西宮神社:西宮えびす:福娘:「蛭児大神御輿屋伝説地」

2011年01月11日 | 小説:人生はコーヒールンバだな
もう、SEO目的としか思えないベタなタイトルでありますが。今年も西宮神社の十日祭(十日えびす)におまいりしてまいりました。

ただ、例年と違うのは、今年は西宮えびすさんについて重大な新たなる発見をしたと言うことであります。それが、「蛭児大神御輿屋伝説地(えびすおおかみおこしやでんせつち) 」なのです。

ま、発見といっても、私が初めて知ったというだけでありますけど。

この蛭児碑は、西宮神社の東門正面から続いている旧国道を300mほど東に歩いたところにあります。えびすさんの本当の正体は諸説あるようですが、西宮えびすは蛭子神系のえびす神社の総本社と呼ばれていて、『古事記』に書かれている「国産み」の際、イザナギとイザナミとの間に生まれた最初の神であり、不具の子であったために葦の舟で流された「ヒルコ」が流れ着いたのが西宮の浜であるといういわれによります。

この碑の裏に建造の由来が刻まれています。一部難しい漢字を■にしておりますが、このように書かれております。

蛭児大神御駐驛(?)ノ所ト傳唱セル古蹟ニテ御輿屋ト称シ毎年六月十四日本社ヨリ神輿ヲ奉迁シテ祭典ヲ行ヒ今ニ及ヘリ
■ニ皇太子殿下御成婚記念事業トシテ當町浜久保町青年会■■境域ヲ修理営繕シテ旧蹟ヲ顕彰シ碑ヲ建テヽ之ヲ勤ス
大正十三年八月 西宮神社社司吉井良晃

今は、こういった御輿を練り歩くようなお祭りがなされているのかわかりませんが、その昔西宮の海岸べりを行く旅人はえびすさんのご加護を祈りながら歩いていかれたのではないかと思うのであります。

今年も、あなたのご商売がご繁盛でありますように

えっ?今年の福娘?

ちゃんと撮ってますがな。ただ、昨今うるさく言われております個人情報保護的見地から少し小さめでございます。

では、また、来年・・。


十日えびす (祥伝社文庫)
宇江佐 真理
祥伝社

地下路線の出口:大阪:阪急電鉄:天神橋筋六丁目

2011年01月10日 | 地下路線の出口
久しぶりの地下路線の出口シリーズであります。

阪急電鉄千里線(せんりせん)は、大阪府大阪市北区の天神橋筋六丁目駅から大阪府吹田市の北千里駅までを結んでいます。ここ、天神橋六丁目駅は、1969年に大阪市営地下鉄堺筋線との相互直通運転開始に伴って地下駅となり、もとの地上駅の少し北側から地上へ路線が上がっていきます。

天神橋筋は、大阪市北区の中之島のほぼ東端にある天神橋から、まっすぐに北につづく、「日本最長の商店街」として有名です。

天神橋は、大阪天満宮の南の大川(旧淀川)に掛かっていたことから名づけられている通り、この天神橋筋も天満宮とは、切っても切れない中です。最近では、天満天神繁盛亭という常設の落語小屋も出来て、人通りも増えてきているようです。

さて、その大阪天満宮=天神さんですが、この季節はやはり学問の神さんとしてとても来訪者が増えています。境内には、合格祈願の絵馬が重なり合って奉納されています。

合格しても不合格でも、すべての受験生にとって、その次の力になれる結果が得られますようにと、天神さんにお願いしました。

「学問の天神さんといえば、商売のえべっさん。」  つづく・・。




阪急電車 (幻冬舎文庫)
有川 浩
幻冬舎

改めて、広告業界を考える。

2011年01月04日 | 誰が日本の広告を変えていくのか
明けましておめでとうございます。
本年も変わりませず、こちらの駄blogをご愛読いただきますよう。
blog主、伏してお願い申し上げます。


さて、本年から私の仕事環境が変わりましたので、改めて、広告業界について考えてみました。
今回は現状についての確認であります。

【広告業界の事業環境】

メディアの大変革と、生活・消費構造の激変の日本において、従前にないマーケティング活動を多くの企業が始めています。しかし、特にネットマーケティングは、メディア数の爆発こそ収束を見つつも、技術的な変化がひき続いており、旧来の広告会社が十分に対応しているとはいえません。

また、ネット広告は、デジタルの世界のものですので、新聞や、テレビ、書籍のデジタル化の場でも問題となっているように、ビジネスの金銭的小ささが問題となっています。規模の経済ともいえる旧来メディア環境で事業をして来た広告代理店にとって、人件費等事業構造が間尺に合わない事が、広告会社のネットシフトが上手く進まない原因になっていると思います。

メディアに目を転じると、新聞社・雑誌社のコンテンツ生成力とテレビ社の情報伝播力は、いくらネットの利用者が増えたところで、その量と信頼性において勝負出来る領域でないことは、ネットメディアに関わる人ほど、感じています。

ところが、それらマスメディア社は、取材-編集(コンテンツ化)-加工-配布・配信の一連を垂直統合した事業モデルの硬直性と、寡占的立場からくる高コスト構造で、本来の力(絶え間なく高品質なコンテンツを作り続ける力)が弱体化しつつあることは、日本の情報環境における最大の危機だと感じています。

このあたりは、こちらのエントリーをご参照ください。「メディアが消えていく」

ネットメディアは、やっと15年の歴史を刻むまでになりましたが、事業も、企業も、社員も若く、通信とコンピュータインフラの急速な価格低減もあいまって、旧来マスメディアに比べれば、はるかに低コストな構造での事業を進めています。

また、日本においてインターネットアクセス環境の急速なブロードバンド化と携帯電話におけるIP接続の早期の確立によって、低コスト構造のままで市場拡大が可能になったのが、この十年ほどのネットメディアの事業環境だと思います。

コンテンツジェネレータとしての新聞・テレビ・雑誌の高コスト構造。コンテンツディスリビューションとしてのインターネットの低コスト構造。この出自の違う事業社が混在することによって、メディアが2局化しているのが現状だと分析します。


【情報環境の変化と広告業界の課題】

デジタル化の進展と、さまざまな、デジタルデバイスの開発によって、インターネットメディアだけでなく、テレビも、OOHメディアなどにおいてもその種類が爆発的に多くなり、人々が様々なメディアに日々触れるようになっています。

広告視点からするといわゆるタッチポイントが多くなっている。企業から消費者にメッセージを送るにしても、多くのタッチポイント(メディア)を通さなければいけなくなり、複数メディアの組み合わせ、いわばメディアポートフォーリオの設計が以前に増して重要となっています。

また、メディアごとに受け手の状況(モード)が様々ですから、それぞれのコンテキストに沿ってコミュニケーションコンテンツ(クリエイティブとインターフェイス)を設計していかなければなりません。

そこに、企業のマーケティング活動をワンストップで解決する仕組みの構築が必要となってきています。トリプルメディアという言葉でまとめられたメディア環境と、ソーシャルメディア上に現れた、消費者の新たな顔に対応するために、拡張されたマーケティング活動の構築が必要になってきていると考えます。

そんな事業環境の中で、広告会社は、旧メディア(高利益率)からネットメディア(低利益率)まで最適ポートフォリオで、持続可能な事業を継続していく経営が必要だと考えます。旧メディアがいつまでも高利益率である保証はありませんが・・・。

そして当面、旧来型広告会社は、売上の長期下降と、雇用者数低減と給与水準の低減の同時進行への対応、ネットメディア専業広告会社はネット広告市場の飽和、勤続年数に比例した人件費上昇への圧力、引き続きメディア変化に対応するための労働時間の高止まり、といったそれぞれ課題を背負って事業を続けていくことになるであろうと推察します。