誰が日本の広告を変えていくのか?【媒体社】

2008年01月14日 | 誰が日本の広告を変えていくのか
広告は、メディアに乗ってターゲットに届いていきます。

これは、ニュージェネレーション系でも、レガシー系でも広告業界にいる方なら否定する方はあまりいないと思います。(逆に、広告が広告として単独にターゲットに届く仕組みを作ったとしたら、多分一儲けできますね。)したがって、日本の広告を変えていくプレイヤーの一人にメディア=媒体社が位置づけられます。

そこで、日本のメディア環境を考えてみます。

昨年(2007年)の末に日本マーケティング協会関西支部の月例会ランチョンセミナーに織田浩一氏が講師として招かれて、「テレビCM崩壊を超えて・・マーケティングは対話になる」といった題で講演されました。

私は、こう見えて(どう見えて?)「マーケター」ではありませんのであくまでレガシー系広告マンとして下のような考察をいたしました。


「日本において、テレビCMは崩壊しているのか」

テレビCMのクラッタリングは今まさに始まろうとしていると感じる。今はまだ、その状況がどのようになっているか、見る人もなく、多くの伝統的広告会社には見たい人もいない。(CMクラッタリングについては当駄blogのこちらをご参照ください。)

しかし、そんな思惑とは関係なく、地上波、BS、多チャンネルCS、VOD、動画共有とますます多チャンネル化する動画メディアは、そのチャネル毎の利用者層が、メディアごとに分離し始め、動画チャネルそれぞれが、クラスメディア化し始めているように感じられる。

さしずめ、地上波テレビは貧困層の娯楽メディアとなる様相を呈していはいないか?

マスマーケティング、マスインタラクティブコミュニケーション、マスカスタマイズマーケティング(なんじゃそりゃ?)の時代において、"対話"のメディアをターゲットごとに設定(敷設)、再構成する必要がある。

そして、対話によって、ブランディングの先にあるエンゲイジメントを獲得することが出来る。

エンゲイジメントの計測方法開発途中であるが、単に起想する(思い出す)というブランディング計測手法でなく、絆を感じるといった、一歩進めた領域にコーポレートコミュニケーションは進まなくてはならないと感じる。絆を感じる相手なら少々の悪材料がでても、繋がりは変わらないのであろうから。


ブランディング広告に最大の力を持つであろうテレビ媒体が大きく変わるときに、日本の広告も変わっていくことも間違いないことだと思っています。

それは、ことテレビ媒体だけにとどまらず、新聞、雑誌、屋外広告などの旧来メディアも大きく変わりつつある現状において、その変化が日本の広告の変化を作っていくことだろうと考えています。

では受け手である消費者はどう変わっていくのでしょうか。

つづく・・・