国道292号線滋賀草津道路駐停車厳禁区間

2022年08月03日 | 小説:人生はコーヒールンバだな
先日何気なくドライブした国道292号線滋賀草津道路なのだけど、草津白根山は噴火警戒レベル1のため、白根レストハウス及び山頂駐車場は使用禁止となっており、そこから草津温泉に降りていく谷は硫黄臭く、殺生河原から途中にはなんと「駐停車厳禁」という区間があった。なかなかadventurousな国道なのである。
↑国道292、国道日本最高地点から望む草津白根山。そこここから、蒸気がたっている。
↓白根レストハウス及び山頂駐車場は使用禁止
↓殺生河原から草津温泉の方へ少し降りて行ったところの駐停車厳禁区間


芸予諸島:福島の綱引き合戦

2017年10月27日 | 小説:人生はコーヒールンバだな


大崎上島は安芸の国、その向こうにある大三島は伊予の国ぢゃ。
芸予諸島は魚もよう取れる。水運の要諦でもあるな。
大崎上島の木江と大三島の宗方の間にある小さな島の名前は福島と呼ぶのじゃが、この島が上島の物じゃあ、いやいや大三島のものじゃあ、といろいろいさかいが絶えんかった。
そこで、オロチの神様は、
「一つ、お互いの島から思い思いの強よかろうと思うもので作った綱を福島に渡して、両方からえいや~、と引っ張って切れたものが負け、といたすがよかろう」
とお告げされた。
そこで、大崎上島の衆は鉄の鎖を、大三島の衆はかづらの縄を福島にかけて、せ~の、と綱引きをした。
うんうんと、いくらか時間がたったときに、大崎衆の鎖が切れて、その勢いで、福島が大三島側にとっぷりと動いたというではないか。

こうして、福島は伊予の国のものになったんじゃ。

(大崎上島町 木江ふれあい郷土資料館の館長さんに聞いた話を基にしています)


大崎上島:恋地トンネル:オロチと娘の恋の行く末

2017年10月27日 | 小説:人生はコーヒールンバだな


むか~しむかしの話じゃ。

大崎上島の西の端、大串という村にじいさまとばあさまが住んでおった。
その家にはかぐや姫もかくやという、えらい美人の娘さんがおらした。

村だけでなく、島中の若い男衆はこの娘さんに言い寄っておったが、身が硬いというかなんというか、娘さんはどの男にもなびくことはなかったんじゃ。

そんな騒ぎを耳にしたのが、島一の高さの山に住むオロチの神様じゃった。
「それほどの美しい娘なれば、一度会いに行かねばなるまい」
と、身を美男子の姿にかえて、娘に会いに行ったそうな。
娘は、見たこともない美男子に一目ぼれしてしもてな。
毎晩毎晩その方の現れるのを待ち焦がれ、夜な夜な楽しい日々を過ごしていたとな。
ある晩、夜中になって娘さんの部屋から話し声がするのを不審に思ったじいさまが、娘の部屋を覗いてみたところ、えらい美男子と娘が楽しそうに話をしとるではないか。
「娘に男がついたとは、これはわしも一安心ぢゃな」
と思ったのだが、姿見鏡に映っておったのは、娘と大蛇
であった。

じいさまはびっくりこいて
「ぬしは、なにさまじゃ!」
と叫んでしもた。
神様は大蛇に姿を戻して娘をさらって山に戻っていった。

翌日、村の若い衆が娘のさらわれた先を探すのだが、そこには、大蛇が木々をなぎ倒したあとが、山の上まで続いておった。
さて、その大蛇の通った跡を「恋地」と呼ぶようになったのはだいぶ後の事じゃと聞いておる。

大崎上島の県道65号線に「恋地」という名のトンネルがあります。
そこには、こんな切ない話が伝わっているのです。

(大崎上島町 木江ふれあい郷土資料
館の館長さんに聞いた話を基にしています)


西宮神社:西宮えびす:福娘:「蛭児大神御輿屋伝説地」

2011年01月11日 | 小説:人生はコーヒールンバだな
もう、SEO目的としか思えないベタなタイトルでありますが。今年も西宮神社の十日祭(十日えびす)におまいりしてまいりました。

ただ、例年と違うのは、今年は西宮えびすさんについて重大な新たなる発見をしたと言うことであります。それが、「蛭児大神御輿屋伝説地(えびすおおかみおこしやでんせつち) 」なのです。

ま、発見といっても、私が初めて知ったというだけでありますけど。

この蛭児碑は、西宮神社の東門正面から続いている旧国道を300mほど東に歩いたところにあります。えびすさんの本当の正体は諸説あるようですが、西宮えびすは蛭子神系のえびす神社の総本社と呼ばれていて、『古事記』に書かれている「国産み」の際、イザナギとイザナミとの間に生まれた最初の神であり、不具の子であったために葦の舟で流された「ヒルコ」が流れ着いたのが西宮の浜であるといういわれによります。

この碑の裏に建造の由来が刻まれています。一部難しい漢字を■にしておりますが、このように書かれております。

蛭児大神御駐驛(?)ノ所ト傳唱セル古蹟ニテ御輿屋ト称シ毎年六月十四日本社ヨリ神輿ヲ奉迁シテ祭典ヲ行ヒ今ニ及ヘリ
■ニ皇太子殿下御成婚記念事業トシテ當町浜久保町青年会■■境域ヲ修理営繕シテ旧蹟ヲ顕彰シ碑ヲ建テヽ之ヲ勤ス
大正十三年八月 西宮神社社司吉井良晃

今は、こういった御輿を練り歩くようなお祭りがなされているのかわかりませんが、その昔西宮の海岸べりを行く旅人はえびすさんのご加護を祈りながら歩いていかれたのではないかと思うのであります。

今年も、あなたのご商売がご繁盛でありますように

えっ?今年の福娘?

ちゃんと撮ってますがな。ただ、昨今うるさく言われております個人情報保護的見地から少し小さめでございます。

では、また、来年・・。


十日えびす (祥伝社文庫)
宇江佐 真理
祥伝社