木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

世界の山ちゃん~山本重雄氏

2010年04月18日 | 日常雑感
「世界の山ちゃん」は、名古屋では知らない人がないくらいに有名である。
名古屋メシと言われる独自の食文化において中核を成す手羽先のから揚げをメインにした居酒屋さんだ。

先日、山ちゃんの創業者でもあり、会長でもある山本重雄氏の講演会を聴く機会を得た。
山ちゃんのモットーが「立派な変人たれ」ということで、山本さんも、ピンクのスーツでも着た方が来られるのかと想像したが、ごく普通のスーツに身を固めた上品な方で、話し方もいたって穏やかであった。
話の内容も奇をてらったものではなく、淡々としたなかに熱い思いが秘めているようなものであった。

山本さんの話は爆笑を誘うというものではなく、思い出し笑いをしてしまう類の話が多い。

*本社ビルに柔道場を作ったが、練習中に怪我人続出。今は寝技専門の道場となっている。
*「立派な変人たれ」はもとは、仕事中に奇声を上げてしまう「本当に変な人」がいたので、救済策として作った。
 (このモットーは「立派な日本人たれ」、「立派な人間たれ」を経て、出来上がった)
*社員教育の際に気合いを入れるため、日本刀を買って持って行った。
*「世界の山ちゃん」という割りには、海外には一店舗もない。


など、後で考えるとじわじわとおかしくなる。

「立派な人とはどのような人ですか」と問うと「立派な人になりたいと思った時点で、半分は立派になっている。特に変わったこと、すごいことをしなくても、挨拶や礼儀作法、立ち振る舞いなどを注意することで立派な人間になれる」との答えが返ってきた。
その場では、少し抽象的かな、という印象を持ったが、考えてみると「立派な人間像」とは、各人が考えるべき事柄である。
会長の立場にいる人が「立派な人とはかくかくしかじかの人間である」と具体的に語ってしまったら、社内中にステレオタイプの人間があふれてしまうだろう。

山ちゃんでは、会社メニューなるものを作っている。
社内案内にも似たものであるが、単なる会社案内ではない。
福利厚生や人事制度、会社方針などを盛り込んだ内容で、入社希望者や既に社内で働いている人にも分かりやすく説明したメニューである。

ユニークであるが、山ちゃんでは、群を抜いて奇抜なことをしているわけではない。
それは、「世界の山ちゃん」のメニューを見ても同じだ。
奇妙奇天烈な料理があるわけではない。
ある程度、定番メニューである。
それでも、飽きられることなくリピーターが多いのは看板の手羽先だけでなく、「山ちゃん」にはしっかりした芯のようなものがあり、訪れる客がほっと安心できるからだと思う。


世界の山ちゃんHP


「会長」と声を掛けられると、「山ちゃんです」と返事をしていた。似顔絵が似ているかどうかは、上のHPにてご確認を。


↓ よろしかったら、クリックお願いします!
人気ブログランキングへ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿