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ドラマチックな苦労話を紹介する、NHKバラエティ番組「ドラクロワ」。
毎回、結構感動するような話があるので、何気なく見てしまう。
今日は「運命の出会いスペシャル」と題した話の紹介があった。
ある夫婦の話。
夫婦はともに香川県のとなり町同士の出身で、お見合いで初めて出会い、結婚したのだという。
あるとき、お墓参りのためにその夫婦と娘が故郷・香川を訪れた。
父と娘がタクシーで田舎の道を移動中、ある橋を通りかかったときに、ふと、父は娘に語った。
「いやあ、懐かしいなあ。この橋は昔、木製の太鼓橋だったんだよ。そういえば、小学生くらいの頃、親の手伝いで荷物を積んだリヤカーを1人で引いてたんだけど、重くてね。この橋の坂がなかなか登れなくて苦労してたんだよ。そしたらね、たまたま通りかかった同じくらいの歳の男の子と女の子が後ろから一緒に押して手伝ってくれてね。あれは嬉しかったなあ」
娘はそんな父の話を「ふうん」と、何気なく聞き流していた。
翌日、娘は今度は母と2人でタクシーに乗り買い物に出掛けた。そして、ある橋を通りかかったとき、不意に娘に語った。
「あ、この場所、懐かしい。そうそう、この橋ね、昔はアーチ型の橋だったのよ。ああ、そういえば小学生の頃、お兄ちゃんと散歩していたとき、重そうなリヤカーを引いた同じくらいの歳の男の子が橋の坂道を登れなくて困っていてね。お兄ちゃんと一緒に後ろから押して手伝ってあげたことがあったのよ。何か急に懐かしいこと思い出しちゃった」
娘はその話を聞いてハッとする。
「お母さん! その男の子って、お父さんだよ!」
なんと、夫婦はお見合いの席が初めての出会いだと思っていたのだが、実はその10年も前に出会っていたのだ。
まさに運命の出会い。小さい頃から運命の赤い糸がつながっていたのだ。
何とも感動的な話。なんて素敵な運命なんだろう。
思わず目頭が熱くなってしまった。
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