
家族の家族(R7.3.21)
令和7年3月21日金曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1792号。
昨日3月20日、特定失踪者園田一・敏子夫妻の娘婿、前山光秋さんが亡くなりました。
直接の血のつながりはないわけですが、お二人の娘である前山利惠子さんを支えて先頭に立って活動してこられました。
改めてご冥福をお祈りするとともに、この問題は家族だからということではなく、国全体の問題としてやらなければならないことを感じた次第です。
「家族の家族」
拉致被害者の親兄弟、そして娘息子。
そして彼らの配偶者も家族であり、辿れば拉致被害者の家族の家族という事になります。
そんな家族の家族である前山光秋さんがお亡くなりになったそうです。
園田 一 | 特定失踪者問題調査会 園田 トシ子 | 特定失踪者問題調査会
闘病中だったとの事です。
恐らく発病してからも義父母を案じ、妻と共に義理の両親の帰国を願って活動されてきたと思います。
2012年3月28日の荒木さんのブログには前山光明さんについての記事がありました。 ⇩
前山利恵子さん・光秋さんの人権救済申立書: 荒木和博BLOG
申し立て理由と経緯についての説明の最後に次のように締めくくっています。
2人ともすでに高齢になっており、一刻も早い対応が求められる。
申立人らは2004(平成16)年5月21日、被疑者不詳・国外移送目的略取誘拐の罪で刑事告発(鹿児島県警察本部)しているが、その後進展は見られない。
そこで、あらためて北朝鮮による拉致を念頭においた日本政府・警察庁の対応を求めるべく、本件申立に至ったものである。
また翌2013年9月3日には安倍総理宛、並びに古屋圭司拉致担当大臣に、
また9月9日には警察庁長官に以下8人について要望書を提出しています。
木村かほるさん、加瀬テル子さん、日高信夫さん 、 園田一さん、園田トシ子さん、生島孝子さん、萩本喜彦さん、
藤田進さん、計8人について申立です。
申立てから12年経とうとしています。
しかし誰も帰国できていません。というか政府は誰も取り戻せていないのです。
国は国民全員が家族と思ってもらいたいです。
また国は国民の命を守る義務があります。
このまま拉致被害者の親族全員が亡くなり、そして被害者も亡くなり、
そして忘れ去られる。。。そんな事があっていいのですか。
政府は拉致被害者を自分の親、兄弟姉妹、そして息子娘だと思って欲しいです。
自分の親族や義理の親族が北朝鮮で食べる物もなく、医薬品も満足でない国での生活を強いられ、
更には密告社会に怯え、精神的にも追い込まれて暮らしているのです。
そう思えば何としても助け出したい、どんな方法でも助け出したいと思うのが人情です。
国民の不幸を他人事と思わないで欲しいです。
自分の家族、自分の義理の家族、自分の親友だと思わないからあらゆる方策を講じていないと感じます。
荒木さんは何度も述べていますが、親世代は横田早紀江さんだけではありません。
特定失踪者にも親がいます。
事情があって名乗っていない家族もいるでしょう。
偏見を恐れたり、同情されたくないとの気持ちもあるでしょう。
それぞれ事情があります。
それでも親兄弟や息子娘には違いありません。
名乗れなくても親族は親族ですし、義理であっても家族は家族です。
アメリカ大統領に頼るのもいいでしょう。
しかし最後は日本が責任を持って助け出す義務があります。
国際社会を味方につけ、更にはスパイ防止法制定や北朝鮮と関りがある朝鮮総連や朝鮮学校に圧力を掛けるなど、
あらゆる努力をしてもらいたいです。
拉致問題は政権最重要課題だと言う総理大臣。
最重要課題との言葉が虚しいです。
最重要課題と言うなら、何が何でも取り戻そうとしている姿を見せて欲しいです。