メディア遊歩道

さまざまなメディアに接触した記録。映画、本、博物館、展示会など

永遠のベルサイユのばら展

2008-07-30 10:45:54 | Weblog
東京都現代美術館からちょっと隅田川を見物してから、日本橋三越へ移動して、「永遠のベルサイユのばら展」を見る。

入場料800円のところ、チケット屋さんで150円で入手したチケットで入場。
勿論客の98%は女性だが、私もベルサイユのばらファン歴長いので臆せず入る。まあ、ジブリだと日本の代表文化に上り詰めているが、こちらは途上だった時代の歴史的作品。

約2000ページのベルサイユのばらから、アントワネット、オスカル、アンドレの絡みを中心に選ばれた約300ページの原画をじっくりと眺めることができ、オスカルが一度だけ着たドレスの仕立て(ぐるりと鑑賞可能)も展示。

人気絶頂期のベルサイユのばらの編集者になった気分だ。

池田理代子の能力超えたところを、デッサン教室通わせ、資料集めて読み込ませ、連載にカラーイラストに、と生理も止まる体力限界のなかで原稿を搾りとって、ほくそ笑む悪魔の編集者として。

絵柄の変化、表情の変化が際立っている。
オスカルの顔に影のスクリーントーン多用しているあたりが最も辛かったのではないか。
バスティーユのあたりはもうゴールが見えて、劇的ストーリーとは別に安心して見ていられる。

その後の池田理代子の、「オルフェウスの窓」とか「お兄さまえ」とか、結局フランス革命のバリエーションであり、至らないところも多々あるこの「ベルサイユのばら」がやはり作者の勢いという点で最高だろう。

オバサンに連れてこられた小さい女の子は「良く読んでもつまらない」とか言って会場スキップしていた。

それはしかたあるまい。
ラノベ読んでいる子が夏目漱石の生原稿展示会に来ても楽しいとは思えないのと同じ。漫画の文法も受容力の水準も変化するから。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿