朱蒙(チュモン)が見た日本古代史(仮題)

「朱蒙」「風の国」「善徳女王」・・・韓国発歴史ドラマを題材に日本史を見つめ直す

外交問題 ケース・スタディ

2010年09月25日 | 朱蒙
「朱蒙」第41話より クムワ王テソの会話。

漢が長安へ人質を送れと要求してきたと、そう聞いた。事実なのか?

はい。

いかに摂政とて、かような重大事は、まず私に相談すべきであろう。

よく考えたうえで、申し上げるつもりでした。

それで、よく考えたのか。

はい。

どうするつもりだ。

人質を出すことにします。

お前には、自尊心がないのか。

自尊心ならば、むろん、私にとてあります。

ならば、なぜ、人質など送るのだ。それは、プヨが、漢の属国であると、自ら認めることだぞ。

王様。自尊心にこだわっているときではありません。
漢の軍はいま、先の戦の報復に出る機会を、虎視眈々と伺っているのです。
私は戦を避けるために、政略結婚さえも受け入れました。
もし、人質一人で数千、数万の命が救われるのなら、ためらう理由はありませぬ。
王様。自尊心で戦が防げるでしょうか。
形のない、曖昧なものより、私は実利を取ります。

戦を避けるためにお前がひとつ何かを渡せば、漢はきっと二つ目を要求してくる。
そのときも、お前は平和を口実にまた引き下がるだろう。一歩、また一歩。
そして気がつけば、もはや引くに引けぬ、断崖に立たされているのだ。
最後は、いったい何を渡す?
プヨをよこせと言われたら、従うのか。
命をよこせと言われたら、差し出すのか?
実利という甘い言葉の影に潜む刃は、テソ、お前の、その目にはなぜ見えない?

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