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「猿若町捕物帳 土蛍」

2016-07-17 18:19:15 | 読む
近藤史恵「土蛍」光文社時代小説文庫 

おもしろかった!
猿若町捕物帳というシリーズの一番新しいので、5冊目。
南町奉行所同心の玉島千蔭(男の名前なの)が主人公だが、
お供の下っ引きの八十吉の目から見た感じで書かれている。
といっても、八十吉はワトソン君ではないんだけど。
いい男なのに不愛想で色気のない玉島千蔭が、
歌舞伎役者の巴之丞、吉原の遊女・梅が枝の力を借りながら、事件を解決する。

これは短編集で、どれもおもしろかった。
あっと驚くどんでん返しもあるし、物事の裏側の思いもよらない部分、理屈どおりにはいかない感情、
謎解きと、その罪にかかわった人の人間性の分量がちょうどいい感じ。

コメント
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