトップ娘役の羽根を背負って降りてきました。じゅりちゃんは元男役、高身長でスタイル抜群なので、どの衣装もよく似合ってた。

 代役という形でも、みちるちゃんと組む月城さん、じゅりちゃんと組む月城さんという、私が見たかったもの、見るチャンスはもうないとあきらめていたものが見られてうれしかった。出演者の皆さんはほんとうに大変だったと思う。代役のご当人たちはもちろん、まわりも、特に相手役であり、座長である月城さんの負担は相当なものだったと思う。でも、中止ではなく、こうして見せていただけてありがたかったです。あと一週間、何とか走り続けられますように。
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