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忍阪の風

2018年03月09日 | なごみ
3月4日以来、お天気は株価のように乱高下を繰り返し、つくづくと用意されたありがたい小春日和だったことに感謝する日々。

会場であった奥の谷、鏡王女墓前は谷状地形にあるため、お天気であっても風が強ければ吹き抜けるし、雨続き後の快晴ではご来場の皆さまの足元の悪さが心配であった。

そう考えるだけで、三寒四温の難しい弥生のお天気をくぐり抜け、快晴であったことはまさにミラクルであったとしかいいようのない事実となった。

コンサート終了後。
ご無理をいって、玉津島明神、そして石位寺へ。

久しぶりに歩く忍阪街道。

背後に見える山が忍坂山だ。

8年程前、一人忍阪を訪ね歩いたことがあってこの忍阪街道に「ピュ〜」と私の横を風が吹き抜けた。
それは心地良い風だった。今でもその感触は忘れられない。
風土に吹く風は全国どこにでも吹く。

飛鳥は明日香風。隠口(こもりく)の泊瀬(はつせ)に吹くのは泊瀬風。

ならば、ここ忍阪にも風があっていい。「忍阪の風」と命名してみた。

忍阪のふるさと讃歌「文(あや)に麗はし」の歌詞にも織り込んだ。

風は東から良いものを運びもたらす。

今では忍阪のHPの名称にも使って頂いているのはなんとも嬉しいし、古代から大和の東に位置する神聖な山として崇められてきた忍坂の山にもふさわしいと確信している。


こちらは玉津島明神。雄略天皇の姉にあたる衣通姫(そとおりひめ)こと軽大郎女(かるのおおいらつめ)産湯の井戸の伝承を持つ。
ちなみに父は允恭天皇、母は忍坂大中姫(おさかのおおなかつひめ)。
以前は雑然とした玉津島明神だったが、見事に手入れされ今では玉垣に囲まれた白玉が衣通姫を思わせてくれるようで必ずや足を止める。
ちなみに井戸枠が境内にあるが、実際の井戸はその右手道路上にあり古代の情景を思い浮かべてみるだけでワクワクします。


ひゃー!大きなポスターが。


そして国 重要文化財、伝薬師三尊石仏を安置する石位寺へ。
すでに鍵がされておりましたが特別に開けて頂きました。

忍阪の人々に手によって守られている石仏。
美術史区分では白鳳時代の一級品とされおり、一説では額田王の念じ仏では、、、とされているも、銘文が刻まれておらずその真意は未だ不明。
歌から感じとるものがあるとするならば、あえて銘文を刻まなかったという気さえする今日この頃ですが、あくまで推測です。
やはり静かに見守って下さっている姿に安堵感すら覚えます。

「海石榴市」の歌を歌い始めて2年。
どこにいっても椿が気になるようになりましたが、桜井市の椿といえばもう格別です!

なんと石位寺にもこんなに大きな椿が!
満開の椿が見てみたいものです。

そして、、、

大好きな泊瀬川(はつせがわ)と隠口の泊瀬の山々。吉隠(よなばり)方面をのぞむ。
川音の清らかさは桜井ならでは。
万葉まつりが以前のように泊瀬川で復活してくれたらどんなに素敵かと思うのは夢物語なんだろうか。。。

久しぶりの忍阪の風は以前感じたままに吹き抜け、改めて桜井の良さ、素晴らしさを実感した私でした。

帰宅後は奈良を食す!

柿の葉寿司饗宴!今回は五條にある「たなか」と吉野の「いざさ」。ありがとうございます!
酢飯の加減、具材の塩加減などが違ってどちらも美味!


こちらは大和八木駅ほど近くにあるだんご庄のだんご。
大和土産に欠かせない一品となりつつあります!

奈良にうまいものありっ!